カテゴリー「打歩詰大賞」の8件の記事

2014年8月14日 (木)

打歩詰大賞8

発表「詰棋めいと」2006年8月

 2002年分ですが「詰棋めいと」最終号で発表されました。

第8回大賞
山田修司氏作「縛り駒変化」「詰将棋パラダイス」2002年8月

Para01053019

55飛成、45金上、46龍、同金、55龍、45桂合、47桂、24玉、44龍、34桂合、
23金、15玉、36歩、48と、16歩、同角、26銀、同桂、24龍
まで19手詰

 
47桂は、同金、55飛成、同金、同龍、24玉、23金、15玉、36歩、48とで打歩詰。
 
55同金は、同龍、45桂合以下作意同様で2手短い17手。単に取れる龍を取らずに2手伸ばしにしています。
 
同玉は、57金、35玉、47桂、同と、26銀まで。
 
45歩合は、47桂、24玉、23金、15玉、36歩、48と、16歩、同角、26銀まで。45桂合なら、47桂以下、36歩に37桂成で16歩が打歩詰。
 
同金は、36歩、同角、26銀、24玉、23金まで
 
23金は、以下15玉、36歩、37桂成、同角、同とで打歩詰。
 
26銀は、以下16玉、25龍、27玉、37銀、18玉、27角、29玉、38角、同玉、28龍、49玉で逃れ。
 
同香は、23金、15玉、36歩、48と、16歩、同角、26銀まで。

 
45桂合の打歩詰誘致に対して、44龍と縛り駒を先捨てするのが玉方妙防を上回る妙手で、さらにこれを取らずに残すなど、正に虚実の攻防です。



第8回優秀賞
拙作「近代将棋」2002年4月

12

31角、24玉、22飛打、23歩合、同飛、同玉、22飛生、13玉、14歩、同玉、
15歩、13玉、25飛成、31銀、14歩
まで15手詰

 22飛(成)は、23桂合、同飛(龍)、同玉、22飛、13玉で逃れ。
 
21飛は、32玉、22飛成、43玉、42飛成、54玉で逃れ。
 盤上の飛を動かさずに22飛と重ね打ちして、玉方の合駒により32飛を成るか成らぬか決めようというわけです。


 本局の原図は、うろ覚えですが次のようなものでした。97年頃だったと思います。

14aug13a

 あれ? 先打突歩詰の収束にしたのは最終盤で、そこは違うのですが、思い出せん・・・。
 龍のソッポ行きというだけで、面白くないのでそのまま放置していました。寝かせているうちに発酵するかもしれないという期待などは持たず。
 ずいぶん経ってから、32龍を外して22飛成とやってみたら桂合で詰まないことに気付きました。22飛打(この図では21飛でも)なら、桂合が詰む。構想が先にあったのではなく、凡庸な図が先にあったのでした。
 この飛打の意味するところが分かって興奮しました。新手筋ではないが、酒井克彦氏作の意味付け、すなわち攻方態度保留ではないかと。

 駒三十九(酒井克彦)
作「近代将棋」1987年4月

86990579

44角、16玉、38馬、27桂合、17歩、15玉、33角成、24飛合、16歩、同玉、
27馬、15玉、24馬、同玉、23飛、34玉、26桂、44玉、35銀、同玉、
33飛成
まで21手詰

 
27同馬は、15玉、33角成、24香合で逃れ。
 
27同銀は、15玉、33角成、24飛合で逃れ。
 
24他合は、16歩、同玉、27銀、15玉、16銀、26玉、44馬以下。

 
27同馬でも同銀でも詰まないので、玉方の合駒を見極める17歩が「攻方態度保留」。酒井氏じしんの言葉です。飛合と決まったら27馬です。


 拙作は、打歩物の意味付けとしては新構想かもしれません。私の短篇の代表作です。


第8回佳作
江口伸治氏作「近代将棋」2002年1月

00050781

31角生、12玉、32飛生、22歩合、13歩、同玉、33飛成、12玉、22角成、同飛、
13歩、11玉、22龍、同玉、32飛、23玉、35飛成、13玉、33龍、12玉、
23馬、11玉、22馬
まで23手詰

 
31角成は、12玉、32飛(成)、11玉で打歩詰。
 
11玉は、12歩、21玉、22角成、同飛、31馬以下。

 飛角図式で飛不成と角不成が連続して入るのは極めて珍しいのではないでしょうか。これを買われての入賞。塚田賞も受賞した作品です。


 森田氏の逝去により、第8回で終了したのは残念です。打歩物は、近年優れた作品がいくつも登場しており、この賞が存続していたら、さらに作家の励みになったのではないかと思われてなりません。(終)

2014年8月13日 (水)

打歩詰大賞7

発表「詰棋めいと」2002年11月

 今回の受賞作は2局だけです。

第7回大賞
山田修司氏作「反先打突歩詰」「近代将棋」2001年10月

340

38銀、同玉、48飛、29玉、38銀、18玉、27銀、同玉、29香、28銀合、
同飛、37玉、48銀、46玉、26飛、37桂合、同角、35玉、36飛、同玉、
47銀打、35玉、46角、同歩、36歩、45玉、37桂
まで27手詰

 
29玉は、49飛、39銀合、同飛、同玉、28角上、49玉、38銀打まで。
 
28金合は、同飛、37玉、48金、46玉、26飛、28銀合、同角、35玉、46角、同歩、36飛、45玉、46飛、同玉、47銀、35玉、36銀打まで同手数駒余り。
 
37桂合は、36飛、同玉、37金、35玉、47桂まで。
 
28飛合は、同香、17玉、18歩、同玉、24香、27玉、26飛、17玉、28角上、18玉、16飛、29玉、19飛まで23手。
 
19香成は、36飛、同玉、37歩、35玉、36銀、46玉、47銀引、35玉、36歩まで25手。
 これは偽作意で、37桂合としてここを潰しておけば37歩と打てません。先打突歩詰を先回りして予防するのが狙いで、「反先打突歩詰」。
 塚田賞も合わせて受賞しました。


 作者は打歩詰大賞受賞の言葉の中で、「先打突歩詰をさせない玉方手段ができないものかと考えたのがこの作の発端」とし、
  突歩したとき、その歩を玉方の駒で取る。
  一つ控えて先打する歩を打てなくする。
の二方法を考えたが、本局はであると述べておられます。

 として発表されたのは次の図です。
山田修司氏作「取歩駒奇談」「詰将棋パラダイス」2001年4月

200204yamasyu

13龍、14桂、24龍、26玉、25龍、同玉、34角、同金、16銀、同玉、
17歩、25玉、16銀、36玉、27銀、25玉、23飛成、24桂、37桂、15玉、
16歩、同桂、26銀、同桂、27桂
まで25手詰

 
27銀と攻めても作意と似たような形になりますが、 23飛成のとき24角合と受けられ、以下37桂、15玉、24龍、同金で16歩が打歩詰になります。



第7回佳作
市島啓樹氏作「詰将棋パラダイス」2001年6月

310035

53龍、34玉、64龍、44桂、同龍、同玉、54角成、34玉、25角、同金、
26桂、同金、35歩、25玉、15と
まで15手詰

 53龍の軽手から64龍のソッポ行き。
 
同桂は、龍がいなくなれば35歩と打てるので簡単。
 
44歩合は、12角、同飛、35歩、43玉、54角まで。そこで退路を塞いでいる52桂を動かす44桂が正解です。
 
12角は、同飛、35歩、43玉、54角、52玉で逃れ。
 44桂を切って落としてからは、25角以下鮮やかな収束でした。



2014年8月12日 (火)

