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2017年8月26日 (土)

「詰棋界」 その59

 通巻第22号です。1954年11月5日発行

22195411_2

1頁 表紙 柏川悦夫作 15手詰

2頁 初心詰将棋室
(出題)
    第三回 新春競作会 作品募る

3頁 Aクラス、Bクラス、Cクラス(出題)

4~5頁 勇略百番(1)清水孝晏
※第7番までの解説。『将棋勇略』管見に引用済み。【清】が目印。

6~7頁 Bクラス(結果稿)

8~9頁 マド
      新入会員

      名作探訪4 黒坂凡棋

10~11頁 両王手の研究  長田富美夫

12~13頁 新春一題集曲詰之部入選発表

14~15頁 詰将棋病院 野口益雄
       創作規定に関する私見  大塚敏男

16~17頁 Cクラス(結果稿)
       力だめし(出題)
       新人コンテスト(出題)

18頁 Aクラス(結果稿)

19頁 初心詰将棋室3(結果稿)

20頁 第三回握り詰入選作(出題)
    第15回会計報告

差し挟まれた紙片

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Bクラス 椿春男

 いそがしかった夏休みも終ってやれやれと思ったトタンにBクラスの解説である。また、おわびをいわねばと思うとペンが重たく感じる。といってサボル訳にもいかない。エーイ、ホオッカブリでサーと書いてしまえ。

⑬荻野修次氏作

0972

23歩、同金、32香成、12玉、22成香、同金、24桂、23玉、15桂、同馬、
32銀生、同金、同龍、24玉、35金
まで15手詰

▽黒田俊三=一見して打歩詰回避作かと思われたが初手玉頭の歩打とはおどろいた

▽津野山呆鳥=手順前後あれど前半の見事さを賞でて不問。

▲本作を見た詰棋人はだれでも打歩詰回避の作と思うだろう。心理的なねらいでその点は成功していると見るべきで、32香成から22成香は巧妙。ただ12金の配置に難点がある。


※通巻21号の結果稿。A~Cクラスでは順位付けは行われていなかった。初手26龍、25歩合、32香成、同角、25龍、23金、34桂、12玉、24桂、同金、22桂成、同玉、24龍、23銀合、32銀成、同玉、65角以下の余詰あり。修正は26馬→16馬。
他の顔ぶれは、田中一男、安達栄司、渡辺一平、三枝文夫、庄内川の河童(=今川健一。庄内河、ではない)。

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マド

◇希望
①実戦譜は反対
②会計報告を続ける事
③番付戦の〆切日がバラバラなのは少し困る
(東京 河野寿之)

◇実戦譜は…
SCRAPBOOKはよい思いつきながら皆が知っているようなのばかり出て来ないようにして欲しいもの。
実戦譜を希望の方がいたが、詰棋作家同士の対局などおもしろい。その将棋からヒントを得て一局作るなんてのも妙。なんなら私も登場します。
(東京 北原義治)

◇万象につき
詰棋界の編集にさぞ頭を悩まされていることでしょう。本当にごくろうさま。
さて21号のうち、左のことにつき。
①27頁の岡田氏解答には敬服。しかし、もし91香を配すれば、岡田氏解の65飛の時、75歩中合がきいて不詰です。91香配置は迷医の誤診と思います。本局は一寸修正不可能のようです。47歩(攻方)を置けば、岡田氏解を消せるかも知れませんが。
(東京 堤浩二)

※21号の岡田氏解答について。

370020

41角成、同玉、23角、52玉、54飛、63玉、64金、72玉、52飛成、83玉、
82龍、94玉、93桂成、同銀、67角成、同銀成、95香、同龍、同歩、同玉、
75飛、96玉、93龍、86玉、95龍、87玉、98銀、88玉、
97龍、99玉、
87銀
まで31手詰

 會津正歩が「将棋萬象(2)」(通巻19号 1954年3月)で、第20番は「余り手が広くて着手に迷う。いろいろ試みたが、どうしても詰まない。おわかりになった方は本誌上に発表して頂きたい」と書いたことに対し、堤浩二が21号で上記の解を示したが、岡田敏からも別解があったことに対するコメント。
 岡田解は21手目75飛のところ、65飛、96玉、85龍、97玉、67飛、98玉、87銀、88玉、78銀、同玉、87龍、79玉、77飛、69玉、78龍、59玉、57飛、49玉、58龍、39玉、37飛、29玉、38龍、19玉、17飛まで。余詰である。
 攻方47歩を置いても、86龍の余詰は残る。

◇オコゴト
発行日厳守 発行日より半月 - 一月もおくれるのは困る。不完全をなくすこと。
(兵庫 小西逸生)

◇詰将棋を多く
詰将棋を多く載せるか、読物かということですが、詰棋界はあくまで詰将棋一本で進むべきだと思います。
作品集には作者の略歴、作風というようなものを附記して頂ければ更に結構です。
今後どんな人が登場しますか。
(京都市 沢島将吉)

★作品集を予定している方は、藤井朗、佐藤千明、今田政一、内藤武雄氏です。

※藤井朗以外は実現しなかった。

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新入会員です どうぞよろしく

愛媛 毛山正彦
広島 土屋交弘
茨城 中井川元昭
栃木 藤倉満
新潟 三上毅
東京 石阪久吉

※25人並んでいるが、見たことのある名前だけ。

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名作探訪4 黒坂凡棋

 東京都の浅野博氏よりバトンは、ショッパイ河を渡り北海道は中部の山の中まで来るとは一寸おどろきました。オッとくだらん事を。山男の心を引き付けてはなさん美しき麗嬢は次の図であります。

宇都宮靖彦氏作

0311

32飛、13玉、12金、同香、22飛成、同玉、31角、11玉、33馬、同飛、
22銀
まで11手詰

 実にすばらしい手順ではありませんか。見事なねらいでヒロポンの如き良薬であります。良薬とはなにごとぞ、ですって。そうでしょうよ。本局の如き作品がマニアを増すから。止めたくても止められぬ詰棋患者をですよ。
 さて本局の良薬はどこぞ。12金より22飛成なる一連の手順にて絶妙なる二字を有する短篇として最高級の良薬で名作といい得ると信じます。
 選者曰く22飛成は辛子より目にシミると。小西寛氏申す、痛烈なパンチにノックアウト、ウェイト十分の快作と。
 柏野氏は、これをホめずにいらりょか、ときました。
 まったくですよ。


※通巻7号(1952年2月 ジュニア詰将棋)掲載作。選者は山田三義(清水孝晏)。
この作者は5局の発表作しかないようだ。
次の図も面白い。

近代将棋 1953年12月

50690792

23飛、同金、31飛、12玉、32飛成、22金打、同龍、同玉、34桂、12玉、
22金、同金、同桂成、同玉、23金、21玉、32馬
まで17手詰

24飛は、22歩合で逃れ。
22歩合は、31飛、同金、同馬、同玉、33飛成以下13手。
22金合は、31飛、同金、22飛成、同玉、23金以下。

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