カテゴリー「「詰棋界」」の71件の記事

2017年8月30日 (水)

「詰棋界」 その63

 プチ懸賞出題中です。9月10日(日)まで。

 通巻第23号のつづきです。全体のページ構成はこちら

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新春 短篇競作会

※短篇の部に22局、曲詰の部に10局。
年齢、趣味、職業が記載してある。
結果稿を所持していないので、それぞれの作品がどういう評価だったのかは分からない。

⑥平松繁治作

1117

34歩、22玉、24香、23歩合、同香生、12玉、21角生、23玉、24歩、22玉、
32桂成
まで11手詰

 平松がこの時23歳だったことを知る。
 この図は平松繁治好作集で紹介したのだが、短篇競作会の上位作品だったのではないかと思う。



⑦柏川悦夫作(北海道)

1118

34桂、同銀、43角成、62角、33桂成、12玉、24桂、同歩、34馬、同飛、
23銀、21玉、22銀成
まで13手詰


山田修司
目の前にブラ下ってる餌の様な43銀ですがあわててパクつくと36飛が利いてきて詰みません。
一旦34桂と犠打を放ち同銀とさせたあとに43角成とは思わず吹き出したくなる様な珍な狙いで、柏川氏の面目躍如です。ここで手の難易を云々する人は詰将棋の面白さを理解できない不幸な人でしょうね。ついで24桂、同歩、34馬で結局の所、銀を取ってしまうのですがしてやったりとばかり23銀、21玉、32成桂とするとまたまた飛が利いています。一呼吸ためて32銀不成が正着という訳。
初形玉方の飛角が重いな、と感じますが手順を追うにつれて捌けてくるので文句がいえなくなります。

『駒と人生』(1963年12月 全日本詰将棋連盟事業部)

 これは上掲書にある解説で、『詰将棋半世紀』の解説とほんの少し違う。
 「詰棋界」の11香を銀に変え、2手延ばしたのが『駒と人生』第56番である。


⑧脇田博史作

1119

44桂、同馬、31金、同玉、22飛成、同玉、23銀、11玉、22銀打、同角、
12銀成、同玉、24桂、11玉、23桂生
まで15手詰


 馬の利きを外しておいて、31金から22飛成が豪快。
 63歩は、3手目、23飛成、41玉、42金、同角、同歩成、同玉、64角以下の余詰防止駒。


⑩植田尚宏作

1121

11歩成、同玉、12銀、同玉、24桂、22玉、12飛、21玉、33桂、同金、
11飛成、同玉、33馬、同角、12金
まで15手詰


 12玉の形になれば簡単だが、拠点のように見えるので捨てにくい。

 完全なら、と思う作が二三あったが、余詰では仕方がない。

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ベテラン閑談
駒形駒之介

 あけましておめでとう。
 この次に「昨年中はいろいろと…なんてせりふが大概つくようだが、形式ばったことは嫌いなので、おめでとうだけで済ませておくことにして。
 パラ誌の新年号に「消えた詰棋人よ。再びゴジラの如くよみがえれ」という文が載っていた。なるほどな、ゴジラの如くか。こいつはおもしろい。一つ、往年の情熱を燃やして昭和三十年こそは新進の連中を蹴散らしてくれん。そうだそうだ。
 新進の方々、御油断めさるな。



 近代将棋が創刊の頃より二年位、梶八段のベテラン閑談が連載された。掲載されなくなって、読者からこれほど惜しまれた原稿はなかったが、この迷文もそれにあやかりたきものと、同じ題にした。詰将棋では、そろそろベテランの部類に入ってきたので。
 さて、本物の(梶八段の)ベテ閑のうちで最も面白かったのはどれか、と近将社内で話題になったことがある。それは23年12月号の梶さんが北楯八段に手もなく負かされたときのこと。岳父土居八段が観戦にやってきたので、こう早く負けたのでは体裁が悪いと相手の北楯八段に頼んで駒を並べ、中盤あたりで考えこんでるふりをしたという所だった-と、永井社長の曰く。



 これもベテランの一人、金田秀信さんは昨年11月、◯◯嬢という花の如き女性と新家庭を持った。
 彼氏、逢うたびに「美人だろう」と自慢するのでカナワン。



 第22号の詰将棋病院で、院長の野口博士は完成図とした乙図が、余病を併発したのを知らなかった。終りから三手目に34飛打の詰手があるのだ。治療はかんたんで、玉方42桂でも置けばよい。
 さすが腹黒の野口博士。前の方でチャンとソソッカシイと書いてあるので誤診のおわびはしなかった。



 兵庫県の小西稔氏死す。21歳創作力あふれた最盛期だけに惜しまれる。
 詰将棋作家は早死が多い。気をつけようぜお互いに。



 そういえば、この原稿は風邪をひいて床の中で書いている。病が重くなって「コレマデ」となったら遺稿になっちゃうぞ。クワバラ



 「ベテラン閑談」は三-四回書く予定。
 悪評噴々(ママ)か、又は他にトテモ書きたいものがあった場合を除き。

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編集雑記

 本号は特大号で出す予定でしたが原稿の集りが悪く28頁で一応校了としました。
 次号で未発表の解答を集録する予定です。
 ▼お送金について▲最近普通郵便で御送金なったものが事故をおこしておりますから安全な郵便振替を御利用下さい。

 おめでた

 棋友金田秀信君が結婚したそうである。善哉。
 彼のアドレスは目下の所東京都……

 金(かね)ちゃん(彼の愛称)は映画が好きだ。駒形君も又兄たりがたく弟たりがたいというくらいであるが、彼のはチョットやソットの映画好きではない。見たい西部劇が遠方でやっていればわざわざ汽車に乗っても(これは大ゲサだが近将の永井主幹の表現である)観に行くくらいの熱心さである。
 お影(ママ)で私などは映画を観ずして西部劇通になってしまうのである。
 オヤオヤ金田君のオメデタの話しがとんだ脱線をしてしまった。
 誰です、「お前の方がオメデタイ」などという人は
 S

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 ここで創刊号(1951年4月)の内容を紹介しておく。

1頁 詰将棋クラブ発足に当り 土屋健
    伊豆見聞録 清水生(※土屋健訪問記)
    編集記

2頁 Aクラス、Bクラス、Cクラス

3頁 当然の誤解 金田秀信(※自作解説)
    ジュニア・ツメショウギ学園(1)(出題)村山隆治

4頁 番付戦(1)選 清水孝晏
    会員の声
    詰将棋の作り方(1)清水孝晏

 番付戦は錚々たる顔ぶれだった。
湯村光造
奥薗幸雄
清水孝晏
野口益雄
金田秀信
土屋健
山田修司


奥薗幸雄作

0026

23角成、11玉、22馬、同玉、23歩生、11玉、12歩、同玉、13歩、同玉、
14歩、12玉、22歩成、同玉、13歩成、同桂、23桂成、21玉、22歩、11玉、
31龍
まで21手詰



山田修司作

0031

97金、同玉、86銀打、同金、89桂、同と左、96金、同金、86銀、同金、
同龍、88玉、66角成、79玉、77龍、69玉、78角、59玉、68龍、同玉、
69金
まで21手詰


「詰棋界」おわり

2017年8月29日 (火)

「詰棋界」 その62

 プチ懸賞出題中です。9月10日まで。

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 通巻第23号です。1955年1月1日発行

23195501_2

1頁 表紙

2頁 目次 新年広告

3頁 Aクラス、Bクラス、Cクラス(出題)

4~5頁 勇略百番(2)清水孝晏
※第8~16番までの解説。『将棋勇略』管見に引用済み。

6~7頁 両王手の研究(3) 長田富美夫

8~9頁 詰将棋の話  桑原辰雄
      胸のときめくもの 田宮克哉

10頁 Aクラス(結果稿)

11~12頁 Bクラス(結果稿)

12~13頁 新人コンテスト(結果稿)

14~15頁 Cクラス(結果稿)

16~17頁 初心詰将棋室(結果稿)(出題)

18~21頁 新春 短篇競作会(出題)

22~23頁 マド
       名作探訪
       新会員

24~25頁 続岡田秋葭作品集

26頁 ベテラン閑談 駒形駒之介

27頁 ジュニア詰将棋(結果稿)

28頁 編集雑記

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両王手の研究(3)
長田富美夫


続 B型両王手

 第十一図は(土居八段著ポケット虎の巻より)


11

23金、同歩、21角成、同玉、12金、同香、11金、同玉、31龍、21香、
22金
まで11手詰

 土居八段は類似作でよく批難の的になる人ですが、その責任はむしろジャーナリズムの負うべきものと思います。
 しかしそれ以上に、同氏のものには氏の旧作の改良(改悪もまま見受ける)が、相当多く見られるようです。
 本作も筋はよく見かけるものですが、簡素な構図と、極々初心者の記憶すべき一連の手順を含んでいるので、採り上げました。


『詰将棋ポケット虎の巻』(1950年8月 大阪屋號書店)


 第十二図は(梶八段作 奇襲と詰手より)
※2

12

73桂、同歩、72銀、同金、82角成、同玉、91飛成、同玉、92金
まで9手詰

91金の質駒を見越しての82角成の両王手で解決します。もち論、82角不成としても詰みますがね。


※2『将棋・奇襲と詰め手』(1951年7月 大阪屋號書店)


 第十三図(塚田六段<当時>著 新選詰将棋自作二十番の第四番)
※3

13

23飛成、35玉、
27桂、同香成、26角、同成香、36歩、同成香、同金、同玉、
37香、46玉、26龍、55玉、44銀生、同玉、53角成、55玉、64馬、44玉、
35龍
まで21手詰


