カテゴリー「『詰將棋鞠藻集』全作品」の26件の記事

2015年4月30日 (木)

『詰將棋鞠藻集』 その26(最終回)

 『詰將棋鞠藻集』の初出誌、収録数は次の通りです。

初出誌 収録数
将棋評論 21
初出(おそらく) 11
旧パラ 6
将棋研究 4
将棋時代 4
昭和詰将棋選集 2
旧王将 2
50

 「将棋評論」で10回にわたって開催された創作一握り詰に柏川氏は2回入選、3回佳作になっています。
 『昭和詰将棋選集』についてはその5で述べましたが、hiro さんによると1947年12月までの柏川作創作一握り詰は入選・佳作とも収められている由。1948年5月の握り詰作品は佳作なので「将棋評論」にも
『昭和詰将棋選集』(1948年1月刊)にも図面は当然掲載されておらず、『詰將棋鞠藻集』が初出ということになります。

 各作品集の異同を調べました。


異同表の見方
 『詰將棋鞠藻集』第12番は、初出誌「将棋評論」1949年4月の余詰修正図であり、『駒と人生』第16番でさらに改作されたことを示している。

詰將棋鞠藻集(1951/11) 駒と人生(1963/12) 新まりも集(1964/09)
作品番号 初出誌 初出年月 備考 作品番号 備考 作品番号 備考
第1番 将棋研究 1946/11 第95番 将棋世界1962/11
第2番 旧王将 1948/05
第3番 詰將棋鞠藻集 1951/11 第29番
第4番 詰將棋鞠藻集 1951/11 第28番 改作図
第5番 将棋評論 1950/02 第28番 改作図
第6番 将棋評論 1950/08 第19番
第7番 将棋評論 1951/07 第25番
第8番 将棋評論 1951/06 第23番
第9番 将棋評論 1950/10 余詰修正図 第20番
第10番 昭和詰将棋選集 1948/01 第一回創作一握り詰佳作 第4番
第11番 将棋研究 1946/02 改作図 第1番
第12番 将棋評論 1949/04 余詰修正図 第16番 改作図
第13番 将棋評論 1951/08 第26番
第14番 詰將棋鞠藻集 1951/11
第15番 将棋研究 1946/12
第16番 詰將棋鞠藻集 1951/11 第29番
第17番 将棋時代 1949/11 改作図 第17番 改作図
第18番 詰將棋鞠藻集 1951/11 余詰 第30番 改作図、余詰(1)
第19番 詰將棋鞠藻集 1951/11 第75番
第20番 将棋評論 1950/12 第21番 改作図
第21番 旧パラ 1951/07 一握り詰
第22番 詰將棋鞠藻集 1951/11 第31番 反転(2)
第23番 将棋評論 1948/10 第12番 改作図
第24番 将棋評論 1948/03 第七回創作一握り詰入選
第25番 将棋評論 1947/10 第二回創作一握り詰入選 第5番 改作図
第26番 将棋評論 1948/11 改作図 第13番 改作図
第27番 将棋評論 1948/06 第11番
第28番 将棋評論 1947/07 第3番
第29番 将棋評論 1947/04 余詰修正図 第2番 (3)
第30番 将棋時代 1949/02 改作図 第14番 改作図
第31番 将棋時代 1949/03 第15番 改作図
第32番 詰將棋鞠藻集 1948/05 第九回創作一握り詰佳作 第6番 改作図
第33番 将棋評論 1947/10 余詰 第7番 改作図、余詰(4)
第34番 昭和詰将棋選集 1948/01 第四回創作一握り詰佳作 第8番 改作図、余詰(5)
第35番 将棋評論 1948/04 余詰 第91番 余詰修正図
第36番 将棋評論 1948/05 余詰修正図 第10番
第37番 将棋評論 1949/11
第38番 旧パラ 1951/10 第27番
第39番 将棋時代 1950/01 第18番 改作図(6)
第40番 旧パラ 1951/07 第24番
第41番 旧パラ 1950/06 余詰修正図
第42番 詰將棋鞠藻集 1951/11 第32番 改作図
第43番 詰將棋鞠藻集 1951/11 第30番 (7) 第47番 改作図、余詰
第44番 詰將棋鞠藻集 1951/11
第45番 将棋評論 1951/02 第22番
第46番 旧パラ 1951/07
第47番 将棋評論 1951/04 第92番
第48番 将棋研究 1946/09
第49番 旧パラ 1951/01 第46番 改作図
第50番 旧王将 1948/08 余詰