打歩詰大賞6

発表「詰棋めいと」2002年5月

第6回優秀賞
山田修司氏作「不利逃喪失」「詰将棋パラダイス」2000年8月

339

83銀生、95玉、77角、96玉、76飛、86歩合、97歩、
同玉、86角、96玉、
97歩、同桂生、77角、86歩、同飛、95玉、94銀成、同玉、95歩、同玉、
96歩、94玉、83飛成、同馬、95歩
まで25手詰

 
97玉は、86角、96玉、97歩、同桂不成、77角、86歩合、同飛、95玉、94銀成、同玉、95歩、同玉、96歩、94玉、83飛成以下2手早い。
 
86桂合は、97歩、同玉、86角、96玉、97歩、同桂成(同桂不成は、77角、86歩合、同飛、95玉、87桂まで)、77角、86歩合、同飛、95玉、96歩、同成桂、85飛まで。
 95玉は、86角、84玉、73飛成、同飛成、95角打、83玉、73角成、94玉、84飛まで。

 A同飛は、97玉、87飛、95玉、97歩、同桂不成、86 飛、95玉、94銀成、同玉、95歩、同玉、96歩、94玉、83飛成、同馬、95歩まで23手でぴったり詰むように見えますが、97玉とせず95玉と桂を取らせる不利逃避をされ、以下85飛、96玉、86飛、97玉、87飛、96玉で打歩詰となります。

湯村光造氏選評
 山田氏作は7手目、86歩合を同飛と取ると、97玉なら87飛、96玉で97歩が打て、同桂生、86飛…で作意手順に入って23手詰になるが、これは偽作意。同飛に一旦95玉としてわざと85桂を取らせるという不利逃避によって、以下96玉、86飛、97玉、87飛、96玉と戻ったときに(取歩駒の85桂がなくなっているので)打歩詰になってしまう。
 そこで同飛とせず、97歩、同玉、86角、96玉、97歩、同桂生としてから77角とすれば、86歩合、同飛、96玉で先ほどの偽作意手順と同じ状態になれるのである。以下は先打突歩詰の基本手筋で詰み上がる。
 あっさりとこの作意手順に入ってしまうと作品の意図がのみ込めないきらいはある。作者が「不利逃喪失」と名付けたのは、7手目97歩以下の手順を踏むことによって96玉の状態が不利逃避ではなくなってしまうという意味を暗示したものであろうか?
 詰方としては85桂に取歩駒として働いてもらうように、これを取らない攻め方をするのが本局の狙いで、これで不利逃避による打歩詰誘致を予防している訳である。このような不利逃避予防は初めてであり、新しい表現で実現した点を評価して優秀賞とした。


第6回佳作
長谷繁蔵氏作「詰将棋パラダイス」2000年1月

4210

36銀、14玉、25銀打、13玉、79馬、68香合、同馬、同桂成、14香、23玉、
35桂、同香、34銀、同玉、43龍、24玉、35銀、同玉、45龍、24玉、
25香、14玉、34龍、13玉、23香成
まで25手詰

 
69馬は、26玉で逃れ。
 
24飛は、同玉、44龍、25玉で逃れ。
 
26玉は、24飛、37玉、47龍まで。
 
同香は、45龍、14玉、34龍、13玉、14銀、12玉、13歩、同角、同銀成、同玉、24角、12玉(22玉は、33角成、12玉、11馬、13玉、14金まで23手)、11桂成、同玉、31龍、21合、22金まで23手。
 
68歩合は、同馬、同桂成、14歩、23玉、15桂、同と、24歩、12玉、13歩成、同角、32龍、22金、23歩成、11玉、22龍以下23手。
 
68香合だと、24歩が打歩詰。そこで35桂から打開します。玉方香先香歩だったというわけです。


第6回佳作
三角淳氏作「詰将棋パラダイス」2000年2月

4211

45桂、
同飛、63歩成、同玉、45馬、同金、73と、同玉、93飛、83香合、
同飛成、同玉、81飛、74玉、84飛成、63玉、54龍、73玉、82銀生、同玉、
85香、83歩、同香生、73玉、84龍、63玉、53角成、同玉、54龍、42玉、
43歩、33玉、32と、同玉、22香成、同玉、24龍、同銀、23桂成、31玉、
32歩、41玉、53桂
まで43手詰

 
45同金は、63歩成、同玉、45馬、同飛、73と、同玉(同香は、84金、63玉、53飛まで)、53馬、74玉、75金、83玉、82飛以下。金を入手すると簡単だが、飛だと面倒になります。玉方不利取駒というほどでもないでしょう。
 
83歩合なら、同飛成、同玉、81飛、74玉、84飛成、63玉、53馬、同玉、54龍、42玉、43歩で作意に短絡します。ところが持駒香になったために、この手順では43香となってしまい、32歩で打歩詰。
 85香、83歩合で歩に変換成功。同香不成と取るのも良いですね。
 本局も玉方香先香歩。こちらは香歩不利交換で打歩打開を図ります。


第6回佳作
清水英幸氏作「詰将棋パラダイス」2000年3月

4212

23角成、58桂成、66桂、同角生、83玉、94歩、55歩、同角、43銀生、53玉、
52銀引成、同銀、54歩、63玉、75桂
まで15手詰

 空前絶後の怪著『詰む将棋パラダイス』で詰棋界を震撼させた清水氏。恐ろしい形ですが、さて。

 初手は、隙あらば22銀を取る狙いで成限定。ただし、12角成では玉方龍の横利きが止まらないのでダメ
 
58とでは43銀生、53玉、54歩、同銀、52銀引成、63玉、83龍までなので逆王手は当然。
 
66同角成は、73玉と入り込み、64香合(玉方に銀がないので84銀とは打てない)、55歩、同馬、43銀不成、53玉、52銀成、同銀、54歩、同馬、42銀不成まで。
 
84金合は、43銀不成、55玉、56歩、同馬、22馬(23角成の意味)、33金合、44銀、同金、同馬まで同手数駒余り。
 
73玉は、94歩、55歩、同角、43銀生、53玉、54歩、同銀、52銀引成、同銀で54歩が打歩詰。
 
84金は同龍、同角で逆王手ではない。
 玉方角の成・不成で玉の動く位置が違うというわけです。なお、35成桂は、
57桂合を防いだものです。
 「詰む将棋」でないのは確かです。


第6回佳作
近藤諭氏作「詰将棋パラダイス」2000年7月

4213

23香、31玉、51龍、41桂合、22香成、同玉、24香、33玉、53龍、同桂、
34銀、44玉、45歩、同桂、43銀成
まで15手詰

 
24香は、33玉、53龍、同香、34銀、44玉で45歩が打歩詰。
 
23香成は、44玉、35銀、45玉で46歩が打歩詰。
 
33玉は、53龍、同香、24銀、44玉、45歩、同玉、35馬まで。
 
41歩合は、22香成、同玉、24香、31玉、23桂生、22玉、11桂成、23合、21飛、13玉、53龍まで同手数駒余り。
 桂合を発生させて、最初はうまくいかなかった24香と打てば、跳ねた桂が取歩駒になるというしくみです。