44銀不成、同玉、66角、同銀、36桂、35玉、24角成、同桂、同龍で余詰。下記では、44銀不成は詰まないとして説明している。

 新選詰将棋は古作から図式をとり出して独特の筆まわしで解読した塚田氏の著書で、巻末に六段当時の作物が二十番紹介されています。難易とりまぜてと言いたいが今の塚田九段のものには見られぬ難解なものが多く、本図式なども本手順は簡単だが、一度迷い出すと中々詰まない紛れに富んだ作物です。
 初手23飛と両王手が登場します。同玉だと34角で詰むので、35玉は絶対だが、ここで36歩が打歩詰の形です。
 そこで23飛不成だなと思ったりすると、36歩に24玉と下られて根(ママ)輪際詰みません。
 23飛成は絶対です。
 つぎに27桂以下、26香を36成香として、同金と取るのが本手順ですが、一見44銀の好手筋に気づきます。同歩だとそれこそ27桂以下香を取り、37香、46玉、26龍、55玉、64角成で駒が余らずに詰みます。
 ところが44玉と取られると、たとえ66角の好打をみせても同銀成で以下、64角成、44玉で56桂が成銀の効きで打てず、僅かに詰まないのです。
 ここまで来て、やむなく先述の香をとる手順が本手順だとわかります。
 37香、46玉、26龍、55玉で参考図です。

(参考図)

13_2

 参考図では53銀が邪魔駒ですので44銀とする手はすぐわかるでしょう。これで解決です。


※3『新撰詰将棋』(1937年6月 博文舘)


 第十四図(右に同じ十番)

14

17角、同成桂、38金、29玉、19金、同玉、17飛成、18金、28銀、29玉、
18龍、同玉、19金
まで13手詰

 なるべく読者のご存じない図式をと心掛けている(心掛けていないぞ-陰の声)のですが、写本が多いために見あきた図の陳列で申し訳ありません。というわけで本図は紹介するにとめます。間接両王手B型の見本ですし変化にもB型が登場します。本作は塚田九段の傑作の中でも五指に入るかと思います。
 18成桂の◯※も何故18とだといけないのか研究して下さい。


 第十五図(詰将棋パラダイス誌百人一局集)
※4

Para1251

32角、12玉、34角、同歩、21角成、同玉、32飛成、同金、同銀生、同玉、
33金、41玉、53桂生、同金、42金打
まで15手詰


 脇田博史氏の作風は実戦型の中に新味をもったものと思われます。寡作ですが、知る人ぞ知る、私の大好きな作家の一人です。
 本図は序盤が主眼で後半が既成手筋ですがその既成手筋へもってゆく序盤の角二枚の捨ては小気味よき哉です。
 筋が良いだけにスラスラと詰みます。
 B型の両王手はA型に比べて数多く見られるようです。それに、まだまだ新しい味を出すことも可能のようです。
 以上紹介した図の中でも第十五図のごとき角二枚の捨て方はいかにも練れた感じで初心者の心掛けるべきものでしょう。
 この他に、近代将棋短篇傑作集の中の、小川悦勇氏作、前藤浩氏作と二作あり、また古図式にも多く見られるようですが、ここでは割愛させていただきます。
(ツヅク)


※4
「新撰詰将棋 百人一局集(1951年1月 旧パラ付録)

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詰将棋の話
桑原辰雄

 将棋会などへ行くとよく「詰将棋はどういう方法で作るのか」と聞かれます。
 なるほど作図したことのない人達から見れば当然の質問であるがさて答へ(ママ)るとなると、このようにして作るのだと説明することは出来そうにもありません。
 詰将棋の作り方は雑誌や単行本で見られるが、創作過程における急所を例を掲げて文章にまとめたに過ぎず、作図を初めて試みる人達には役に立つでしょうが、一般作家にはピンとこないものです。
 また、これを読んだから上達するなどということも考えられません。
 以前発行された村山隆治氏著の詰将棋の考え方という本に「詰将棋の作り方の奥義を述べることは剣術の極意をペンで表現するのと同じで剣の刃渡りよりも至難な業である」と述べているが、まことに巧い表現だと思いました。
 こんなことばかりいうと創作がエヴェレスト山の頂上にでもあるように聞こえますが、どうしてどうして続々と創作家が出現している現在、他人が思うほど難解なものでもないようです。最もこれは短篇作に限られるでしょうが…
 しかし新鮮奇抜な作品を作るとなると、やはり経験によって得たカンと各自の持つコツを存分に活用しなければ出来得ないでしょう。
 四・五年前の自作手帳を取り出して眺めて見たが、まったく見られたものではない。それでも当時は一生懸命になって投稿したものですが、これはやはり詰将棋に対するすべての経験が不足しているからでしょう。
 どんなものでも頭に浮んだものは全部作品として表は(ママ)してしまう。こんな態度で無我夢中で創っているうちに、いわゆる作風なるものが次第にわかって来るものです。
 以前野口益雄氏が将棋世界誌上に連続発表した「金気なし図式」は皆様の記憶にも新しいと思いますが、経験と多作によってわかってきた軽妙な氏の作風が"金気なし図"の持つスッキリとした魅力と一致して、一路この方へ走ってしまったのでしょう。

A図


46800600

 A図はその内の一つで作意は

32飛、24玉、34飛打、25玉、24飛、同玉、25角成、13玉、14馬、同玉、
15歩、24玉、25歩、同玉、35飛成
まで15手詰

 その時の選者の評をかりると「普通作品となればいかにも苦心がほの見へ(ママ)、金気なし図にはほとんど苦心の跡が見えない」とあるが、確かに得意物の作図は素材の発見よりは、むしろ一種のカンで、アッと見るまに良い作品が生れるものです。(ちょっと極端な表現かも知れませんが)
 自作品を眺めてみても半数は駒を並べている内に巧い筋を発見するとかして作図するという。どうもあてのない方法で、自分ながらまったくあきれてしまうが事実であるからおもしろいものです。
 と同時に、もしもその日、駒をもたなかったならば、この作品は生れなかったのだなと思うと、いやはや、どうも不安極まりないものです。
 皆様もこんなことはよくある思いますが?
 何事でもそうですが、創作はちょっとしたことからヒントを得るものです。また、他人の作品を解いているうちに巧い筋がピンと頭に浮ぶことはよくあります。
 B図は自作で極く初心向の作品ですが、これは確か柏川氏の作品を解いているうちに、31金から22飛成の筋が浮んだので頭の中でまとめたものでした。


「将棋世界」1952年1月

B図
※2

Para54604738

 難解作は別ですが、手筋物ならば皆様も一度はあることでしょう。これから見ても詰将棋にはいつも接触していて、その中から何かを求めるという力を盛り立たせて置くことが創作家としては必要だと思います。


※2
「将棋評論」1954年2月

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Aクラス
S・T生

 例年のことですが、まず新年おめでとうございます
と御挨拶を申し上げ、本年もお手ヤワラカにとお願い申し上げる次第

①北原義治氏作

1055

85銀、95玉、76銀、85角合、94金、同玉、85銀、95玉、96銀、同玉、
41角、63角合、同角成、同飛、74角、85桂合、同角、95玉、63角成、75桂、
85飛、94玉、95歩、83玉、82と、同玉、84飛、83飛合、74桂、91玉、
81馬、同飛、同飛成、同玉、82飛、91玉、83桂
まで37手詰


▽角の長短をこれ以上端的に説明することは筆をもってしてもおそらく出来得ないと思う。
=津野山呆鳥=

▽最後まで一分のスキも無い構成と、四回に及ぶ合駒の妙はサスがである。強いて難をいうならば56金が本筋に関係ないことであろう。
=沢島将吉=

▲85角を桂合では21手の早詰になる。また63角も同じ。実に巧妙な作。

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Bクラス
22号
椿春男

 新しい年である。皆さんオメデトウ。今年は大いに頑張って余詰などを追放する心算でおりますから、何卒よろしく御支援をお願い申します。

22 平田好孝氏作

1060

34角、同金、21銀生、22玉、32銀成、11玉、21成銀、同玉、43角、32角合、
同と、同飛、同角成、同玉、23角、33玉、32飛、24玉、34角成、14玉、
25銀、同龍、同馬、同玉、36金、16玉、15飛、27玉、37金、28玉、
38金、29玉、39金
まで33手詰


▽長篇でのスバラシイ才能を中篇に圧縮した感がある。最後まで力を抜かさぬ所、見事の一語であろう。
津野山呆鳥

▲43角に32角合とするのが本局のねらいであり、このねらいはピリッと辛い。追撃に入って玉が囲いの外で詰むのもおもしろい。実に末頼もしい新人が現われたものである。

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Cクラス 22号
馬井紋太

19 長田富美夫氏
   木村薄氏  合作

1063

42金、同玉、53角、32玉、33銀成、同玉、25桂、32玉、41銀、22玉、
31角成、同玉、32金
まで13手詰


 初めこの作品を見た時まず形の良さに心惹かれた。手順も際立って秀れていたので真先に入選としたのだが、解答を見ると津野山氏以外の方は24を上位としていた。
 「33銀の一手だけ。畠山氏」という評であったが41銀、21玉として33銀、同玉、25桂として全題正解を逸した。
 33銀の一手だけとは云へ(ママ)上部脱出を抑えているが如き銀を捨てると云う意外性が流れるような手順に難解さを持たしている。一般に好評だった。