(1) 『詰将棋半世紀』版で撤去
(2) 『詰将棋半世紀』版でさらに改作
(3) 『詰将棋半世紀』版で9筋まで全体を平行移動
(4) 『詰将棋半世紀』版で修正するも余詰
(5) 『詰将棋半世紀』版での改作は余詰、修正図あり
(6) 『詰将棋半世紀』版での改作は余詰、修正図あり
(7) 『詰将棋半世紀』版で『詰將棋鞠藻集』第43番の改作である『新まりも集』第47番の余詰を修正して差し替え


『詰將棋鞠藻集』 おわり

2015年4月28日 (火)

『詰將棋鞠藻集』 その25

第49番「旧パラ」1951年1月

49

54金、同香、53銀生、55玉、46金、同玉、47馬、55玉、45と、同金、
67桂、同歩成、65馬、同龍、47桂
まで15手詰

 炙り出し曲詰「と」。別冊付録「詰将棋百人一局集」の作品です。「王将」 その7の野口益雄の自画自讃作品もこのときのものです。


 『新まりも集』第46番でコンパクトな構図になりました。

046


 ちなみに、このときの1位は里見義周作。2位橘二叟、3位北村研一でした。

里見義周作

Para1315

42銀生、同歩、36飛、21玉、12金、同玉、32飛成、13玉、33龍、14玉、
34龍、15玉、35龍、25桂、26金、14玉、25金、23玉、24金、22玉、
33龍、11玉、23桂、12玉、42龍、22銀、11桂成、同玉、22龍、同玉、
23歩、31玉、22銀、41玉、42桂成、同玉、33金、41玉、31銀成、同玉、
22歩成、41玉、32と
まで43手詰

 35歩合、同飛、32香合で逃れ。本局は不詰作です。

 出場作中、個人的な好みは次の図です。44角は馬の方が良かったかも。

米津正晴作

Para1248

26桂、同銀、24飛、15玉、27桂、同銀成、26銀、同成銀、14飛、同玉、
15飛、同玉、33角成、14玉、24馬
まで15手詰



第50番「旧王将」1948年5月

50

54龍、同玉、53桂成、同金、45角、55玉、
47桂、同と、37角、同銀成、
67桂、同金、56歩、同桂、54角、35銀、45金
まで17手詰

 これも炙り出し曲詰「王」。
 67桂、同金、64銀、66玉、36龍以下の余詰がありました。


つづく

2015年4月25日 (土)

『詰將棋鞠藻集』 その24

第47番「将棋評論」1951年4月

47

22飛、41玉、52飛成、同玉、62飛、41玉、32飛成、同玉、43馬、22玉、
23金、同角、同桂成、同玉、41角、13玉、14歩、12玉、34馬、22玉、
23馬、31玉、32馬
まで23手詰

 飛車を左に右に振って、玉方の飛車を掃討した代わりに持駒の飛車もなくなります。
 全く難しくありませんが、ユーモアを感じる作品。

 『新まりも集』第92番です。



第48番「将棋研究」1946年9月

48

44桂、同飛生、63歩成、同角生、64桂、同金、42と、同玉、51銀生、53玉、
54歩、同金、62銀生、42玉、32と、52玉、53歩、同金、51銀成
まで19手詰

 
63歩成は、同角生、44桂、同歩、53歩、43玉、33と、54玉で逃れ。先に44桂なら、同歩には、53歩、43玉、33と、54玉、63馬まで。
 
 いきなり打歩詰の形。玉方の飛不成と角不成が打歩詰に誘導するお約束の受けですが、64桂からの追い込みは教科書のような鮮やかな手順。特に、当たり前のような54歩が印象に残りました。
 これが雑誌登場2回目の作品なのですからオドロキです。



2015年4月23日 (木)

『詰將棋鞠藻集』 その23

第45番「将棋評論」1951年2月

45

22金、13玉、12金、23玉、34銀、32玉、14角、31玉、22金、同玉、
23銀成、31玉、43桂、41玉、22成銀、14香、31成銀
まで17手詰

 
14玉は、25銀、同歩、34飛成以下。

 22成銀から31成銀が、柏川流の"歩く手"。この収束は既に書いたように中山修一作の前例がありましたが、全体として受ける印象は違います。

 『駒と人生』第22番です。



第46番「旧パラ」1951年7月

46

32金、12玉、31金、22桂合、21角、23玉、32角成、12玉、13歩成、同玉、
23金、14玉、24金、同玉、33馬、同玉、32飛成、24玉、22龍、23飛合、
同龍、同玉、32角、33玉、23飛、42玉、54桂、51玉、41角成、61玉、
52馬、同玉、53銀、63玉、64銀成、72玉、73飛成、81玉、82歩、91玉、
92歩、同玉、93歩、91玉、71龍
まで45手詰