第6回佳作
拙作「詰将棋パラダイス」2000年12月

4214

47角、同桂成、15飛成、36玉、37歩、同成桂、45龍、同玉、46金
まで9手詰

 58角と離すと、47桂成、15飛成、36玉で47歩が打歩詰。
 
47同角は36香で逃れ。
 取らせ短打です。
 この時点では何局もつくられていて、これは僥倖というか大甘でした。


 取らせ短打としてよく知られているのは、次の塚田賞受賞作です。

柳田明氏作「近代将棋」1982年5月

013

45飛、同銀、27飛、26歩合、同飛、35玉、24角、同金、36歩、同銀、
25飛、同玉、26馬
まで13手詰

 55飛は、45銀、27飛、26歩合、同飛、35玉で36歩が打歩詰。

2014年8月11日 (月)

打歩詰大賞5

発表「詰棋めいと」2000年10月

第5回大賞
山田修司氏作「詰将棋パラダイス」1999年5月

331

85桂、83玉、74銀打、同金、同銀、84玉、39角、57と、同角、74玉、
75角成、83玉、74金、82玉、46角、同歩、64馬、同歩、81桂成、同玉、
93桂生、82玉、83歩、93玉、85桂
まで25手詰

 初手74銀打のような手は論外。37角も、83玉と躱されて後続手がありません。
 
85同金は、74銀打、84玉、85銀、93玉、75角成、84合、同銀、同桂、同馬、同玉、74金以下。
 
74同玉は、75金、83玉、65角、82玉、74桂、83玉、62桂成、82玉、81桂成、同玉、71成桂以下。
 
66角は、75角成以下作意と同様に進みますが、歩がないので逃れ。
 
57香合(桂は出尽くし、歩合はできない)は、同角、同と(74玉は75角成、83玉、74金、82玉、83香まで)、75金、95玉、96香まで。
 
74玉は、75角成、83玉、74金、82玉、28角で合駒に窮します。何を合駒しても取って83から打てばおしまい。そこで、苦し紛れのような手ですが57とと引けば、後の角の覗きによる合駒請求ができなくなるという仕掛けです。
 歩を得たので、順次角、馬、桂と捨てて打歩詰を打開します。最初と最後が85桂なのも面白いですね。
 本局は玉方の新手筋として「歩詰手筋分類表」に
 「歩以外の駒を与えない(と金の捨合で)        *B121 山田修司  (パラ99.5)」
として収録されています。
 半期賞も受賞した作品です。


第5回優秀賞
拙作「近代将棋」1999年8月

332

11角、22飛合、同角、同歩、64飛、54角合、同飛、同香、66角、55飛合、
同角、同香、64飛、54角合、同飛、同玉、64と、44玉、62角、53飛合、
54と、同玉、53角成、同玉、63飛、44玉、64飛成、54香合、55龍、同香、
45香、34玉、46桂、同と、35歩、同玉、25馬
まで37手詰

 
22歩は、同角成、33銀合、同馬引、同歩、45銀打、43玉、53と、同玉、54歩、43玉、44香、32玉、42香成、21玉、13桂、11玉、33馬まで。
 持駒の角が香なら45から打って簡単。そこで角を香に変換するのが狙いですが、玉方は打歩誘致の飛合で抵抗します。飛を打てば、今度は香合でなく角合。64飛成の局面になって角合ができなくなります。
 
54角合は、55龍、34玉、54龍、44合、45角、35玉、25馬まで35手。

 本局は別のテーマでつくりはじめましたが、あれこれやっているうちに角打飛合、飛打角合の繰返し手順になる構図を発見。当初のテーマはどうでもよくなり、この年のゴールデンウィークはすべて本局の研磨に注ぎ込みました。(笑)
 山田修司氏と何度もやりとりをし、その都度助言をいただいてやっと完成できた思い出深い作品です。あ、市島さんのことズルイとは言えないなあ。
 当時のメールは、パソコンのクラッシュですべて失いました。_| ̄|○|||

 今回は三局だけなので、余談を。
 これをつくった当時は知らなかったのですが、首猛夫氏に「爪牙」という作品がありました。

首白龍氏作「爪牙」「近代将棋」1982年3月修正図

70853561

24金、33歩、27金、35玉、34金、同歩、13馬、24飛合、同馬、同香、
15飛、25角合、同飛、同香、17角、26飛合、同角、同香、15飛、25角合、
同飛、同香、13角打、24飛、同角生、同香、36飛、45玉、56成桂、同銀、
46飛、同玉、64角成、55桂、同馬、35玉、36金、同玉、48桂、35玉、
46馬、同玉、56飛、35玉、46銀、44玉、36桂、33玉、24と、22玉、
23香、31玉、32歩、同玉、52飛成、42歩、44桂、31玉、22香成、同玉、
42龍、11玉、12歩、21玉、32龍
まで65手詰

 原図は41手詰でしたが、これは余詰修正図。『般若一族全作品』より。
 
13馬から飛合、飛打角合、角打飛合がはじまります。収束をもっと短く切り上げることができれば良かったかなと思います。


第5回佳作
波崎黒生氏作「消えた題名」「詰将棋パラダイス」1999年1月

3990

35桂、13玉、25桂、24玉、64飛、15玉、51馬、16玉、66飛、27玉、
36銀引、16玉、28角、26玉、17角、16玉、39角、26玉、45銀、25玉、
36銀上、26玉、17角、16玉、47銀、27玉、26飛、37玉、27飛、同玉、
36銀引、16玉、39角、26玉、48角、37歩、同角、同玉、73馬、26玉、
37馬、同玉、17飛、26玉、27飛、15玉、16歩、同玉、17歩、15玉、
25飛
まで51手詰

 波崎氏といえば、銀。看寿賞受賞作「ボディガード」が、安江久男氏の名解説とともに思い出されます。
 
22玉は、62飛成、13玉、23桂成以下。
 
24玉は、64飛、54桂合、同飛、同歩、51馬、33歩合、16桂、15玉、33馬、16玉、28角、18香合、17歩、26玉、38桂、27玉、36銀引まで。
 
54桂合は、同飛、同歩、51馬、25玉、36銀上、16玉、28角、26玉、38桂まで。
 
45銀は、27玉で逃れ。39角としてからの45銀に37玉ならの変化へ。
 
37玉は、17飛、27歩合、53馬、47玉、27飛、58玉、57飛、49玉、69飛、38玉、28馬まで。
 
36歩合は、同飛、25玉、24馬、同玉、23桂成、同玉、32飛成、24玉、57角以下。
 
28歩は、37玉で以下26角、47玉で逃れ。26角のところ73馬でも47玉です。作意26飛は37歩を消すための邪魔駒消去。
 
17飛は、26玉、27飛、16玉で17歩が打歩詰。すなわち73馬~37馬も邪魔駒消去です。
 不規則な趣向のようでもあり、細かい変化だらけですが作意はやりたい放題。波崎氏らしい技巧を凝らした作品だと思います。

2014年8月10日 (日)

打歩詰大賞4

発表「詰棋めいと」1999年7月

第4回優秀賞
流田義夫氏作「詰将棋パラダイス」1998年7月

341

14飛、23玉、24歩、33玉、25桂、同金、23歩成、同玉、43龍、33角、
24歩、22玉、13飛成、同玉、33龍、12玉、23歩成、11玉、22角、同銀、
31龍、同銀、12金
まで23手詰