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マド

▼発行日を確立して下さい。
 会計報告は大変良いのですが、今の方法では赤字か黒字か全然不明です。「詰パラ」のようにすれば一目瞭然でしょう。一応今年(二十九年度)の十二月末で決算をすれば良いと思います。赤字が出れば繰越しとして徐々に消すか、寄付を集めれば段々と基礎が固まって行くと思いますが。以上大変失礼なことを申し上げましたが、詰棋界の発展を祈る私の気持を述べました。
(大阪市 和田清登)

☆お手紙有難く拝見致しました。詰棋界の会計は現在のところ黒字には一寸ほど遠いようですが、全然赤字というほどでもなく、いいかえれば、ギリギリの線を維持している訳なのであります。

▼伊藤宗印の勇略百番の解説されたのを賞する。けれん味のない正統派大屋台の詰物は立派ですよ。
 両王手の研究の宗看の例題は第何番ですか。これはワンダフルの上級品で驚きが一つ殖えました。第八図と第九図逆ではないかしら。このままではおかしい。なお図の解説も手順が八手ほど落ちている。
(東京 石井藤雄)

☆宗看図式は第14番です。第八図と第九図は確かにお説の通りです。図巧の指し手(11頁下段)は16行目の72桂成、同玉の後に82金、61玉、72成桂、51玉、62歩成、同玉、72金、51玉の八手を入れる。
その後に61成桂と続く訳です。おわび申し上げます。

※このブログではその部分の手順の脱落はない。

▼第四巻になってからの充実ぶりはすばらしいの一語につきる。
 ここに前から考えていたことをちょっと紹介したい。
 変型詰将棋としてはいろいろあるようだが、今までに①二つ玉詰将棋 ②玉以外の駒を詰める詰将棋(良い名がないかな) ③安南詰将棋などが発表されております。
 ③については内藤国雄氏が難解作をものされておりいずれ御紹介されるでしょう。(期待しております)私も次のような安南詰将棋を創りましたが、こんなものでも検討は厄介です。

Photo

32飛、41玉、42銀、同銀、31飛、同玉、32銀、22玉、12角成、同香、23銀生まで

(大阪 長田富美夫)

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本誌に望む
─────
▽詰将棋の量をますこと(Aクラスを特に)
 実戦譜必要なし。その他は申し分なし。
(富山市 岩本一郎)

▽第一に発行日を厳守。第二に早く活版刷り、月刊になること。
(東京 北原義治)

▽増頁、専門棋士の作品の掲載、堅実にあまり無理をせぬこと。
(堺市 柴田昭彦)

▽他誌に出来ない独特の企画すること。今の所はそれが見当らない。しいていえば詰将棋病院くらいでは……
 具体的には既成作家の詰将棋の作り方ばかりでなく新人の「私はかくこの作品をものにした」とか「この作品はかくて失敗したが名案はないか」等いかがですか。
(三重県 関邦夫)

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名作探訪5
大塚冬月

凡チャン元気デスカ。先月ハ名作探訪ノバトンアリガトウ。初雪ノコロハ、ヤマノオヤジガデルソウデスネ! 顔ハミンナ黒イデスカ? デモボクノ家内モ黒イデス。
ボクノ探訪ハキミノ迷作ニキメマシタ。ダカラコンドダケハ迷作探訪デス。コノ詰将棋ハ金ト玉ダケガ動クナンテ、随分ゼイタクデスネ。ホントニオドロ木モモノ木デス。凡チャンハ炭鉱デ石炭ヲホッテイルノカトバカリ思ッテイタラ、ホントウハ宝物ガメアテダッタナンテ随分ヤマシ デスネ。デモデフレノ正月ニハコレガヨイデショウ。金ヲヒッパッテ香ノアタマヘピョン、トハネタ図ハ、彼女カラ手紙ヲモラッタ時ト同ジ気持。コノ気持ガワカル凡チャンハ、サゾハンサムナンデショウ(ヤマノオヤジヨリハ)
コノ金サンハ、下(南)ヘサガッテ左(西)ヘハシリ右(東)ヘマワッテ詰トナリ、動イタ方向ハ東西南(キタナイ)デス。動イタコマハ金ト玉。ダカラコノ詰将棋ヲ東西南金玉トシテハイカガデスカ。

黒坂凡棋作


50690854

88金、99玉、89金打、同金、97金、88金、98金打、89玉、88金、79玉、
78金打
まで11手詰


「近代将棋」1954年7月

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新会員です よろしく

大阪 北川明
広島 鍛治之孝
岡山 吉田正直

15人のうち、名前を見た記憶がある人だけ。

2017年8月28日 (月)

プチ懸賞付き! 「詰棋界」 その61

 通巻第22号のつづきです。全体のページ構成はこちら
 最後にプチ懸賞があります。

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Cクラス
21号解答

⑮植田尚宏作

Tumekikai0980

33桂、同銀、32角成、12玉、24桂、同歩、34馬、同銀、22飛
まで9手詰


△サッパリと気持よい
=森田正司=

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Aクラス
21号解答

G 市川靖雄氏作
▲出題図では不完全でありました。作者より修正図が来ておりますので、これを発表しておわびにかえます。

Tumekikai0970

47銀、35玉、46銀、同玉、56金、35玉、46金、同玉、96飛、35玉、
36馬、34玉、35歩、24玉、13銀生、同玉、14馬、22玉、21桂成、同玉、
87角、54桂合、同角、同歩、31桂成、22玉、26飛、同飛成、21成桂、同玉、
32銀生、22玉、34桂、12玉、24桂、同龍、22桂成、同龍、13歩、同龍、
同馬、同玉、33飛、24玉、34飛成、13玉、23龍
まで47手詰


▽看寿・宗看を思わせる作。最後まで一分のユルミなくすばらしい傑作。
=北原義治=

▲本局の主眼は47銀から金銀を捌き、96飛を作るにある。
 この飛車出の目的は26飛と一転する妙手により一やく脚光を浴びる。このねらい正に至妙というべし。

※詰棋界の手順は13歩、同龍、22桂成、同龍、13歩、同龍の49手詰だが誤り。
 原図は下記の通り。

0970

 修正図でも余詰がある。
47馬、35玉、36馬、34玉、35歩、24玉、13銀生、同玉、14馬、22玉、21桂成、同玉、87角以下。銀も金も飛車も捌く必要がない手順。


H 黒川一郎氏作

Tumekikai0971

41銀生、63玉、52銀生、72玉、61銀生、83玉、72銀生、92玉、83金、同金、
同銀成、同玉、93金、同玉、85桂、83玉、73桂成、同玉、84銀打、63玉、
64銀、同玉、24飛成、44歩合、同龍、54歩合、55龍、63玉、64歩、52玉、
42飛成、同玉、33角成、同玉、44龍、22玉、14桂、11玉、12歩、同玉、
13歩、同玉、25桂、同香、24金、12玉、13歩、11玉、22桂成、同玉、
33龍、11玉、12歩成、同玉、23金、21玉、22龍
まで57手詰


▲本局の題はたしか「野分」と記してあった。終束などを見ると正にそのものズバリであるようだ。
 最初の出だしの銀千鳥はさしてむずかしい手順ではないが、さすがロマンチストで、一貫した手順を巧妙にまとめている。
 なお24飛成の時、44歩と一旦中合をする手が急所でここを同香、または63玉では(イ)同香は55角成、(ロ)63玉64龍以下いずれも早詰になる。
 44歩は飛角の焦点を一つにする絶妙の中合といえよう。

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第15回会計報告
摘     要 収入 支出 残高
4 前回繰越 5,236
追加払込5名 1,000
新入会者4名 780
寄付1名 100 7,116
5 追加払込3名 620
新入会3名 540
寄付1名 20 8,296
6 追加払込14名 2,770
新入会3名 590
寄付1名 110 11,766
4巻3号印刷代 4,000 7,766
〃発送代 1,984 5,792
案内状 350 5,432
7 追加払込6名 1,170
新入会4名 750
寄付1名 30 7,382
入金通知書 500 6,882
8 追加払込者17名 3,070
新入会者9名 1,710
寄付2名 130 11,792
21号印刷代 8,400
発送代 1,888
案内状 1,000 504
次回繰越 504

この号には次のような紙片が挟み込まれていた。

Photo_2

裏面

Photo_3

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力だめし

195411

 ABは30手以内、BC(ママ)は50手以上各題とも相当の難物ですぞ。あなたの腕前をためす絶好の機会です。
△〆切11月30日 △賞 一題につき一名に図面帳 二名に賞品券

※として4局が掲載されているが、結果発表はなかった。(!)
 作者名はないが、すべて酒井桂史の創作メモの図である。A=創作メモ1、B=メモ16、C=メモ9、D=メモ3。B=メモ16は野口ブックス版『酒井桂史作品集』第54番であり、C=メモ9は同書第87番なので解決済みだが、A=メモ1とD=メモ3は作意が分からない疑問局である。

D図

1074

 初手33歩、22玉、34桂、23玉、42桂成、22玉、32歩成まで、あっけなく詰んでしまう。
 この図については、近い線まで到達することができた。

103_2

24桂、同と、33歩、22玉、23歩、同と、34桂、同と、23歩、同玉、
35桂、22玉、32歩成、同玉、43桂成、同玉、53歩成、32玉、43と、同玉、
54角、42玉、52と、同玉、63角成、51玉、52歩、42玉、53と、32玉、
54馬、23玉、35桂、同と、24香、34玉、43馬、45玉、56銀、36玉、
47金、27玉、37金、28玉、38金、29玉、39金、同玉、48銀打、29玉、
38銀、同玉、16馬、48玉、37角、57玉、47金、66玉、55角、76玉、
43馬、86玉、77角、85玉、95と、74玉、65馬、73玉、55角、72玉、
54馬、61玉、62歩、71玉、81と、同龍、同馬、同玉、83飛、92玉、
82角成
まで81手詰