 
23他合は、33角、14玉、11龍、13合、26桂、同と、15香まで。

 第16番の金のソッポ行きに少し似ています。
 収束が、長い追い手順になってしまったのは惜しまれます。


2015年4月21日 (火)

『詰將棋鞠藻集』 その22

第43番 おそらく初出

43


33桂生、22玉、12飛、33玉、34金、同玉、52角、33玉、43角成、24玉、
13飛成、同香、25歩、14玉、26桂
まで15手詰

 
13桂打は、22玉で逃れ。

 初手は成功しているかどうか微妙に思います。
 続く12飛~34金が冴えた手筋で、打歩物になるのは予想外でした。



 この図は、その後『新まりも集』で下記のように改作されましたが余詰。
 余詰順は、3手目21飛、33玉、31飛成、32合、34金、同玉、52角、33玉、43角成、24玉、25歩、14玉、11飛成以下。

047

 さらに修正の上、半世紀版『駒と人生』第30番(差し替え)として掲載されました。
 『詰將棋鞠藻集』、『新まりも集』、半世紀版『駒と人生』すべてに登場する作品はこの一局のみです。

0302


第44番 おそらく初出

44

42と、22玉、33飛成、12玉、23龍、同玉、32銀、14玉、15歩、同銀、
23銀生、同玉、15桂、14玉、23銀、15玉、26金打
まで17手詰

 
42同玉は、43金、31玉、51飛成以下。

 33飛成はともかく、23龍は強引。
 脱出させないための置駒が目立ち、今一つの出来だと思います。



2015年4月19日 (日)

『詰將棋鞠藻集』 その21

第41番「旧パラ」1950年6月

41

22金、同玉、31馬、同金、33銀、12玉、22金、同金、24桂、同角、
22銀成、同玉、33歩成、同角、同金、同玉、44銀、24玉、13角、同玉、
25桂、12玉、13金、21玉、33桂生、31玉、32歩、同玉、43銀成、31玉、
42成銀
まで31手詰

 
32金は、12玉、24桂、13玉、12金、同香、同桂成、同玉、13香、同玉、25桂、24玉、15金、同歩、42馬、34玉、43銀、25玉、15馬、36玉で逃れ。
 実は「旧パラ」の原図は玉方37とがなく、この順で余詰になっていました。これは修正図です。
 
22同金は、31馬、同玉、32銀、同金、同金、同玉、33金以下。

 22金~31馬は痛快な捨駒。その後の24桂、13角など手筋連発。単発の捨駒の積み重ねなので、一貫したテーマに欠けるのが弱いところですが。



第42番 おそらく初出

42

27金打、
 同歩生、46飛、26桂合、同飛、17玉、16飛、同玉、28桂、同歩成、
27角、同と、17歩、同と、26金
まで15手詰

 打歩を回避する歩の成らせ物です。
 玉方55歩は、初手より26金、17玉、27金打、18玉、19歩、同玉、73角以下の余詰防止です。また15香は
27飛、18玉、17飛打以下の余詰防止駒です。
 捨合で桂を入手するところなど、練達の技ですね。



 『駒と人生』第32番に改作の上で収録されました。

032

2015年4月17日 (金)

『詰將棋鞠藻集』 その20

 「旧パラ」1951年11月号に広告が出ていました。

Photo


第39番「将棋時代」1950年1月

39 39_2


84角、94玉、93角成、同玉、92と、94玉、95歩、同玉、68馬、94玉、
54龍、74桂合、86桂、95玉、74桂、94玉、93と、同玉、92金、94玉、
82桂成、74桂合、86桂、95玉、74桂、94玉、93金、同玉、92成桂、94玉、
82桂成、74桂合、86桂、95玉、74桂、94玉、62桂成、54と、86桂、95玉、
74桂、94玉、93成桂、同玉、57馬、94玉、84馬
まで47手詰