 
43龍は、12玉で逃れ。
 
43龍は、33金と引かれて打歩詰。そこで25に金を吊り上げておいて元に戻せば33金とは引けません。
 これは「詰棋めいと」31号の「歩詰作品分類表」(2002年7月版)で
 「取歩駒を生かす(取歩駒を縛らせないで)    ※A45  流田義夫 (パラ98.7)」
と記載され、新手筋として遡って優秀賞を受賞することになりました。



第4回優秀賞
谷口均氏作「詰棋めいと」1998年12月

329

76金、56玉、74角、65飛、同角、同香、57飛、同玉、46銀、56玉、
47金、同銀生、68桂、同香成、67金、同成香、57歩、同成香、45銀
まで19手詰

 
57玉は、46銀、56玉、67金、同飛、57歩、同飛、45銀まで。
 
65飛が眼目の一手。65歩合は、同角、同飛、57歩、同玉、46銀、56玉、67金、同飛、57歩、同飛、45銀まで。
 飛の移動でも取って57から打つより他はありませんが、56玉のとき67金なら同香不成で打歩詰。生香は横に利かないことを利用した打歩詰誘致策であったことに気付きます。そこで、68桂から強制的に成らせて連れてくれば57歩が打てるということになります。
 こういう作品を見ると、香は横に利かず、飛は横に利く、当たり前に分かったつもりになっていたが本当は分かっていなかったんだなあという思いを強くするのは私だけでしょうか。



第4回優秀賞
山田修司氏作「お金ができた」「詰棋めいと」1998年12月


330

28歩、同金、38角、同金、同馬、36玉、26金、同玉、37金、25玉、
47馬、36桂、26歩、16玉、28桂、同桂成、25馬
まで17手詰

 第3回の受賞作を一歩進めた作品です。
 
同玉は、37角、39玉、57馬以下。
 
49角は、38金、同馬、36玉、26金、同玉、37金、25玉、47馬、同歩成で打歩詰。38金が成桂でも、と金でもなく、金なのが凄い。
 
同歩成なら26歩と打てるので、36桂合で粘るのも前回受賞作と同じですね。


第4回佳作
山腰雅人氏作「近代将棋」1998年6月

3639

33桂、22玉、21飛、32玉、42銀成、同歩、41飛成、22玉、21龍、13玉、
57角、46桂合、同角、同香、25桂、同香、24馬
まで17手詰

 
32玉は、52飛、41玉、42銀成、22玉、32成銀、13玉、31角まで。
 
31玉は、22玉、21飛成、13玉、57角、46桂合、同角、25桂以下。
 
41飛成は、22玉、21龍、13玉、57角、46歩合で打歩詰。
 そこで41歩を取らずに42銀成、同歩と動かしておけば、57角に46歩合が二歩で打てないというしくみです。実に簡潔にできています。
 
32玉は、歩を取らせて打歩詰に誘う不利逃避、その歩を取らずに捨駒で動かして歩以外の駒を入手するという手筋は、それぞれ単独では既にありましたが、その併用は本局が初めてとのことです。
 塚田賞も受賞した佳品です。


第4回佳作
小泉潔氏作「詰将棋パラダイス」1998年12月

Para96003256

66馬、46玉、57馬、55玉、64銀生、同銀、66馬、46玉、45金、同成銀、
57馬、55玉、75馬、57香合、56歩、同玉、66馬、46玉、57馬、55玉、
75馬、57香合、56歩、同玉、66馬、46玉、57馬、55玉、75馬、57香合、
56歩、同玉、66馬、46玉、57馬、55玉、75馬、59龍、56香、同玉、
66馬、46玉、47香、35玉、36香、24玉、25歩、15玉、48馬、14玉、
15馬、同玉、16金、14玉、15歩、23玉、33と左、12玉、22と
まで59手詰

 
質駒づくり。
 
56合なら、64馬まで。ここで64銀生が利いてきます。
 
56成銀でも64馬、45玉、36銀、同龍、同金まで。
 
57銀合は、同香、46玉、47銀、35玉、36歩、24玉、25歩以下。
 
57香合が最善で、ここから56歩、同玉、66馬、46玉、57馬、55玉、75馬の繰返し趣向が出現。
 
香合が出尽くしたので、ここは59龍と香を取る一手。
 
56歩は、同玉、66馬、46玉、47香、35玉、36香、24玉、25香、15玉、48馬、14玉、15馬、同玉、16金、14玉で15歩が打歩詰。
 三香先香歩の前段に趣向が入って、楽しい作品に仕上がっています。


第4回佳作
柏川香悦氏作「詰棋めいと」1998年12月

3641

16歩、同玉、17歩、15玉、14飛、同玉、23角、25玉、34角成、36玉、
37歩、27玉、45馬、36歩合、同馬、同銀、28歩、17玉、13龍、同銀、
18香
まで21手詰

 
17同玉は、13龍、同銀、18香、27玉、37飛まで。
 
16飛は、25玉、43角、36玉、37歩、27玉、54角、36歩合、同角、同銀、28歩で打歩詰。それにしても14飛なんて、よく成立するものです。
 
同香は、24龍、同角、16銀まで。
 年季とセンスの違いを痛感する一局。

2014年8月 9日 (土)

打歩詰大賞3

重要なお知らせ
第1回打歩詰大賞佳作の斎藤仁士氏作は余詰と書きましたが、「詰棋めいと」結果発表号は誤図で、玉方23歩が脱落していたことが判明しました。完全作です。
お詫びして、訂正致します。

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 第3回も結果発表号は持っていません。しかし、受賞作は知っているという (^^;

発表「詰棋めいと」1998年6月

第3回大賞
山田修司氏作「砂中の金」「近代将棋」1997年4月

86993735

36金、同銀、27金、同銀、同飛、16玉、17銀、同桂成、46飛、同と、
23飛成、27成桂、同龍、15玉、14と、同玉、47角、36桂合、23龍、15玉、
16歩、同玉、28桂、同桂成、25龍、17玉、29桂、18玉、16龍
まで29手詰

 構想派の巨匠、山修登場。こののち、打歩詰大賞は山田氏の独壇場となります。
 23飛成は、38とで逃れ。
 26合は、同飛上、15玉、14と、同玉、23飛成以下。
 27歩合は、同角、同成桂、同龍、15玉、14と、同玉、15歩、同玉、16歩以下。
 27桂合は、同角、同成桂、同龍、15玉、14と、同玉、23龍、15玉、16歩、同玉、28桂、17玉、27龍まで25手。
 作意27成桂は、同角と取ることができず、結果としてそのまま残るので、23龍なら15玉で16歩が打歩詰。
 これは新手筋で、「歩詰手筋分類表」では、
  「囲い駒を残す  (玉方駒の捨合で)        *B64  山田修司(近将97-5)」
と改定されています。この場合は捨合というより移動捨合だと思いますが。
 47同とは、23龍、15玉、16歩、同玉、28桂以下。
 36歩合は、28桂を取れないので早い。

 『夢の華』によると、確かに一号局ではあるが、下記の二上九段作では作意には出ていないものの、この移動捨合が基調になっているとして「素直には喜べない」とあります。

二上達也氏作『二上詰将棋』1974年1月

238

39角、28角合、同角、同と、18歩、同と、28角、同と、同龍、16玉、
15と、同玉、24龍、16玉、17歩、同玉、28龍、16玉、17歩、15玉、
24龍
まで21手詰