 原図は、玉方の持駒がない。
 ポイントは、45角を取れる玉方の配置が必要なこと、初手33歩、22玉、12香成、同龍、23歩、13玉、46角のとき玉方持駒香だけでは潰れるので、歩を持っていなければならないこと(24歩合で逃れる)、である。その歩は53とを外して調達した。
 だが問題点が2箇所ある。52香、54香も成立していることが一点。特に54香は、42玉、53香成、32玉、54馬以下64とが残っているので余詰になる。非限定では済まないのだ。もう一点は、創作メモの図にはそれぞれ数字が書いてあるそうで、手数をあらわすという。そうするとこの図は91手詰にならなければならない。
 これが残された課題である。


プチ懸賞

A図

1071

 さてここからが懸賞問題。
 創作メモには27とあるそうです。27手詰の意味ですが、初手34飛、45玉、35飛、同玉、45飛、同玉、23角、35玉、34角成までで詰んでしまいます。はて?
 A図のメモの手数を考慮して、考えられる作意を推理して下さい。求めているのは作意手順だけですので、どうしたら完全作になるかとか、図面まで求めているわけではありません。
 「詰棋界」の図はこれですが、
野口版『酒井桂史作品集』では62成桂が62金になっています。このことは手順に影響があるかも知れませんので念のため。

 賞品は、例によって一名様のみに「詰棋通信」。これも作品集として、後日出版されたものです。
 
図面がなければ不利ということは全くありませんので。もちろん、図面だけの応募は不可です。

 応募方法
 コメント欄に
図面も書かれる場合は、テキストになります。柿木形式でも何でも良いですが、見たら分かるようにお願いします。非公開にします。
 メール、ツイッターの場合、図面がある場合は画像添付でもテキストでも結構です。
 メールアドレス 
botanmn@gmail.com
 ツイッターのDMも可。 @_karineko
 締切 9月10日(日)

2017年8月27日 (日)

「詰棋界」 その60

 通巻第22号のつづきです。全体のページ構成はこちら

両王手の研究
長田富美夫

 生来ズボラな性質ですので、思い付いた図をそのまま陳列しましたが、前号に引き続き大駒の部を研究してみます。

第五図 (岩谷良雄氏作)


Photo

 短篇貧乏図式では、駒形氏がすぐピンと思い出されますが、作品の数こそ少なけれ(ママ)岩谷氏もすばらしい感覚を示してくれます。
 本作はその中でも新味のある合駒を含んだ重厚な作で、最終両王手が変化として出てきます。
 ご存じの方が多いと思いますので、正解は略します。


「旧パラ」1952年1月(百人一局集)。『古今短編詰将棋名作選』に収録されている。


第六図 (駒形駒之介氏作)
※2

Photo_2

 本作はB型に属する両王手であるが、駒形氏の名が出ましたので序でに紹介しましょう。
 序でというものの、本作は既成手筋を実に簡潔な構図で表現した好作と思います。手順は変化の方が難しいくらいで、難解味に乏しいので、解説は省きます。


※2「将棋世界」1952年1月


第七図 (詰むや詰まざるや)
※3

090014

11銀成、同玉、22銀、12玉、13銀引生、同金、22歩成、同玉、13銀成、同玉、
23金、14玉、26桂、同と、24金、15玉、25金、同と、16と、同と、
同龍、24玉、25龍、33玉、43歩成、同龍、23龍、44玉、43龍、55玉、
47桂、同金、45龍、66玉、67飛、同玉、47龍、66玉、56金、同と、
同龍、77玉、78歩、同成香、同金、同玉、67龍、88玉、78龍、97玉、
98歩、96玉、76龍、95玉、97香、84玉、83と、同玉、82桂成、同玉、
81桂成、同金、83歩、同玉、56角、82玉、92角成、同金、72香成、91玉、
81成香、同玉、92香成、同玉、72龍、93玉、73龍、94玉、84金、95玉、
75龍、96玉、85龍
まで83手詰


 いわずと知れた伊藤家三代宗看の傑作集の一作品です。
 実際に、詰まないものが二、三あるとのことです。
 宗看ものは勿論難解味が主軸ですが、それ以上に意表味に富み初手が俗手で始まるのも面白い所です。
 さて本作は宗看ものとしては割合にスラスラとゆく軽快作で、詰上り四枚しか残りません。
 解答を記しておきましたから盤に並べて研究して下さい。
 私は最終の92角成から詰上りの捌きにホレボレとしてしまいました。なお、本作の中には飛角の両王手以外に角歩の両王手も含まれており、貴重な?作品です。


※3『将棋無双』第14番


第八図 (塚田詰将棋第二集)
※4

Photo_3

 本作は心理的両王手詰将棋に入れたいものです。13龍によって同桂と取られるが、その33のアキエ(ママ)42の角が成りかえる狙いでヤヤ苦しいが心理的のものに入れたいのです。
 以上A型両王手をいろいろ紹介しましたが、まだまだ名作はあるようです。が、棋書が全く少いので、この辺でB型へ移ります。


※4「近代将棋」 1952年1月号付録


B型両王手

第九図 (原田八段作)
※5

Photo_4

 この種の図式は、相当綾をおりこまないと、類似作と見られますから注意して下さい。


※5『新しい詰将棋百題』(大阪屋號書店 1951年4月)ヵ

※EOGさんと佐原さんから、第八図が原田八段作、第九図が塚田前名人作との指摘をいただきました。長田氏の思い違いだったようです。


第十図 (図巧第六番)

100006

32銀、同玉、43角、同金、同歩成、21玉、32と、同玉、24桂、23玉、
33飛、24玉、23飛成、同玉、24金、32玉、41馬、21玉、31馬、11玉、
22馬、同玉、23歩、32玉、33歩、42玉、43歩、52玉、53歩、62玉、
73歩成、同歩、63歩、71玉、72歩、同玉、84桂、71玉、81龍、同玉、
93桂生、82玉、92金、71玉、81桂成、61玉、72桂成、同玉、82金、61玉、
71成桂、51玉、62歩成、同玉、72金、51玉、61成桂、41玉、52歩成、同玉、
62金、41玉、51成桂、31玉、42歩成、同玉、52金、31玉、41成桂、21玉、
32歩成、同玉、42金、21玉、31成桂、11玉、22歩成、同玉、32金、11玉、
21成桂
まで81手詰


 図巧を登場させるのは、どうも解説する力がないので、シュンジュンしたのですが、持前の心臓で紹介させていただきます。
 図巧はいわずと知れた鬼宗看の弟看寿の傑作を集めた図式で、詳しくは将棋奇巧図式といいます。
 奇巧の名は正に本図式の主題を貫いた言葉で、難解作を特に選ぶよりは、かえって平易な作を探した方が楽なくらいで、この作六番などはまだまだ尋常な方です。
 本作の両王手は単なる手筋で主題は並び歩の成り捨てです。
 図は81金の質駒を取る含みと解せられますが、しかし41馬のような平凡な手では21玉で不詰、すなわち、21玉ともぐられると玉をひきもどす手段に困りますから、当然初手は32銀の一手となりましょう。同玉、ここで24桂は23玉で失敗します。
 43角から参考図になった時、いよいよ主題に入ります。

参考図

Photo_5

 参考図では、24桂しかないのですが、23玉と上がった時の対策が無いと困ります。その時24桂がなければ24金、32玉に龍の活躍をうながす41馬が考えられる訳です。そうです。33飛、24玉、23飛成と邪魔駒の除去が私の言わんとする両王手B型です。
 以下は並び歩の登場でキレイな詰手順を見せてくれます。


---

-金田氏にお答え-
創作規定に関する私見
大塚敏男

 余詰作品は不完全という従来の創作規定の欠点を取り上げて金田氏が前回述べられておりますが、私は、この問題に対してこう考えます。

A図

Photo

 すなわちA図の場合91銀成を正解とし93銀以下の手順を余詰とは見なさないこと。
 と云う事は最后の一手というところに問題の鍵があるのです。最終の一手は普通の場合発見困難という事はほとんどなく、したがって、その一手の他に例え別手順が存在しても、ほとんどその別手順方え(ママ)紛れるという心配はない。
 「それにまた、大ていそうした最終手の余詰は修正することが困難である」
 そこで、この最終手に余詰が存在してもほとんど正解手順をたどる上に不便を感じなく、最終手以外の時に存する余詰よりは、それほど気にもならぬから、こうした場合は便宜上余詰手順を無視しようというように決められて来たと記憶しております。このようにして決められたと思われる規約が他にもあり、結局それらが、詰キストにとってほとんど気にならない規則違反であり、逆にそうした例外規約を設ける事による利点が大きいために大方の人達が暗黙のうちに、あるいは知らず知らずのうちに、少しの矛盾も感ぜず使用して来たものと推察いたします。したがってたまたまこの様な例外規約があちこちに点在する為に詰将棋規約なるものを作ろうと試みてもうまく定義できずに苦しむといった現象が見られます。もう少しこうしたものを明確に整理することも、詰将棋規約の作成上において役に立つのではないかと思います。 以上

2017年8月26日 (土)