 82玉は、42龍、72桂合、92と、同玉、72龍、82金合、93歩、91玉、83桂以下。
 44龍は、74桂合、86桂、95玉、74桂、94玉、93と、同玉、92金、同玉、42龍、83玉、75桂、74玉で逃れ。
54龍ならこのとき63龍まで。
 同とは、86桂、95玉、74桂、94玉、93と、同玉、57馬以下。

 柏川氏の代表作は何かと問われれば、本局(の改作図)を選ぶ人が多いのではないでしょうか。
 54龍がうまい手で、86桂から74桂と合駒を取っていくと、その桂が邪魔になるので順次92の駒を捨てては82に成って玉方に渡さないのがポイント。最後には桂合がなくなるので龍を取らざるを得なくなって、と金の利きが外れるので57馬とできる。
 と書くと簡単そうですが、実に見事な趣向的構想を簡潔に表現しています。


 68成桂は改善の余地ありということで、『駒と人生』第18番では次の図になりました。解説もこの作品には殊の外、力が入っています。51手詰。

018

 ところが、半世紀版でのさらなる改作
(53手詰)は余詰を生じてしまいました。
 余詰順は、初手より57馬、66歩合、同馬、同と、83金、同玉、84歩、72玉、42龍、72歩合、81角、61玉、53桂、71玉、72歩以下。

018_2

 出版後、次のように修正されましたが、晴れの舞台での不完全は残念なことでした。

018_3


第40番「旧パラ」1951年7月

40

81銀、同銀、82飛、93玉、42飛成、82角合、同角成、同銀、75角、84歩、
82龍、同玉、64角、81玉、72銀、同玉、73歩成、61玉、62銀、52玉、
53銀成、51玉、62と、41玉、42成銀
まで25手詰

 82飛は、93玉、72飛成、84玉で上部脱出。
 82同銀は、同角成、同玉、73銀、93玉、94歩以下。
 84玉は85銀、75玉、53角成、65玉、45龍、55歩、54馬、75玉、76馬、64玉、54龍まで。
 82桂合は、94歩、84玉、85銀、75玉、53角成以下。このとき、82角合なら64香合と止めることができます。

 「旧パラ」表紙作。
 柏川流炸裂の一局。わざわざ81銀と捨てて82飛とは。
 後半はやや流れましたが、こんな手を見せられただけで納得です。

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 本題は仲々難しい。それは例月に比して寄せられた解答が極めて少いことからも実証される。
 少し易しいものを出題すれば、幼稚園向き?もっと難しいのを頼む--という文句が出る難しければ解答が来ない。アチラ立てればこちらが立たぬ。ワタシャどうしたらよかろうぞいナァ。兎もあれ本局は中学上級か高校級でした。

◆誤った解答の1
82角成、同玉、73銀、同銀、同歩成、同玉、64銀、62玉、32飛、52桂合、
63銀打、71玉、72銀成、同玉、52飛成、62香、63銀成、82玉、62龍、93玉、
94歩、84玉、73龍迄23手
 この詰筋の誤解者が一番多かった。成る程これなら詰んでいるが、52桂合の手で飛合とせられて絶対詰まない。飛合の妙手を見落とされた悲哀でした。

◆誤った解答の2
82飛、93玉、92飛成、84玉、93角成、74玉、72龍、65玉、75龍、56玉、
66龍以下銀三枚で追撃するのであるがこれも届かない。

◆誤った解答の3
 正解手順に於ける82角合を見落として早く詰めて了った人。これは惜しい誤でした。

◆誤った解答の4
 82飛以下の追撃をして65玉の時83馬と歩を入手する手法であるが、83馬の時74歩合で以下キワドイ所までゆくが詰まない。これは作者も検討者も充分に調べてあり、玉方78とが不要の如き駒であるがこの場合に玉方の防ぎとして利いてくる。

 本局42飛成が謎の手で、飛の成場所はこの一個所である。それは82角合をせず84玉と逃げた場合に関係がある。82合せず84玉と逃げた場合に、85銀、75玉、53角成、65玉の時45龍と引く手が必要なのである。45龍以外では玉を逃して了うから、42の個所は飛成として唯一の場所である。又82角合も作者狙いの一手でこの際最善。それは64へ利かして53角成に64合とする手を狙った合駒である。この辺の攻防の綾の面白さは、作者の実力をイカンなく発揮して居る。82龍と切ってからは比較的平易な追詰であるが初手81銀と逆手をつき、42飛成82角合の謎を秘め、形もよく詰手順にも嫌味がなく、中篇ものとして近来の収穫であって、極めて好評でした。