 39角は、28とで打歩詰。作意に出ていないとは、このことです。


 当初、下記の図が大賞と思い込んでいました。受賞作ではありませんが、せっかくなので、このまま載せておきます。

山田修司氏作「奇妙な合駒」「詰将棋パラダイス」1997年11月

3344

85金、同馬、86銀、同馬、96歩、同馬、59角、86馬、同飛成、94玉、
93銀成、同玉、48角、66桂合、同角、同と、82龍、94玉、76角、同と、
86桂、同と、95歩、同玉、86龍、94玉、95歩、93玉、82龍
まで29手詰

 初手単に86銀と取ると、94玉で83飛が浮いているためどうしても詰みません。
 85同桂は、86銀、同馬、93飛成、94合、84角まで。
 94玉は、93銀成、同馬、85飛成まで。
 86同飛成は、94玉、93銀成、同玉、48角、66歩合(桂合は同角、同と、82龍、94玉、85角、同桂、86桂以下詰む)で逃れ。
 59角は限定打、後の活用を見ています。
 86歩合は、同角、同馬、同飛成、94玉、93銀成、同玉、94歩、同玉、95歩、93玉、82龍まで。
 86桂合は、同角、同馬、同飛成、94玉、93銀成、同玉、82龍、94玉、76角、85銀合(歩合は86桂以下)、同角、同桂、86桂、95玉、93龍まで。
 68歩合は、同角、86馬、96歩以下。
 77桂合は、同角、86馬、同飛成、94玉、93銀成、同玉、82龍、94玉、76角、85合(銀合は同角、同桂、95銀)、86桂以下。万事窮したようですが、単に86馬が妙防。
 66歩合は、同角、同と、94歩、同玉、95歩以下。
 75桂合は、同角、同歩、82龍、94玉、76角、同歩、86桂、95玉、93龍、84玉、94龍、75玉、74龍まで2手早い。57桂合も76角と打たれるために早い。いずれにせよ76角は打たれるのですが、86桂を取り切るために、と金を寄せる66桂合が正解です。
 本局のポイントは、96歩と二歩禁を解消しておくこと、桂合を強要する59角~48角の活用で、終始緩みない手順が続く傑作だと思います。


第3回優秀賞
市島啓樹氏作「詰将棋パラダイス」1997年11月

328

34金、45玉、44金、同玉、71角、53龍、同角、同銀、45飛、同玉、
23角、
34飛合、同角成、36玉、37飛、26玉、15銀、同金、36飛、同玉、
37歩、26玉、66龍、同と、27歩、同玉、45馬、26玉、36馬
まで29手詰

 まずは邪魔駒消去からスタート。これをやっておかないと53歩合で23角に36玉で詰みません。25金がなければ、そこで14角成。
 53歩合は、同角、同銀、23角、34歩合、同角成、36玉、47歩、26玉、15銀、同金、27歩以下。
 62(53)桂合は、取って36桂で45歩と打つのと同じことです。歩合でも飛合でも45から打つ一手なのです。
 
34歩合は、同角成以下、53歩合と同じ手順になります。
 
34桂合は、同角成、36玉、28桂、26玉、15銀、同金、27歩以下。飛を渡したために飛合が可能になり、これを回収すると打歩詰になるというのが作者の描いた構想です。
 龍の不利移動合と、飛の不利捨合、飛歩不利打替えが現れる贅沢な内容で、半期賞も受賞しています。

作者
「ファーストトライでは舞台設定がまずく、できたことはできたが盤面20枚を軽々超える超悪形。ここでくさらずにもう一度舞台装置探しからやり直したのが幸いし、まったく無駄のない初形と手順にできた。詰パラ500号の記念号に掲載されたこともあり、おそらくは私の代表作になると思う。
 創作の際は安江久男氏、波崎黒生氏(氏は中学の?年先輩)の両氏をはじめ、多くの方に大変お世話になった。この場で御礼申し上げたい。」

 「舞台装置探しからやり直した」というところに共感を覚えます。しかし安江氏や波崎氏が絡んでいたのはズルイ。(笑)


第3回佳作
三角淳氏作「近代将棋」1997年6月

3346

97香、96角合、同香、同玉、69角、95玉、94龍、86玉、84龍、77玉、
87龍、68玉、78龍、57玉、58龍、46玉、47龍、35玉、36龍、24玉、
25龍、33玉、42銀生、同玉、22龍、51玉、41と、同玉、14角、51玉、
41角成、同玉、53桂生、51玉、61桂成、同玉、71と、同玉、73香、81玉、
72香成、92玉、73成香、93玉、82龍、94玉、83龍、95玉、96歩、同玉、
87金、95玉、86金
まで53手詰

 14角は邪魔駒消去。これを省略すると、96歩が打歩詰になります。若島さんの「夢想の研究」(詰パラ2014年8月)の受け売りですが、本局も第1回佳作の斎藤氏作も龍追い自体が目的なのではなく、手段であることは明らかですね。
 還元玉になることも狙いなのでしょう。


第3回佳作
斎藤吉雄氏作「くもの糸」「詰将棋パラダイス」1997年11月

3347

44龍、45桂合、48歩、46玉、55龍、36玉、56龍、46角成、25銀、同と、
46龍、同玉、13角、24桂合、47歩、同玉、25馬、36桂、46角成、同玉、
48飛、同桂成、47歩、同成桂、35馬
まで25手詰

 看寿賞を受賞した名局です。ハイ、そこ正座っ!

 46銀合は、48歩、36玉、35と、同と、25銀、同と、34龍以下。46角成でも同様。
 45歩合は、48歩、46玉、55龍、36玉、56龍、46角成、同龍、同玉、73角、36玉、27馬、同玉、37角成で詰みます。このとき45桂合ならこれを同桂と取れるというわけ。
 45同龍は、46金合で逃れ。
 46歩合は、25銀、同と、同馬、同玉、45龍以下。
 46銀合は、同龍、同角成、25銀打以下。
 46金合は、同龍、同角成、27馬、同玉、28飛、16玉、17金まで。
 46同龍、同玉、73角は、上記のように45桂合では詰まないため、13角を打つためにと金を移動します。
 24歩合は、47歩、同玉、25馬、36金合(同歩は48歩から35角成)、48歩、46玉、24角成、35合、同馬以下。
 35歩合は、47歩、同玉、25馬、36歩、46角成、同玉、48飛以下。35桂合も47歩、同玉から25馬です。しかし、35歩合は解決のヒント。36歩と移動合すれば48歩が打歩詰になるので。作意24桂合は、移動合で48に利いてくるので48飛を取れるというわけです。

 変化、紛れも有機的に構成されていて、実に見事な作品です。


第3回佳作
鮎川まどか氏作「詰将棋パラダイス」1997年11月

3348  

64金、同銀、同と、同玉、53銀生、55玉、66金、同玉、57銀、同歩成、
61龍、64金合、同龍、同と、77銀、65玉、66金、74玉、64銀成、同玉、
84龍、74歩合、56桂、同角生、63金、54玉、74龍、同角、65金、同玉、
66歩、54玉、55歩、同玉、45馬
まで35手詰