「詰棋界」 その59

 通巻第22号です。1954年11月5日発行

22195411_2

1頁 表紙 柏川悦夫作 15手詰

2頁 初心詰将棋室
(出題)
    第三回 新春競作会 作品募る

3頁 Aクラス、Bクラス、Cクラス(出題)

4~5頁 勇略百番(1)清水孝晏
※第7番までの解説。『将棋勇略』管見に引用済み。【清】が目印。

6~7頁 Bクラス(結果稿)

8~9頁 マド
      新入会員

      名作探訪4 黒坂凡棋

10~11頁 両王手の研究  長田富美夫

12~13頁 新春一題集曲詰之部入選発表

14~15頁 詰将棋病院 野口益雄
       創作規定に関する私見  大塚敏男

16~17頁 Cクラス(結果稿)
       力だめし(出題)
       新人コンテスト(出題)

18頁 Aクラス(結果稿)

19頁 初心詰将棋室3(結果稿)

20頁 第三回握り詰入選作(出題)
    第15回会計報告

差し挟まれた紙片

---
Bクラス 椿春男

 いそがしかった夏休みも終ってやれやれと思ったトタンにBクラスの解説である。また、おわびをいわねばと思うとペンが重たく感じる。といってサボル訳にもいかない。エーイ、ホオッカブリでサーと書いてしまえ。

⑬荻野修次氏作

0972

23歩、同金、32香成、12玉、22成香、同金、24桂、23玉、15桂、同馬、
32銀生、同金、同龍、24玉、35金
まで15手詰

▽黒田俊三=一見して打歩詰回避作かと思われたが初手玉頭の歩打とはおどろいた

▽津野山呆鳥=手順前後あれど前半の見事さを賞でて不問。

▲本作を見た詰棋人はだれでも打歩詰回避の作と思うだろう。心理的なねらいでその点は成功していると見るべきで、32香成から22成香は巧妙。ただ12金の配置に難点がある。


※通巻21号の結果稿。A~Cクラスでは順位付けは行われていなかった。初手26龍、25歩合、32香成、同角、25龍、23金、34桂、12玉、24桂、同金、22桂成、同玉、24龍、23銀合、32銀成、同玉、65角以下の余詰あり。修正は26馬→16馬。
他の顔ぶれは、田中一男、安達栄司、渡辺一平、三枝文夫、庄内川の河童(=今川健一。庄内河、ではない)。

---
マド

◇希望
①実戦譜は反対
②会計報告を続ける事
③番付戦の〆切日がバラバラなのは少し困る
(東京 河野寿之)

◇実戦譜は…
SCRAPBOOKはよい思いつきながら皆が知っているようなのばかり出て来ないようにして欲しいもの。
実戦譜を希望の方がいたが、詰棋作家同士の対局などおもしろい。その将棋からヒントを得て一局作るなんてのも妙。なんなら私も登場します。
(東京 北原義治)

◇万象につき
詰棋界の編集にさぞ頭を悩まされていることでしょう。本当にごくろうさま。
さて21号のうち、左のことにつき。
①27頁の岡田氏解答には敬服。しかし、もし91香を配すれば、岡田氏解の65飛の時、75歩中合がきいて不詰です。91香配置は迷医の誤診と思います。本局は一寸修正不可能のようです。47歩(攻方)を置けば、岡田氏解を消せるかも知れませんが。
(東京 堤浩二)

※21号の岡田氏解答について。

370020

41角成、同玉、23角、52玉、54飛、63玉、64金、72玉、52飛成、83玉、
82龍、94玉、93桂成、同銀、67角成、同銀成、95香、同龍、同歩、同玉、
75飛、96玉、93龍、86玉、95龍、87玉、98銀、88玉、
97龍、99玉、
87銀
まで31手詰

 會津正歩が「将棋萬象(2)」(通巻19号 1954年3月)で、第20番は「余り手が広くて着手に迷う。いろいろ試みたが、どうしても詰まない。おわかりになった方は本誌上に発表して頂きたい」と書いたことに対し、堤浩二が21号で上記の解を示したが、岡田敏からも別解があったことに対するコメント。
 岡田解は21手目75飛のところ、65飛、96玉、85龍、97玉、67飛、98玉、87銀、88玉、78銀、同玉、87龍、79玉、77飛、69玉、78龍、59玉、57飛、49玉、58龍、39玉、37飛、29玉、38龍、19玉、17飛まで。余詰である。
 攻方47歩を置いても、86龍の余詰は残る。

◇オコゴト
発行日厳守 発行日より半月 - 一月もおくれるのは困る。不完全をなくすこと。
(兵庫 小西逸生)

◇詰将棋を多く
詰将棋を多く載せるか、読物かということですが、詰棋界はあくまで詰将棋一本で進むべきだと思います。
作品集には作者の略歴、作風というようなものを附記して頂ければ更に結構です。
今後どんな人が登場しますか。
(京都市 沢島将吉)

★作品集を予定している方は、藤井朗、佐藤千明、今田政一、内藤武雄氏です。

※藤井朗以外は実現しなかった。

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新入会員です どうぞよろしく

愛媛 毛山正彦
広島 土屋交弘
茨城 中井川元昭
栃木 藤倉満
新潟 三上毅
東京 石阪久吉

※25人並んでいるが、見たことのある名前だけ。

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名作探訪4 黒坂凡棋

 東京都の浅野博氏よりバトンは、ショッパイ河を渡り北海道は中部の山の中まで来るとは一寸おどろきました。オッとくだらん事を。山男の心を引き付けてはなさん美しき麗嬢は次の図であります。

宇都宮靖彦氏作

0311

32飛、13玉、12金、同香、22飛成、同玉、31角、11玉、33馬、同飛、
22銀
まで11手詰

 実にすばらしい手順ではありませんか。見事なねらいでヒロポンの如き良薬であります。良薬とはなにごとぞ、ですって。そうでしょうよ。本局の如き作品がマニアを増すから。止めたくても止められぬ詰棋患者をですよ。
 さて本局の良薬はどこぞ。12金より22飛成なる一連の手順にて絶妙なる二字を有する短篇として最高級の良薬で名作といい得ると信じます。
 選者曰く22飛成は辛子より目にシミると。小西寛氏申す、痛烈なパンチにノックアウト、ウェイト十分の快作と。
 柏野氏は、これをホめずにいらりょか、ときました。
 まったくですよ。


※通巻7号(1952年2月 ジュニア詰将棋)掲載作。選者は山田三義(清水孝晏)。
この作者は5局の発表作しかないようだ。
次の図も面白い。

近代将棋 1953年12月

50690792

23飛、同金、31飛、12玉、32飛成、22金打、同龍、同玉、34桂、12玉、
22金、同金、同桂成、同玉、23金、21玉、32馬
まで17手詰

24飛は、22歩合で逃れ。
22歩合は、31飛、同金、同馬、同玉、33飛成以下13手。
22金合は、31飛、同金、22飛成、同玉、23金以下。

2017年8月25日 (金)

「詰棋界」 その58

 通巻第21号のつづきです。全体のページ構成はこちら

両王手の研究
=両王手の諸形態=
長田富美夫

 創作を始めて丸五年にもなるが、いまだ模倣作の域を出ない私が、"両王手"という大それたものと取り組んで研究するのも、いわば新人作家の登龍のためと思って、拙文を綴った次第であり、読みず(ママ)らい点は、生来の悪筆とお許しの上、読み流していただきたい。

 一、両王手の研究
 両王手分類法には、色々な方法もあるだろうが、ここではもっとも簡明な使用駒による分類法を採った。

 両王手(Double・Check)
①大駒のみによるD・C
②小駒のみによるD・C
③大駒と小駒によるD・C
 注、両王手を略してD・Cとする。
①は飛角の両駒から生ずるD・Cであり、
②は香車と他の駒より生ずるものである。

 二、両王手の種類
 一般に両王手というのは、攻方の効きが同時に玉に効く場合をいうのであり、この際、二つの効きを持つものをいうのではあるが、これを一応直接両王手と呼びたい。(甲図)

甲図

Photo_4

 その他には両王手は考えられないが、一見両王手の感じをあたえるものも両王手と呼んではどうか。
 例えば、乙図、丙図がそれである。

乙図

Photo_5

丙図

Photo_6

 乙図は13金と龍はとれない。それは開き王手となるからである。これを間接両王手と名付けたい。
 丙図となると、73銀を74銀不成と開王手した場合で、これも王手は63飛の効きしかないわけだが、63香と取った際、83金で詰みとなる。即ち83へ駒が三つ効いており、一つ除去することのできぬのを見越しての開王手である。これを心理的両王手と呼んではどうだろうか。下らぬ名称だが、こういう風に呼ぶのも面白いと思う。
 また、これは両王手と全く関係ないが、両王手と見せかけて実は両王手によっては不詰となる作図も考えられる。この意味で丁図は疑似両王手と名付けてみたい。但し、これは両王手の筋がまぎれとして残っているものであるから、両王手に入らないと言える。

丁図

Photo_7

 三、大駒のみによる両王手
 大駒のみによる両王手は、飛角の関連以外にはあり得ない。そして、この種の図式には、何か行き詰まりが感ぜられるようである。
 基本図として、A図、B図をあげておこう。

A図

A

B図

B

A’図

A_2

 A図は14銀の一発で両王手が登場する。なおA図はこの両王手が変化してかくれている場合である。
 A、A’両図は作意変化の違いはあれ、玉との間に、一カク以上の間隔を保っている場合だが、B図となると一方の大駒が玉と密接に結びついた両王手である。

 第一図(大道棋銀問題81玉、94金型)