 解答者総数 572通
 正解者数   249通


 『駒と人生』第24番です。


2015年4月15日 (水)

『詰將棋鞠藻集』 その19

第37番「将棋評論」1949年11月

37

33角、16玉、15金、同歩、同角成、同玉、13飛成、14角合、16歩、同と、
24龍、同馬、同飛成、同玉、42角、23玉、22銀成、同銀、同金、同玉、
33角成、31玉、23桂、同角、22銀、41玉、23馬、51玉、41馬、同玉、
63角、42玉、52角成、32玉、33銀左成
まで35手詰

 
24歩合は、同角成、26玉、35馬、37玉、49桂、38玉、83角、49玉、29飛成、39金合、38角成、59玉、39龍、58玉、68金まで。
 
14歩合は、24龍、同馬、同飛成、同玉、42角、23玉、33角成、12玉、24桂、13玉、25桂まで。
 
14銀合は、16歩、同と、24龍、同馬、同飛成、同玉、42角、23玉、22銀成、同銀、同金、13玉、25桂打、同銀、23金、同玉、33角成、13玉、24銀、12玉、23銀成以下31手。
 
13玉は14銀合の変化と同じ。

 14の合駒は何が最善かという問題でしょうか。駒交換が多く、作者らしさはあまり見えない作品です。



第38番「旧パラ」1951年10月

38

22飛成、同玉、32と、13玉、25桂、24玉、35金、同歩、13角、25玉、
35角成、16玉、17金、15玉、27桂、同飛生、37角、同飛成、27桂、同龍、
16歩、同龍、同金、同玉、17飛
まで25手詰

 3手目、手がかりをなくすような32とが意表を衝く手。こういう不利感の演出のうまさも柏川流です。しかし本局の場合、同玉と取って作意25手より短くするのは相当骨です。

 
32同玉、44桂、43玉、65角、54銀合、55桂、53玉、63金、同銀、同桂成、同玉、74銀、62玉、73銀成、同玉、28角、64金合、83飛、62玉、74桂、同金、52金、72玉、82馬まで27手。これは失敗。
 
32角、53玉、64金、同玉、28角、64歩合、84飛、74飛合、76桂、53玉、65桂、62玉、82飛成、72飛、53金、51玉、52桂成、同飛、同金まで同手数駒余り。

 おそらくこれが最短です。
 
65角では25手以下にならないので32角しかありませんが、それでも同手数駒余りに持ち込むのがやっとです。この面倒な変化は感心しません。勘違いがあったのではないでしょうか。
 作意が見事なだけに、ここは短く切り上げて欲しかったと思います。


 『駒と人生』第27番です。



2015年4月13日 (月)

『詰將棋鞠藻集』 その18

第35番「将棋評論」1948年4月

35

22銀、32玉、33銀成、同玉、42銀、43玉、53銀成、32玉、33銀、同玉、
22銀、24玉、42角成、14玉、25金、同龍、13銀成、同玉、25桂、12玉、
13飛、22玉、33馬、31玉、42成銀、21玉、11飛成
まで27手詰

11飛成も可。
23飛成も。

 四銀持駒
 33に二度捨てる辺りまでは良いのですが、その後は追っているだけの感じがします。



 収束を直した上で『新まりも集』第91番に収録されました。23手詰。

091

 『駒と人生』第9番の四銀持駒は下図で、直接の関連はありません。

「詰パラ」1957年2月

009

23銀、33玉、32銀成、同玉、43銀、33玉、42銀打、同角、32銀成、同玉、
23銀、33玉、24金、同玉、14金、33玉、32銀成、同玉、23金、31玉、
43桂生
まで21手詰


第36番「将棋評論」1948年5月

36

42金、同龍、32金、同龍、31金、同玉、42金、同玉、53歩成、31玉、
21と、41玉、52と、同龍、同香成、同玉、54飛、62玉、32龍、73玉、
82龍
まで21手詰

 
32金は、51玉、21龍、41歩合、同龍、同金、62玉で逃れ。

 四金持駒。龍の翻弄物です。
 42金、32金で同龍を余儀なくさせて、31金、42金と四金連続捨駒。
 原図は75とがなく、初手32金から21龍、41歩合、同龍、同龍、同金、62玉、72金、同歩、同歩成、同玉、74飛で余詰。それを修正したものです。

