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2017年6月 2日 (金)

加藤文卓の「圖巧解説」その25

月報1929年1月号

圖巧解説
二峯生

第七拾貳番

0072

48銀、同龍、79龍、69銀、58金、同龍、68龍、同玉、77馬、57玉、
47と、同龍、48金、同玉、39金、同玉、66馬、38玉、39金、27玉、
17成香、36玉、26成香、46玉、38桂、同香成、45成香、同玉、35と、46玉、
36と、同龍、56馬(33手詰)


變化
48同龍の所
(一)同玉ならば49金、57玉、56と也
(二)69玉ならば79金以下容易也

69銀間の所69馬ならば
同龍、同玉、79金、58玉、68金打也

58同龍の所同玉ならば
68金、59玉、58金打、同龍、同金、同玉、49金、57玉、56とにても詰む

68同玉の所同歩ナルならば
49金、同龍、同馬也

48同玉の所同龍ならば
66馬同玉、56金、75玉、87桂、同馬、85金也
66同玉の所68玉ならば
79金、59玉、48馬、同玉、49金、57玉、56飛也

39同玉の所57玉ならば
49桂、同龍、56金、58玉、49金也


第七拾參番

本局は原圖の儘では詰がない様に思はれるので假に「玉方28と」を追加して見たのである

0073

58金、同金、48銀打、同金、58銀、同玉、57金、同玉、56馬、58玉、
57金、68玉、67金、79玉、57馬、78玉、69龍、87玉、77金、同玉、
67龍、86玉、68馬、85玉、87龍、94玉、95馬、同玉、84銀、94玉、
96龍、84玉、85香、74玉、94龍也(35手詰)


變化
48同金の所
(一)48同とならば58銀()39と右、49金也
39との所58同玉ならば
57金、同玉、56馬、58玉、57金、68玉、78金也
(二)48同馬ならば58銀()39馬、69馬、48玉、59金、37玉、17龍()27間、26銀、46玉、47飛、同金、56金、36玉、47銀也
39馬の所49馬にて同手順にて可なり
27間の所46玉ならば43飛にて詰み又36玉ならば33飛にて容易に詰む
39馬の所に58同玉ならば
69馬、57玉、67金、同金、56金也

○此圖に於て28とを缺く時は前記
の變化の場合即58金、同金、48銀打、同馬、58銀、39馬と指るる時は以下詰手不明となる

---
 門脇芳雄編『詰むや詰まざるや』ではこの図を採用している。


第七拾四番

0074

57馬、59玉、48銀、同龍、49飛、同龍、86角、68歩、同馬、48玉、
57馬、37玉、59角、同龍、36金、同玉、46馬、25玉、35馬、16玉、
27金、同歩成、17銀、15玉、26銀、同と、16歩、同と、25馬也(29手詰)


變化
59玉の所
(一)49玉ならば58銀、同龍、48飛、39玉、58飛、29玉、19飛にても詰む
(二)69玉ならば58銀、同龍、79飛


第七拾五番

此局は本手順と思はるゝものより變化の手順と思はるゝものの方却つて手數が多い

0075

57金、同玉、
59香、同馬、77飛、同馬、55飛、同馬、58金、56玉、
47馬迄(11手詰)

之れは原書記載の解答で龍馬が37より59、77、55と玉將の周圍を一週(ママ)する手順甚だ巧妙であり之を以て本詰の手順と見做すが作者の意であらうと推察される


變化
57同玉の所49玉ならば
19飛()29金間、58馬、38玉、49金、28玉、18飛打、27玉、17飛、26玉、27香、同馬、同飛、同玉、38角以下容易
29金間の所
(一)19同馬ならば59飛、38玉、16馬、27銀間、39金、37玉、38香の手順あり
(二)39銀間ならば58馬、38玉、29金、27玉、17飛
、26玉、16飛、27玉、17飛也
(三)39金間ならば58馬、38玉、49金、27玉、17飛
、26玉、27香、同馬、同飛、同玉、38角、同金、同金、同玉、47馬にて詰む
(四)29銀間ならば同飛、39金間(銀間にても同様)16馬、27間、58銀、38玉、39飛、同玉、49飛なり

59同馬の所
(一)58間ならば同馬、56玉、54飛、同銀、66金也
(二)67玉ならば58馬、77玉、86銀、88玉、98飛、同玉、93飛也

77同馬の所
(一)67間ならば58飛、同馬、35馬也
(二)56玉ならば54飛、同銀、66金

○本局に於て「玉方51香」の意味を一考する必要があらう、此香を缺く時は次の餘詰を生ずる即ち
57金、同玉、58飛、67玉、68金、76玉、77飛、85玉、52馬、イ94玉、
97飛、83玉、84香、72玉、92飛成、82香、83香成、71玉、53馬、62金、
63桂也

94玉の所74桂間ならば
同馬、同銀、同銀94玉、85銀打、93玉、53飛成、73間、94香、82玉、73銀也
94玉の所95玉ならば
96香、同玉、85銀打、95玉、97飛也

故に此51香は必要な駒であり又此香を配置してある所から推察するに作者の意は57金、同玉の手順を本詰と見做す積りと思はれる

---
 この図には
58金の余詰があるが、駒場和男の補正図がある。

 図巧解説は第75番で終わっている。加藤文卓はこの年11月に亡くなった。
(了)

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