Photo_8

 大道棋は、本説にもってこいの両王手を多く含んでいるようである。
 第一図は、確か升田八段が朝日新聞紙上に掲載されたと記憶している。
 先日も大阪の南で本図を見掛けた。
 本作は最終局面に両王手が出て詰上るもので、54馬の筋で詰む好作である。特に玉方の応手は味い深い。
 この種の大道棋は、銀問題といわれるものの中でも変型で、普通のものは75が桂であるが、本作は75馬引の筋の詰物ではない。
 銀問題81玉型には、この他94飛型のものがあり、また41桂がなかったり、いろいろと厄介なもので、また、そのつど詰筋がことなる。銀問題については、川崎弘氏がパラ誌上で詳細に研究されているから、是非参照して頂きたい。一読して身につけば、この種の大道棋はすべてOKとなること受け合いである。なお、本作は残念な事に最終両王手をせずとも詰むようであるが廻り道なので大目にみたい。
 しかし惜しい図式ではある。

第二図(将棋精妙第五番)

Photo_9

 将棋精妙は、伊藤家二世初代宗印の図式である。一番から九十九番まで不成を配し、百番のみに不成だと詰まぬといった作品をかえた。皮肉なものだが、私一人の考えでは、本図式やや難解味に欠けるかと思う。
 しかし、それだけに初心者にもってこいの図式ともいえるのではないだろうか。
 百番も不成を作るといった労力は相当のもので、北村研一氏が精妙百番に不成の手を入れるのに大変苦労した点から考えても並大抵の事ではなかったろう。
 本作では、7手目
にA型の両王手が出現する。すなは(ママ)ち5手目※254金以下、同玉、34飛不成(A型)
 なお、この不成は、玉が66に逃げた時、67歩と打てるためのもので遠大なる飛不成といえる。この点さえわかれば、本作は解けたも同然で92で終束する。


 7手目ではなく、11手目。
※2 5手目ではなく、9手目。

第三図(短篇傑作集41番 谷向奇道氏作)

Photo_10

 谷向氏の作品としては珍らしい軽快作である。
 64香は離れすぎた感じだが、案外釣合っているのではなかろうか。
 A型のものとしては案外数が少い。その他としては第四図を紹介しておこう。

第四図(原田八段作百題第20番)

Photo_11

 54飛の意味は、手順前後を防いだもので、簡潔な構図の両王手で割合いただける。
(ツヅク)

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マド

 三号および賞品先日拝受いたしました。解説および作品が少くてがっかりしましたが、次号に特大号発行の由、大いに期待しております。また、同姓であるというわけではありませんが、私個人としては藤井朗という人の作品を見たことがありませんので、是非解説をお願いしたいと思います。
 貴誌では、詰棋、読物の他、パズル、必死図、実戦に関連した記事、作品のスペースはないのですか(詰棋界ですから詰棋一本槍なのだと思いますが)いずれも無理な注文で恐れ入りますが。(東京 藤井国夫)

★藤井朗作品は機会を見て紹介いたすつもりでおります。パズル、その他将棋に関する遊び等をご投稿下されば掲載いたしますからドシドシお寄せ下さい。
 なお実戦譜を見たい方が多ければ掲載いたしますが、この点についてご意見お聞かせ下さいませ
-編集部-

 詰棋界四巻三号の表紙を見て非常に美しくステキでしたが作品掲載が少くがっかりしました。もっと作品を載せるよう、少々無理な注文ですが今後このような線で進んで下さい。(東京 角二桂三)

★詰将棋を多くという人と、読物をという人と種々いられるので当方でも工夫をこらしておるわけです。次号より解答付けて発表する欄を設ける予定でありますからお(ママ)利用下さい。
-編集部-

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名作探訪(3)
浅野博

 柴田君よりバトンを受け継ぎまして、今回は、私が傑作短編の門を叩いてみたいと思います。私は蒐集に興味を持ち、現在までに集めましたその詰将棋の数は、一万余の多きに達しましたが、いざ傑作好作となりますと、仲仲、これと思う物が見当りません。素晴らしいなァ!と思うと、終りがダレており、うまくまとめたな、と思うと、二十数手を要しています。してみれば私が一所懸命にヒネッてみて"どんなもんです"といばっても、威勢よく没籠へ跳び込んでしまうのも、無理からぬ事と、安心致しました(私事で恐縮です)
 傑作か否かと申しましても、このような抽象的な言葉は、多分に主観的要素が入りますので、諸兄においてそれぞれ多少ことなる事と思います。また幾ら沢山見た経験があると申しましても、到底すべての詰将棋を観賞する事は不可能であります故、この作品が絶対とは申せません。そのお積りで御観賞下さい。

爪正紀氏作


Kyupara1581

33桂、同龍、53桂、同香、51金、31玉、43桂、21玉、13桂、同龍、
31桂成、同玉、32金
まで13手詰

 夏向きのあっさりした、これといった妙手の無い局ですが、四枚の桂を二枚づ(ママ)つ二間に分け、右から左え(ママ)と、巧みに打ち分ける所は、真夏の太陽のガンガン照りつけるプールの中で、大人ならビール、子供ならコカコラでも飲んだ如き爽快な気分を味あわせてくれます。また飛二金二桂四香二という使用駒にも、なにか面白さを感じます。香竜(恐竜)と金桂(金鶏)の争いとは某氏の評
※2ですが、言い得て妙かと思います。
 "美女と野獣"はちと大袈裟でしょう 以上


 「旧パラ」1951年6月号の作。結果稿に「新人ながら今後の精進を期待します」(小学校担当 谷向奇道)とあるが、他にこの名前での発表作は見当たらないようだ。「爪」であり「瓜」ではない。
※2 飛鳥棋人の短評(8月号)に「恐(香)龍と金鶏(桂)の取組はまるで「美女と野獣」そつくり、甚だよろし」とある。

2017年8月24日 (木)

「詰棋界」 その57

 通巻第21号のつづきです。全体のページ構成はこちら


第一回 握り詰入賞発表

一位 猪瀬達郎氏作

0946  

16香、15金合、同香、同玉、16金、14玉、54飛、44角合、同飛、同金、
32角、23角合、同角成、同歩、12龍、13角合、同龍、同玉、24角、同歩、
31角、23玉、22角成、14玉、32馬、23金合、15歩、13玉、22銀生、同金、
14馬
まで31手詰

▽五回も合駒の綾を含ませたのは巧妙で駒の配置にも無駄なく、25桂などは都合よくできたもの
=詰鬼人=


二位 北原義治氏
三位 渡部正裕氏
四位 中本勲氏
五位 呉江流氏

※出題は通巻19号(1954年3月)。二位以下の図は省略。呉江流は堤浩二。

---
Aクラス 第四巻第二号
S・T生

D 北原義治氏作

Tumekikai0912_2

19歩、同玉、46角、同角生、29飛、18玉、19歩、同角生、27銀、17玉、
19飛、27玉、29飛、28角合、同飛、17玉、53角、44歩合、同角生、同飛、
35角、26角合、同角、同歩、18飛、同玉、19歩、同玉、28角、18玉、
19歩、27玉、38金
まで33手詰

▽手順・変化ともに申し分ない傑作、詰上りも悪くない。二度の不成、二度の角合などは面白い。
=沢島将吉=

▽不成、合駒と軽手好手の連続にて気持のよい作品。
=坂巻義郎=

▲巧妙である。まったくこの一語につきる作品である。初心の方も盤上に並べてそのおもしろさを味わっていただきたい。



Bクラス 第四巻第二号
椿春男

 うっとうしい夏でいやになる。これもビキニのせいというから、余計に腹が立つ。おまけに不詰を出すとは……いやはやなにお(ママ)かいわん
 なにはともあれ宿題をかたず(ママ)けることにしよう。

⑫ 村木徳氏作

Tumekikai0920_2

32飛、51玉、41金、同玉、52銀、同龍、31飛成、同玉、32金打、同龍、
同金、同玉、22飛、41玉、31金、同玉、42銀、同馬、21飛成、同玉、
22銀成
まで21手詰

▽桜井敏美「金銀龍、連続二回捨てるのは趣向としても面白い」

▽植田尚宏「連続捨て駒は見事ですが手は限定されていて易しい感じ」

▲ずい分と気前よく捨てるものだ、「金も食いねえ、銀も食いねエ」と石松流の作品。持駒が多いのが難点であるが、それだけに重量感はある。


---
秋葭作品集

※27局掲載されている。すべて「将棋月報」の作。
 終わりに「岡田氏の作品はこれで全部ではないと思う。戦前の世界にも掲載になっているはずである」と記している。
 通巻23号に「続秋葭作品集」として10局追加されているが、「北海道在住の棋友棋村迷人氏が投稿下さったもので、これは土屋健先生蔵書の写しだそうです」とある。
 岡田秋葭の発表作は私の知る限り38局なので、ほとんどの作を集めたことになる。

唯一漏れた作。
旧パラ 1951年9月号

Kyupara1837

62桂成、同金、27馬、36桂、33飛成、同歩、52角生、72玉、61角生、82玉、
83金、71玉、63桂、81玉、73桂、同金、71桂成、同玉、26馬、81玉、
36馬、同飛成、82歩、71玉、63桂、61玉、51と、62玉、52と、63玉、
53と
まで31手詰