 『駒と人生』第10番。


つづく

2015年4月10日 (金)

『詰將棋鞠藻集』 その17

 今回と次回は持駒趣向シリーズ。
 この部分は『駒と人生』と同じ並び順です。

第33番「将棋評論」1947年10月

33

48香、47歩合、44と、同玉、46香、45桂合、同香、同玉、47香、46歩合、
同香、同玉、48香、47歩合、38桂、45玉、46香、34玉、35歩、同玉、
53馬、同銀、36歩、同玉、26飛、35玉、36歩、34玉、33銀成、同玉、
23歩成、34玉、24と
まで33手詰

 
47桂合は、同香、36玉、54馬、47玉、39桂、46玉、47香以下。
 
33銀生、同銀、45香、同玉、63馬、54角合、46香、同玉、47香、同玉、39桂、36玉、54馬、45金合、27角、25玉、45角、26金合、36金以下の余詰。
 
55馬は、34玉、35歩、43玉、46香、52玉、42香成、63玉で逃れ。68歩がなければこの順は詰む。
 
63馬、54角合、46香、同玉、47香、同玉、39桂、36玉、54馬以下の余詰。

 玉方二歩禁を利用して、歩を取らずに桂合させるところが重要で、38桂と据えれば上部脱出のおそれはなくなります。
 48香、47歩合が二回あらわれる辺りはうまいと思いますが、如何せん余詰。


 『駒と人生』第7番では、次のように修正されましたが…。

007_2

48香、47歩合、44と、同玉、46香、45桂合、
同香、同玉、47香、46歩合、
同香、同玉、48香、47歩合、38桂、45玉、
46香、34玉、35歩、同玉、
53馬、同銀、36歩、同玉、26飛、35玉、36歩、34玉、33銀成、同玉、
32桂成、34玉、33成桂、同玉、22飛成、34玉、26桂
まで37手詰

 
33銀生、同銀、45香、同玉、47香、46歩合、63馬、54角合、46香、同玉、48香、47歩合、同香、同玉、39桂、36玉、54馬、45飛合、25角、35玉、36香、24玉、43角成、14玉、15歩以下。
 
63馬、54香合、46香、同玉、38桂、36玉、54馬、45角合、26飛、35玉、36香、同角、同飛、24玉、13角、14玉、34飛、23玉、24香、34玉、24角成まで。
 
25飛、36玉、26飛、35玉、36香、44玉、47香、45歩合、同香、同玉、55馬まで。

 不具合箇所が増えてしまいました。
 『詰将棋半世紀』ではこの図に玉方13桂を加えて
25飛の筋は消えましたが、63馬の順が残りました。
 さらにその修正。

0072

 作意は半世紀版と同じですが、5手目46香のところ47香、7手目45同香のところ33銀生、11手目46同香のところ55馬と三箇所の余詰があります。


第34番『昭和詰将棋選集』1948年1月

34

84桂、73玉、85桂、同銀、92桂成、72玉、82成桂、
同角、84桂、73玉、
92桂成、72玉、82成桂、同歩、63角、71玉、83桂、同歩、62角成、同飛、
同金、同玉、82飛、53玉、52飛成、44玉、54龍、35玉、45龍、26玉、
36龍、17玉、27龍
まで33手詰

 
82同歩は、同成桂、同角、84桂、71玉、72歩以下。

 
82同角と歩ではなく角を差し出すのがミソです。玉方角先角歩?

 「将棋評論」第四回創作一握り詰(
1947年12月)応募作品。佳作ですので、図面の初出は『昭和詰将棋選集』です。


 構図が大きくて収束のんびりしていたためか、『駒と人生』第8番では次の図に。

008

84桂、73玉、85桂、同銀、92桂成、72玉、
82成桂、同角、84桂、73玉、
92桂成、72玉、82成桂、同歩、63角、71玉、83桂、同歩、62角成、同龍、
同金、同玉、82飛、53玉、42飛成、63玉、64金
まで27手詰

 
62金、同龍、82と、63玉(同歩は81角、61玉、62角成以下)、64金、52玉、62角成、43玉、25角、34飛合、44馬、同玉、54飛、45玉、57桂、46玉、47金、35玉、36金、24玉、34飛以下。

 今回は、2局とも不完全作のまま残されてしまいました。

つづく

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