 物凄い形をしています。これで何もなかったら、小一時間罵声を浴びせたい。(^^;
 初手66金打や66金はすぐに切れるので64金しかありません。
 同とは、同と、同玉(同銀は66歩、74玉、84龍、同玉、95金、74玉、94龍まで。74玉のところ54玉は、51龍、53合、55香以下)、63桂成、65玉(同玉は、73香成、54玉、84龍、64金合、51龍、65玉、75金以下)、66歩、同銀、同金、同玉、77龍、55玉、45馬、65玉、66銀以下。
 53同とは、61龍、74玉(63歩合は、同桂成、54玉、55歩、同玉、45馬、65玉、66銀、74玉、72龍まで。54玉のところ、同とは、73銀、54玉、55歩、同玉、45馬以下)、63銀、65玉、66金、同玉、74銀生、64合、77龍、55玉、45馬まで。
 46玉は、56金、37玉、47龍、同玉、97龍、58玉、47角、48玉、57龍、37玉、46龍、48玉、49歩、同玉、16馬、48玉、38馬、59玉、57龍まで27手。読みたくない変化です。
 61龍は、55玉、64龍、46玉、47龍、同玉、56馬、48玉、68龍、58歩合で逃れ。
 55玉は、57龍、56合、66龍引まで。
57銀は、57龍と回るためだったわけです。
 64歩合は、同龍、同と、77銀、55玉、45馬、65玉、66歩、74玉、64銀成、同玉、84龍、53玉、44龍、52玉、53歩、61玉、72金まで。
 65玉は、66歩、74玉、64銀成、同玉、84龍、74歩合、63金、54玉、55歩、同玉、45馬まで。このとき、66歩が66金なら55歩が打歩詰になるというのが作者の狙いです。
 65歩合は、77龍、55玉、57龍、56歩合、同馬以下。
 64香合は、同龍、同と、67香以下。
 64銀合は、44馬、55金合(55歩合は、77龍、65玉、54馬、同玉、64龍以下)、同馬、同玉、57龍、65玉、64銀成、同と、同龍、同玉、73銀、65玉、64金、76玉、77龍、85玉、86歩、95玉、84銀生、同玉、85金、93玉、97龍まで同手数駒余り。うーん、罰ゲームを受けているみたい。
 結局金合が最善。玉方金先金歩です。
 63金なら、54玉で打歩詰。作意56桂は、角が不成で動くか成るかの打診の手です。
 56同角成なら63金、54玉、55歩、同馬、同金、同玉、73角、65玉、64角成まで2手早い。
 角不成と決まったら、66金を66歩に打ち替えて打歩詰を打開します。
 金合と銀合の切り分けがもう少し明快にできていたらという気がしますが、とにかく力のこもった作品でした。

2014年8月 8日 (金)

打歩詰大賞2

2014年8月13日記
佳作の首猛夫氏作が漏れていました。

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 今回は結果発表号を持っていませんので、思うところを書きます。

発表「詰棋めいと」1997年6月

第2回優秀賞
相馬康幸氏作「近代将棋」1996年9月

326

99香、87玉、89香、77玉、79香、67玉、69香、57玉、48金、同玉、
39龍、57玉、58歩、同玉、59歩、69玉、58歩、同玉、49龍、67玉、
68歩、同玉、69歩、79玉、68歩、同玉、59龍、77玉、78歩、同玉、
79歩、89玉、78歩、同玉、69龍、87玉、88歩、同玉、89歩、99玉、
88歩、同玉、79龍、97玉、98歩、同玉、99龍、87玉、89飛、77玉、
88龍、67玉、59桂、57玉、77龍、48玉、47龍、39玉、67桂、28玉、
88飛、19玉、18飛、同玉、38龍、17玉、37龍、18玉、28金、19玉、
39龍
まで71手詰


 初手に対して合駒できるのは角か金ですが、いずれも89桂で簡単に詰むので躱す一手。

 57玉となったところまで、ほとんど変化はありません。ここから歩捨て、歩打、玉で香取り、歩突き、玉で歩を取り龍寄り、の繰返し手順に入ります。飛龍連結なので合駒はできません。この簡明さが相馬流の特徴ですね。
 47玉は、48歩、58玉、59龍まで。
 59龍は、57玉で打歩詰。
 肩の凝る変化もなく、収束まで綺麗に捌けて気持ちの良い作品ですね。


第2回佳作
黒龍江氏作「馬賊戦記パートⅡ」「詰将棋パラダイス」1996年4月

3132

46と、26玉、36馬、16玉、61馬、17玉、62馬、16玉、52馬、17玉、
53馬、16玉、43馬、17玉、44馬、16玉、34馬、17玉、35馬引、16玉、
25馬上、27玉、45馬、17玉、35馬右、16玉、34馬左、27玉、45馬寄、イ26玉、
44馬右、25玉、35と、16玉、43馬、26玉、36と、27玉、46と、26玉、
53馬、16玉、34馬、27玉、63馬、26玉、35馬、16玉、52馬、27玉、
45馬、26玉、62馬、16玉、34馬、27玉、72馬、26玉、35馬、16玉、
61馬、27玉、45馬、26玉、44馬、37玉、47と、27玉、45馬、26玉、
36馬、17玉、62馬、16玉、52馬、17玉、53馬、16玉、43馬、17玉、
44馬、16玉、34馬、17玉、35馬引、16玉、25馬上、27玉、45馬、17玉、
35馬右、16玉、34馬左、27玉、45馬寄、26玉、44馬上、27玉、45馬右、16玉、
17歩、25玉、34馬寄、26玉、35馬引
まで105手詰

 これも般若一族の作品。
 ほとんど双馬と玉だけが動いていて、一体何が起きているのでしょうか。

61


 最初の61馬の局面。

20_2

 馬鋸が近づいてきた20手目。打歩局面です。ここから二枚の馬が動いて、近づいた馬はまた61へ。


261

 61馬の局面です。36馬が35馬に変わっただけ。


66

 66手目の局面。ここまで玉は、16、17、25、26、27の場所しか動いていませんでした。ここで初めて37へ。
 27玉は、72馬、16玉、17歩、25玉、36馬、24玉、35と、23玉、34と、32玉、43馬、42玉、42香成以下。
 37同玉は、49飛、58玉、94馬、67金合、48金、68玉、77銀、同金、58金、78玉、77馬、同玉、67金、86玉、76馬、97玉、98歩、同玉、99歩、88玉、79金以下。
 88玉は、89金、97玉、98歩、86玉、76金まで。
 このの変化で、61馬まで戻らなければならなかった意味が分かります。すなわち52馬で止まっていると、94馬が85馬となり、98歩が打歩詰になるのです。また、44馬の形でないと、77銀とはできません。結局同玉とは取れず、再び馬鋸。


86

 86手目、16玉の局面。20手目との違いは、なんと46とが47とになっただけ。
 37地点への移動ができなくなったために、17歩を打つ順が回ってきて詰みに至ります。
 実に面白いからくりで、楽しめました。


第2回佳作
大橋健司氏作「詰将棋パラダイス」1996年5月

3133

41角成、22玉、31馬、23玉、34銀、同銀、41馬、22玉、33角生、13玉、
31馬、23玉、22馬、14玉、32馬、13玉、22角生、24玉、33銀生、15玉、
24銀生、同玉、42馬、23玉、33角成、13玉、14歩、同玉、24馬
まで29手詰

 生角と持駒から不成物の雰囲気が漂っています。
34銀が同銀を余儀なくさせて32への銀の利きを外す一手。
32歩合は、33角成、13玉、31馬、14玉、32馬、13玉、22馬上、24玉、25歩、同銀、33馬右、13玉、14歩、同銀、22馬寄まで23手。
32桂合は、33角成、13玉、31馬、14玉、32馬、23金合、26桂以下。
32飛金銀合は取って33角成以下。香合は、33角成以下。
32馬と寄れるのが34銀の効果です。
ここで邪魔駒消去が入るとは。二枚の馬を連結させるためには42銀は邪魔なのでした。
 簡潔な初形から良く粘る手順。いつもの大橋氏の作品とはちょっと違ったあっさり系でした。