※本局は詰将棋学校の大学に出題されたもの。
Photo_2

土屋健
本作品は岡田君が最后の作で、図研会課題の予定であつたが、不完全であつた為と作者が死去されて修正不可能となり発表できなかつたものだが、戦災を免れた書籍の間に挟まつたまゝ偶然発見された。捨てるに忍びず且つは戦前の天才少年を紹介する意味で、僭越とは考へたが生前の関係から選者が修正するのが至当と思い手を加へ発表した次第である。…作意手順には全く触れず、単に早詰手順を消したのみである。(11月結果稿より)

※原図も示すべきだった。


2017年8月23日 (水)

「詰棋界」 その56

 通巻第21号です。1954年8月10日発行
 この号から通巻表記のみになりました。

21195408_2

1頁 表紙

2頁 目次

3頁 Aクラス、Bクラス、Cクラス
※出題です。

4~7頁 詰将棋綺談(最終回)會津正歩

8~9頁 初心詰将棋室2(結果稿)
      初心詰将棋室4(出題)

10~11頁 第一回握り詰入賞発表

12~13頁 第4巻第2号Aクラス、Bクラス(結果稿)

14~15頁 審美眼を拡めましょう 田宮克哉

16~19頁 秋葭作品集

20~26頁 合駒の理論と実際 川崎弘

※『北斗』所収論考

27頁 将棋万象を見て 堤浩二

28~30頁 両王手の研究 長田富美夫
       創作規定について 金田秀信

31頁 第二回握り詰入選作(出題)
    マド

32~33頁 新人コンテスト(第4巻第2号結果稿)
       名作探訪 浅野博

34~35頁 詰将棋病院 ある名医のメモ

36~37頁 アブリダシ詰将棋 清水孝晏

38~39頁 香四枚問題 推理詰将棋入選作(出題)
       ジュニア詰将棋(出題)
       伝言板

40頁 詰棋界賞設定!
    編集雑記

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創作規定について 金田秀信

 創作規定というものは、詰将棋は作る時、あるいは詰将棋を解く時に、少しでも、その人を困らせるとか、迷わせることのないように設けられるべきであると思う。
 余詰作品不完全という考え方は、たしかに伝統的な常識であるが、この常識に従って詰将棋を作ると困ることがある。

A図

Photo

 例を挙げると、A図は91銀成までが作意であるが93銀成でも詰む。そしてこの93銀成以下の詰手順は不完全の条件にされていないのである。
 私に合点がゆかないのは、この問題に意見を持つ人が、このA図における場合と、いわゆる余詰とを区別しながら、両者のどこが違うか、という理由というものに全く触れていないことである。
 この点を明らかにせずして余詰不完全を強調することは、常識なるものの検討を怠って、それに盲従していることにひとしい。
 私は、このようなこまかいことを考えているのがめんどうになって余詰があってもよいとした。
 よいとはしたが、余詰作品をそうでない作品と価値を同じに見ようというのではない。作品のレベルの上っている現在ではA図の程度でもかなり減点されるであろう。
 私だけにとっては余詰が完全であろうと、不完全であろうと大した問題ではないのである。

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伝言板

★ 「酒井桂史作品集下」大変遅くなりました。九月中旬には、刷上がる予定です。

★ 今月は新人コンテストは山田三義氏多忙のため休みました。

★ 新春一題集曲詰の部入選発表は次号にいたします。

★ 今月号より本誌は何号と呼ぶことになり、普通号は一部送料とも30円、増大号は60円として計算させていただきます。

★ Cクラスを担当して下さる方はございませんか。

★ 戦前の将棋世界に発表された藤井朗氏作品をお知らせ下さいませんか。近く藤井朗氏作品集を本誌に掲載いたしますので、お願い申します。

★ 本誌に対する御意見をお寄せ下さい。

☆ 次号は十月一日発行

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詰棋界賞設定!

 詰将棋の隆盛はめざましいものがあります。本誌も漸次会員の増加により充実したものになりつつありますことは、会員一同とともに喜ぶべきことでありましょう。
 多くの力作、佳作を投稿下さる方々の熱意に答えて次ぎの如き、詰棋界賞を設定しましたから、今後もドシドシ傑作をお寄せ下さい。

◇詰将棋の部◇
▽21号より25号に掲載になった作品中一番優秀と思われる作品
▽右の決定は、25号を終っての読者の投票によって決める。
▽賞は一位(柘植彫駒)以上(ママ)五位まで
▽投票者の規定は25号誌上に発表

◇原稿の部◇
 本誌を飾る原稿執筆する方々の労にむくいるために本賞を設定しました。規定一覧の上、一番よいと思われた原稿をお(ママ)指定下さい。
▽18号(第四巻一号)より23号までに掲載された原稿一篇に万年筆を贈呈します。
▽右の決定は23号を終って読者の投票によって決める。
▽投票者に対する入賞規定は23号誌上に発表いたします。

※23号誌上に投票規定なるものは見当たらない。
 24号以降は所持していないので、磯田征一氏に伺ったところ、その後「詰棋界賞」に触れた記事はないとのことだ。

2017年8月15日 (火)

「詰棋界」 その55

 プチ懸賞出題中です。8月20日まで受付。

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 第4巻第3号(通巻第20号)のつづきです。全体のページ構成はこちら

不完全作をめぐって
川崎弘

B「四五日前だが、この作品が完全か不完全かで議論がわかれてね」

(第1図)Y・I氏作

1

A「24桂、同飛、13歩、21玉、22歩、同飛、43馬、32飛、同馬、同玉、
44桂、22玉、31角成、23玉、22飛、33玉、43桂成、同玉、53馬、33玉、
32桂成までか。21手、なかなかの作だね。別に問題はないようだが?」
C「これじゃないか?(参考図)14手目23玉で33玉なら34飛以下同手数の尾分れだが……」

(参考図)
14手目23玉迄

1_2

B「それもあるがね。その次の手、22飛を21飛でも詰むのさ」
A「なるほど詰むナ。でもこれくらいなら不完全とまではいえないんじゃないか? 感心しないのはもち論だが……」
B「そういう人が多かったね。所が、しからば不完全とは何ぞやとなると議論百出さ」
A「それだよ。検討でいつも困るのは。どうしても一度確定的なルールが欲しいね」
C「いわゆる詰将棋憲法だね」
B「同感。しかしいつか発表された草案も、全棋界に共感を呼ぶって所までは行かなかったね」
A「僕はいつも思うんだが、法律とか、規則とかいうのは、天下り的に決めてもなかなか守られるもんじゃない。不文律又は習慣として、長い間一般に行われているものを成文化するという形が本当だと思うよ。従来の色々な試案は、その点足が地についていない感じがあったんじゃないかね」
C「そういえばそうだね」
B「不文律っていうと、たとえば今の所なら?」
A「収束にあるていどキズがあっても、作品が立派で、キズを補って余りあれば、不完全扱いしない-大体これが多数意見だろう?」
C「名作の小キズは許す-ってわけだね」
A「つまり、完全作には、絶対的な意味での完全作と、相対的意味での完全作、つまり作品の価値から見て許しうるていどのキズのある作とを含むわけだ」
C「でも、"名作"とか"小キズ"とか云うのがすべて主観的なもんだろう?」
A「そう」
C「すると、僕が不完全というのに、君は完全扱いするような、アイマイな時が出来るが……」
A「それが一番欠点だね」
B「所でA君の説は、実は理論的に矛盾があるよ」
A「ハテネ、矛盾というと?」
B「いいかね、今論じてるのはある作品が完全か否かってことだろう。不完全ならもち論作品として成立しないわけだ」
A「それで?」
B「所で一方、ある作品の"価値"を論ずるということは、その作がちゃんと成立した後での話」
A「うん」
B「キズつまり軽い余詰だね、それを作品価値で補い得るというなら、余詰なるものは元来作品の"評価減"の対象ではあっても、"不完全"の条件にはならぬ、といえるんだ」
C「そうかなあ。そういえばそんな理屈になりそうだが……」
A「だが待てよ。余詰は本質的に評価減の条件にすぎない、という君の説を認めるとしてもだね。あるていど以上のキズなら自然大きな評価減をきたして、結局作品として成立しなくなるんじゃないか?」
B「もち論そうさ」
C「それじゃ、やはりどの程度のキズが許せるかって所に戻るね」
B「理論的に筋を通した迄さ」

※Y・I氏作は岩谷良雄作 旧パラ1952/05



A「昔の作は大体ルーズだな。収束の別詰は頭から無視だ」
B「終戦直後でもそうさ。キズをやかましくいい出したのは、ここ数年だね」
C「手順前後、回り道、それから収束の余詰。尾分れや変化長手数もそうだが、キズにもいろいろある」
A「僕は無暗にキビしいのは考えものだと思うね。制限をゆるくして好作の出易いようにしたいナ」
C「具体的にいうと?」
A「数やていどにもよるが、まあ最後の三手位なら構わんだろうな。手順前後は不完全とせぬ。回り道は攻方最短の原則から問題なし、変化長手数は二手くらい長くても駒余りなら見逃す。尾分れは問題外、とまあこんな所か」
C「そりゃ反対だ!」
A「何故」
C「そんな呑気に構えてちゃキリがないぜ。その上、名作はこの限りに非ず、と来た日にゃ、殆ど野放しだぜ。大体詰将棋は芸術だ。あくまで純粋なものであって欲しいね。芸術-」
A「オットット、一寸待った。芸術論は君の持論だが、それを持ち出すと又話がコジれる。今日は芸術論はしまっといてくれ給え」
C「うん。それでだね、僕は断然最終手の別詰以外の一切は不完全として扱いたいね」
A「当るべからざる勢だナ。所で古作は?」
C「古作は別さ。その当時の常識の下で作ったんだから」
A「君の評価論はもっともだが、そんな厳重なものにして、どれだけ守れるか疑問だと思うナ」
C「正しい規則を守らぬって法があるもんか」
A「怒ったって、それが現実さ。守る人のない規則ほどみじめなものはないよ」
B「憲法第九条かね」
A「違いない。-ともかく僕は矢張り最初にいったように、自然発生的な意味を重視したいね」
C「しかし規則には、指導とか理想とかの面も必要だよ」
A「いや、現実の方が先だ」
C「理想がなくっちゃ」
B「おいおい、横道に入ったよ。具体的な例に戻ろうや」