第2回佳作
市島啓樹氏作「近代将棋」1996年6月

3131

33飛、25玉、34角、35玉、12角生、25玉、36銀、同と、34角生、15玉、
13飛生、同香、16歩、24玉、43角成、23玉、24飛、同玉、34馬
まで19手詰

 初手33飛は13歩を狙った限定打。
 45玉は、67角、56合、34飛成、54玉、44龍まで。
 3手目34角も限定打で、43角と離してしまうと、15玉、13飛、同香で16歩が打歩詰。64飛の利きを遮断するため近打します。
 12角成は、24玉で逃れ。
 43角成は、45玉で逃れ、そこで36の退路を塞いでおきます。
 16玉は、13飛、15合、同飛、同玉、14飛まで。角の移動場所が12でなければならない理由はこの変化です。
 13飛成は、14歩合で打歩詰。
 12角不成~36銀~34角不成の味がまことに良く、13飛不成からの収束も完璧。塚田賞も受賞した傑作です。


第2回佳作
首猛夫氏作「詰将棋パラダイス」1996年10月

Para96000857

56飛成、46香打、45龍、同玉、55と、36玉、37香、26玉、53角、44歩合、
同角成、35角合、同馬、16玉、25角、同金、17歩、15玉、25馬、同玉、
26歩、同玉、16金
まで23手詰

 46歩合は、45龍、同玉、55と、36玉、37香、26玉、53角に対して44歩合が二歩で打てない。46香打は、二歩禁回避の玉方香先香歩なのです。そこで35角合の一手となりますが、同角不成、16玉、17歩、25玉、14角以下21手。
 35角合は上記のとおり同角不成で早いので、角が成るか成らないか、打診をするのが作意です。
 同角不成は、16玉で逃れ。ここは成るしかありません。
 角成と決まったら、打歩誘致のために引きつける角合。
 14銀成、同玉、13と、15玉、25馬以下、迂回手順のような余詰があります。
 修正図があるのでしょうか。

 
二歩禁回避の玉方香先香歩・・・余談ですが、「爪牙」(「打歩詰大賞5」参照)同様に、この狙いも衝突していました。拙作は「詰将棋パラダイス」2010年7月、39手詰です。作例はあまり無いと思っていたのですが。

2014年8月 7日 (木)

打歩詰大賞

 かつて打歩詰大賞という名の賞がありました。   

 本誌13号から連載をしてきた湯村光造氏の「歩詰手筋総まくり」が完結したのを機会に詰将棋研究会において「打歩詰大賞」を創設することになりました。
 この賞は、毎年発表される打歩詰作品の中から優れた作品を選んで表彰するもので、これにより、構想派作家の創作意欲をかき立てようというのが狙いです。
 大賞委員長には湯村氏が就任し(賞金も提供)、森田銀杏、柳田明、橋本哲、山下雅博の四名が委員として選考に当たり、平成7年度から実施いたします。

 打歩詰大賞の概要
①目的
 独創的な打歩詰手筋の創造と優れた打歩詰作品の創作を促すことを目的とする。
②対象
 当該年度に発表(1~12月号に掲載)された全ての打歩詰作品を対象とする。
 但し、打歩詰作品とは「歩詰手筋総まくり」第一章第二項(本誌13号)の定義による打歩詰手筋を含む詰将棋という。
 なお、発表時に完全であることを条件とするが、極めて優れた作品で、打歩詰と関係のない箇所で不完全の場合に限り、修正作品を対象とすることがある。
③賞の種類と副賞
  大 賞[金二万円]一局
  優秀賞[金一万円]一局
  佳 作[金五千円]二局
 但し、各賞に該当する作品の有無によっては授賞局数を加減することがある。
④選考方法
 詰将棋研究会に打歩詰大賞委員会を設け毎年初に前年度の候補作品の中から選定する。
⑤評価基準
 選考に際しては、打歩詰手筋の独創性・作品の完成度・その他(記録性や面白さなど)を基準として評価する。なお、他の賞との重複は問わない。
⑥発表方法
 詰将棋研究会の特別例会で表彰し、詰棋めいと誌上に授賞作品を発表する。

以上、「詰棋めいと」19号(1995年11月)より

 では順次受賞作を紹介します。

発表「詰棋めいと」1996年5月

第1回大賞
斎藤吉雄氏作「詰将棋パラダイス」1995年11月

325

23桂成、同龍、15銀、同玉、16香、24玉、27香、26桂合、同香、25桂合、
35角、34玉、46桂、同歩、同角、44玉、35角、34玉、53角成、37桂成、
同香、同銀生、46桂、同銀成、43銀生、45玉、55金、同馬、54銀生、34玉、
38飛、37桂合、同飛、同成銀、46桂、同馬、35歩、同馬、43馬
まで39手詰

 同玉は、33香成、同龍、同角成、同玉、43飛以下。
 35角は、14玉、15銀、同玉、16香、25玉、27香、26桂合、同香、34玉、46桂、同歩、同角、44玉、35角、34玉、53角成、39銀成で打歩詰。
 さて、何が悪かったでしょうか。この紛れでは、26香の利きが通っているために35歩と打てません。そこで、25桂合をさせておいて香の利き筋を遮断させるのが作意です。
 13玉は、14香、同龍、同銀、同玉、16香、15桂合、同香、25玉、26飛、15玉、27桂以下。
 25歩合は、35角、34玉、17角、39銀成、35香、44玉、36桂まで。
 
26歩合は、同香、25歩合、35角、34玉、53角、39銀成、35歩、24玉、36桂まで。
 
25桂合は、同香、同玉、26歩、24玉、35角、34玉、46桂、同歩、同角、44玉、35角、34玉、53角、39銀成、35歩、24玉、36桂まで。
 
25桂合は、35角、34玉、17角、37桂成、同香、同銀成、35香、36桂打以下。
 25に合駒をすると、17角と香を抜かれてダメ、いったん26合ですが、歩合はあとで35なり26に打たれてダメ。桂の二段合しかありません。
 25歩合は、同香、同玉、26歩、24玉、35角、34玉、46桂、同歩、同角、44玉、35角、34玉、53角、39銀成、35歩以下。
 37桂成は26香の利きを通して打歩詰に誘う意味です。ここは成限定。
 46同銀成であくまで打歩詰に誘いますが、46成銀を46馬にすれば良いというわけで65馬を連れてきて打歩打開。
 香の利きと、35地点をめぐる攻防が圧巻で、実に密度の濃い作品ですね。

 なお、作者は『四百人一局集』(2011年7月刊)で改良図を発表しておられますので、参考までに掲げておきます。

325

 初手、26金、24玉、15金、同玉、16香以下39手詰。


第1回佳作
首白龍氏作「園裡の虎」「近代将棋」1995年7月

2837

18歩、16玉、17歩、同玉、15飛、同桂、71角生、44歩合、同角成、16玉、
43馬、17玉、53馬、16玉、52馬、17玉、62馬、16玉、61馬、17玉、
71馬、16玉、25角、同歩、17歩、27玉、37金、同玉、28金、46玉、
37金打、57玉、93馬、75角合、同馬、67玉、66馬、同玉、93角、75角合、
67歩、57玉、75角生、66歩合、同角、67玉、68歩、76玉、77歩、66玉、
93角、84歩合、同角成、75角合、同馬、77玉、66馬、同玉、93角、75角合、
同角生、76玉、77歩、同玉、78歩、76玉、65銀、同玉、64と引、76玉、
77歩、同玉、66角、76玉、77歩、66玉、93角、84歩、同角成、75角、
同馬、77玉、66馬、同玉、93角、75角、65と、同銀、75角生、76玉、
77歩、同玉、78歩、76玉、67角
まで95手詰

 ありゃー。エライもんが出てきました。しっぽを踏まないように気をつけないと。
 『般若一族全作品』(現在発売中)を熟読・・・。
 71角成は、歩合をせずに16玉で一歩不足になります。
 62歩合は、同角成、16玉、61馬、17玉、71馬で作意に短絡します。
 
26桂合は、18歩、16玉、26角成、同桂、28桂、同金、17歩、同玉、28金以下。
 
16玉は、25角、同歩、17歩以下、作意と同様の手順になりますが、馬鋸で遠ざかる必要がなく、単に93角不成とできるので早く詰みます。(変化図)

2837

 43歩合は、同馬、34桂合、同馬、同歩、28桂以下、26桂合の手順と同様。
 93馬が93角ならどうなるか。44歩合を省略した場合の手順ですが、これには66歩合なら同角成の一手詰なので、いったん中合する他ありません。75桂合は同角成、67玉、79桂まで。75角合は、
  同角生、66歩合、同角、67玉、68歩、76玉、77歩、66玉、93角、84歩合、
  同角成、75角、同馬、77玉、66馬、同玉、93角、75角、同角生、76玉、
  77歩、同玉、78歩、76玉、65銀、同玉、64と引、76玉、77歩、同玉、
  66角、76玉、77歩、66玉、93角、84歩合、同角成、75角合、同馬、77玉、
  66馬、同玉、93角、75角、65と、同銀、75角生、76玉、77歩、同玉、
  78歩、76玉、67角
  まで73手詰


 ということでしょうか・・・。

 84歩合は、
 同角成、75角合、同馬、67玉、66馬、同玉、93角、75角合、67歩、57玉、
 75角生、66歩合、同角、67玉、68歩、76玉、77歩、66玉、93角、84歩合、
 同角成、75角合、同馬、77玉、66馬、同玉、93角、75角合、同角生、76玉、
 77歩、同玉、78歩、76玉、65銀、同玉、64と引、76玉、77歩、同玉、
 66角、76玉、77歩、66玉、93角、84歩合、同角成、75角合、同馬、77玉、
 66馬、同玉、93角、75角合、65と、同銀、75角生、76玉、77歩、同玉、
 78歩、76玉、67角
 まで83手詰

 つまり、44に打診中合を打てば手間がかかるが、省略すると馬鋸がなくなり、すぐに93に行けるので早く詰むというわけですね。作者はこれを「時間差打診中合」と呼んでいます。大変良く分かるのですが、84歩合を打ったり打たなかったりするのはどうなんでしょうね。
 識者に尋ねたところ、77歩が取れる時のみ局面変化があるので有効合、それ以外は元の局面に戻って歩が一枚増えるだけの無駄合ということだそうです。
 無駄合とは言いきれない気がするのですが・・・。やっぱり無駄合かな?
 ・・・・・・・・・・・
 ・・・・
・・・・・・次行こ、次。


第1回佳作
三角淳氏作「詰将棋パラダイス」1995年8月

2838

51飛、52香合、65桂、43玉、52飛成、同玉、53桂成、同玉、65玉、56と、
54香、43玉、44歩、同玉、34銀成
まで15手詰

 52歩合は、65桂、43玉、34銀成以下。52香合だと、43玉の瞬間に逆王手。
 初手から54飛と打てば、43玉で打歩詰ですが、香合を取って54香なら打歩詰にならないというわけです。飛香不利交換ですが、逆王手を絡めているのが新鮮な感じがします。


第1回佳作
斎藤仁士氏作「近代将棋」1995年9月

2839_

59香、57歩合、64龍、45玉、55龍、36玉、35龍、27玉、29香、同と、
37龍、16玉、17龍、25玉、15龍、36玉、35龍、47玉、37龍、56玉、
57龍、45玉、55龍、34玉、35龍、43玉、44龍、32玉、42龍、同玉、
33銀打、41玉(途中図)、

(途中図)作意32手目の局面

28392

52香成、同玉、62角成、41玉、63馬、52金、同馬、同玉、53歩、同玉、
44金、52玉、53歩、51玉、42銀成、同玉、33銀成、51玉、52歩成、同玉、
43金、51玉、42金

まで55手詰
 

 58香は、47玉で逃れ。
 43玉は、53角成、同銀、同龍、34玉、33龍、25玉、27香以下。
 
55歩合は、64龍以下作意をなぞり、36玉とはできないので34玉以下、44龍、32玉、42龍、同玉、33銀打、43玉、44銀成、52玉、56香、41玉、42歩、32玉、33成銀、21玉、22歩、12玉、23銀成以下。
 
56歩合も、36玉でなく34玉となり、55歩合と同様の詰手順となります。
 
58歩合は、64龍以下作意をなぞり、47玉なら37龍、56玉、67銀で早い。従って27玉のコースになりますが、36玉では35龍以下、やはり67銀があって早いので34玉が最長となるものの、これでは作意に短絡。
 
34玉は、35龍、43玉、44龍、32玉、42龍、同玉、33銀打、43玉、44銀成、32玉、33成銀、41玉(最長手順ではありませんが作意との比較のため)となり、42歩が打てます。(早詰図)

(早詰図)28手目の局面

28392_2

 37龍は、18玉で逃れ。
 27玉は、37龍、16玉、17歩以下。
 
47玉から56玉と歩を取らせて香を素通しにするのが狙いで、不利逃避です。

 残念ながら、これには作例がありました。

変幻自斉(坂東仁市)氏作1978年4月『戯玉集』上第19番

259

14歩、同玉、24飛、15玉、25飛、14玉、24飛、13玉、14歩、12玉、
11桂成、同玉、21飛成、同玉、24飛、23歩合、同飛生、31玉、32歩、同玉、
43飛成、21玉、22歩、11玉、41龍、12玉、13歩成、同玉、25桂、22玉、
33桂成、同玉、43歩成、23玉、32龍、13玉、14歩、同玉、25銀、15玉、
12龍、25玉、23龍、35玉、24龍、45玉、54龍、35玉、44龍、25玉、
24龍、16玉、26龍
まで53手詰

 13玉は、14歩、12玉、11桂成、同玉、21飛成、同玉、24飛に23歩合が二歩でできないため、早詰。

 ただし、斎藤氏作は、取らせる歩が最初から盤上に無く、中合で発生させているところが変幻氏作とは違います。
 ところで、81龍の役割ですが、これは29香に対して28飛合をなくしたものです。


第1回佳作
拙作「詰将棋パラダイス」1995年11月

Para91953989_2

36飛、同銀、46桂打、同と、35飛、同玉、71馬、44飛合、26銀、34玉、
46桂、同飛、35香、43玉、44歩、同飛、61馬、53玉、52馬
まで19手詰

 飛車二枚を捨てて香を残す、二飛先飛香です。
 36香は44香合となって、44歩を取れずに打歩詰になります。
 香を渡して飛を残しておくと攻方の利きが強いので打歩詰になる、というのはよくありますが、本局は香を渡すと玉方の利きが弱い(香は後ろに利きがない)ために打歩詰になるという狙いです。

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