B「所でC君は、最終手以外のはいけないって説だね」
C「うん」
B「というと、最終手での余詰は別に構わないと規定するのかい?」
C「当り前じゃないか」
B「それじゃこの図だ」

(第二図)
2

A「ああ七手詰の古作だね」
C「知ってるよ」
B「この図の最終手97金。もしこの手で76金以下でも猶詰みがあると仮定するんだ。そしたら、この作は全然意味ないだろう」
C「ウーン」
A「ハハァ、最終手の別詰でもこれなら立派に余詰扱いだナ」
C「ナルホド千切る秋ナスビって奴だナ。弱ったね」
B「最終手は問題なしってのはね、背後に、一手詰は誰だって間違いっこないという考え方がひそんでるのさ。簡単に三手はいけない、一手はよいなんて決めるのはダメの皮だよ」
A「手順前後は良いだろう? 本質的には別手順じゃないんだから……」
B「手順前後だって広うござんす。この図はどうだ」

(第三図)
S・I氏作
3

C「ハハア逃道はここか。25桂か31馬の筋らしいナ」
A「31馬さ。同金、25桂、同と、14歩、22玉、11銀、21玉、31飛、同玉、22金で11手」
B「それが作意なんだが、初手25桂が成立するんだ」
C「同となら31馬で手順前後成立だね」
A「22玉がありそうだが?」
B「31馬、11玉、21馬、同銀、12歩、同玉、13銀、11玉、12金、同銀、31飛成…」
C「四手長いね」
A「手順前後かな、余詰かな」
B「仮に、手順前後はいいと決めると、おもしろくない例が出てくる。さらばといって、最終手以外はいかんと決めると又不都合が起ってくる」
C「エーイ面倒臭い。最終手だろうが、回り道だろうが、ともかく作意外の別手順は絶対に作らなきゃ良いんだろ、作りさえしなきゃ」
B「オヤ、C君カンシャクを起したね。そんなら鋸引が作れないぜ。あれは誰が作ったって回り道が成立する」
A「おいおい変な揚足を取るなよ。一体君はどうするってんだ?」
B「"不完全作の限界"を求めようたって無駄だってことさ」
A「………?」
B「つまりこの線からこっちは不完全、向うは完全というような線は、到底引けない。強いて引けば、後から後から矛盾した例が出る。さっきのは一例だが……」
C「なるほど」
B「だからいつも、詰将棋作品には作意以外一切の別手順を許さぬというとの原則をまず確定する」
A「それで?」
B「次に、これに反する場合はその程度に応じ減点する。例えば普通最終手の別詰なら、ごく小さい減点で作品価値に影響しない。大きなキズは大きな減点をこうむって発表価値がなくなる」
C「具体的には」
B「それは時代により、又人によりさ。ともかくこれが矛盾の解決の唯一つの行き方だと思うね」


※S・I氏作は伊藤昭一作 詰棋界1952/11



 現実家のA君、理屈屋のB君、理想派の純粋派C君、三人の討論の形で"不完全"をめぐる問題を取り上げました。
 私の意見をまとめると
① キズ(余詰も)は本質的には不完全判定の対象ではなく評価減の対象である。
② 完全、不完全の間の一線を成文化することは不可能。
の二点に帰着します。
 それではどうすればよいかといえば、消極的には-
 種々のキズについて、減点基準を実例をもって決めること。
 しかし更に積極的には-
 各誌の詰棋欄の担当者がキズのある作を採らぬと宣言すること。
 このいずれかで、この問題は実質的に解決するでしょう。
 なお本篇では、作意外の別詰なる形のキズを主に取り扱いましたが、玉方の逃げによるキズ、すなわち変化長手順や尾分れについてもほとんど同じことがいえましょう。
 この事については、先輩諸氏の御意見が聞ければ幸いです。


※なるほど千切る秋なすび、という諺?は知らなかった。
相づちを打つときの「なるほど」というのを、こっけいに言ったもの(「新編故事・ことわざ辞典」1992/08 創拓社)


---
マド
◆ 四巻二号を見て
 新春一題集賞品受け取りました。酒井桂史作品集はまだ出来ないのですか?
 詰将棋奇談が断然たる出来栄え、その他研究物では反論ばかりだが、一々もっとも。新年号付録の如き図式を発行する考えはよい。
東京 北原義治

◆ 将棋攷格を
 万象解説終了後は将棋攷格の解説をお願いしたい。
 詰棋界の年八回発行案は賛成。春秋に斬新な企画で臨時号の発行を考慮されたらばなお可。
水戸 坂巻義郎

☆四巻三号が編集部の不手際から発行が大変遅くなりましたことは真に申し訳ありません。次号は発行を早めるとともに別頁広告の如く豪華なものを作ります

◆ 握り詰について
 握り詰の〆切が意外に早く創作を断念すること再三ではない。もう少し延ばして頂きたい。なお、十四枚の駒は少し多いと思います。
 恐らく短、中、長篇作家のためその中間を選ばれたのではないかと思いますが思い切って五、六才の幼児に握らしては見ては如何
小樽 田中至

☆握り詰ですから編集部で手を入れることはありません。袋の中に入れた三八枚の駒より握り出されたものが毎月の課題となります
〆切は少し延しました。


「酒井桂史作品集上」乞御一報
仙台市 和田義郎


詰棋界創刊号より一巻四号まで
世田谷区 浅野博

詰棋界既刊号について
▲一巻一号~四号まで品切れ
▲三巻一号 品切れ
△一巻五号以下(三巻一号を除く)在庫若干あり、入用の方はお問合せ下さい。


※通巻13号の時点で1巻1号~4号は品切れになっていた。


---

第14回会計報告
摘     要 収入 支出 残高
2 前回繰越 7,764
前回払込者12名 2,130
新入会者4名 590
寄付金3名 260
会報送4×8 32 10,712
3 追加払込者8名 1,350
新入会者5名 780 12,842
会報印刷(4巻2号) 4,880
会報発送(247) 1,976
案内ハガキ100枚刷 650 5,236
次回繰越 5,236

※残高は5,336円だと思う。

2017年7月16日 (日)

「詰棋界」 その54

 第4巻第3号(通巻第20号)のつづきです。全体のページ構成はこちら


目次の頁にある「おわび」と「20号を迎えて」

おわび

編集責任者である私が、病いのためペンを取ることが出来ず、心ならずも「詰棋界」の発行が遅くなってしまった。
まことに申訳けありませんでした。深くお詫び申上げる次第です。
清水孝晏

20号を迎えて

 創刊号4ページという姿で発足した詰棋界も号を重ねて本号で第20号となりました。
 これもひとえに会員諸兄の御協力とご支援があったればこそと、深く感謝いたしております。
 さて盛夏も、すぐそこに来ています。次号は特大号として40頁で発行しますから、作品玉篇をドシドシお寄せ下さい。


名作探訪(2) 柴田昭彦

 前回の酒井(※1)独歩氏の後をうけ不肖小生が筆を執る事になりました。
 戦後は、看寿の享保時代に次ぐ第二期詰将棋隆盛期に当り、アマ作家の活躍は著しいものがあります。特に短篇は玄人の作品に劣らない立派なものが沢山あります。
 しかし短篇は新しい手筋が発見されない限り行き詰まり状態にあるといわれています。又、類似作も多く、詰上りでの論争は後を絶え(ママ)ないようです。(私も風ぐるま誌において類似作の指摘をうけた)前置きはこのくらいにして

荻野修次氏作(※2)

Ogino

 本作は形こそ余り良くありませんが、それぞれの駒の性能を十二分に活用した、いわゆる筋の良い作と思います。攻方の飛二枚に囲まれた玉ですが、馬が上下に効いていますから、うまく攻めないと失敗します。初手23竜(ママ)は絶対、これは同玉の一手。ここで詰棋に手慣れた人なら、すぐに12飛成の手が浮びましょう。以下の23竜、14角は溜息が出る。
 短篇は、だいたい形を主眼とするものと、手順を主眼とするものと二通りありますが、本作は後者の方で小生も形にとらわれぬ作の方を好みます。
 なお、蛇足のようですが、本作品とよく似た左図が、本局と同じ昭和26年の将棋評論新年号に発表されていますが、発表の月日が同じですから、これは確実な偶然の一致でしょう。


市川六段作(※3)

Photo

==荻野氏作意==
23銀、同玉、12飛成、14玉、23竜、25玉、14角、同歩、34竜、同馬、26金まで

---
※1 酒井は誤記。酒中が正しい。本名、小西寛。
※2 旧パラ1951年1月号別冊付録「百人一局集」掲載
※3 DBにこの図はない…

 荻野作は好形作で、これで形が良くないというのだから、現代の順位戦の作などは論外であろう。


新会員です どうぞよろしく

岡山 平田好孝
大阪 小林譲
兵庫 伊賀井清一
兵庫 森田正司
山梨 三枝文男
島根 岡田富行

 25名のうち、見たことのある名前だけ。三枝文男は文夫?

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