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2017年3月 1日 (水)

加藤文卓の「圖巧解説」その17

月報1927年8月号

圖巧解説
二峯生

第四拾壹番

0041

78桂、同馬、67銀、55玉、64馬、45玉、44銀成、同玉、43金、同歩、
33飛成、45玉、57桂、同歩成、56銀、同と、57桂、同と、36龍、44玉、
45歩、同馬、33龍迄(23手詰)


變化
78同馬の所55玉ならば
64馬、45玉、46銀にて容易なり

55玉の所
(一)67同銀ならば同歩、同馬、78桂、同馬、58桂、55玉、64馬、45玉、46銀也
(二)67同馬ならば同歩、同銀成、44角にても容易に詰み又44角の所78桂、同成銀、58桂にても詰む

43同歩の所45玉ならば
44金、同玉、33飛成、45玉、36龍、44玉、45歩、43玉、33龍也

56同との所
(一)同玉ならば36龍にて詰み
(二)同馬ならば36龍、44玉、45歩、同馬、33龍也

○本局も巧妙なる手段を以て打歩詰を避ける名作でありまして殊に最初の78桂打の如きは妙味津々たる妙手と思ひます

○但此圖に於ける玉方85とは如何なる意味に於て置かれて居るのであらう或は不用の駒ではあるまいかと思はれます即ち此となき場合詰方77馬と指しても75玉、87桂、74玉、75歩、83玉、74銀、92玉、84桂、81玉にて詰はないやうです諸君の御研究を御願ひします
---

 57桂、同歩成、44銀成も可。
 玉方85とが不要駒であるとの指摘は炯眼です。


第四拾貳番

0042

25銀、同桂、28桂、45玉、46歩、同と、55金、35玉、36歩、同と、
46角、26玉、27歩、同と、35角、同飛、同龍、同香、15角成、同玉、
16飛、24玉、13飛成、34玉、44金、同玉、43龍也(27手詰)


變化
25同桂の所45玉ならば
55金、35玉、27桂也

46同との所35玉ならば
36歩、44玉、55金也

26玉の所46同玉ならば
56金、35玉、36龍、44玉、45金なり

○本局も打歩詰を避ける爲め55とを27へ導く手段巧妙を極めて居ります


第四拾參番

0043

77歩、同と、65銀、同玉、74銀、56玉、45龍、同玉、18角、55玉、
27飛、45玉、37飛、55玉、36飛、45玉、46飛、55玉、45飛、56玉、
65銀、同香、46飛、55玉、36飛、45玉、37飛、55玉、27飛、45玉、
28飛、55玉、48飛、56玉、45角、同玉、46歩、55玉、45歩、56玉、
46飛、55玉、49飛、56玉、47銀、45玉、36金、同金、同銀、同玉、
46飛、35玉、26金、34玉、36飛、43玉、32飛成、44玉、35金、53玉、
54歩、63玉、64歩、73玉、74歩、83玉、82龍、同玉、63歩成、93玉、
82角成、同玉、73歩成、92玉、83銀、93玉、82銀生、92玉、93歩、同金、
81銀生、同玉、72と右、92玉、82と迄(85手詰)


變化
77同との所同玉ならば
86龍78玉、69銀、同玉、78銀、59玉、89龍也
78玉の所68玉ならば
77銀、59玉、89龍也

55玉の所
(一)36香間ならば同角、同金、同金、同玉、38香、45玉、46金也
(二)56玉ならば57歩、55玉、48飛也

45玉の所
(一)46歩間ならば同角、45玉、37飛、56玉、57銀也
(二)37香間ならば同角、45玉、17飛、36銀間、同角、同金、同金、同玉、46金の手順あり
(三)56玉ならば57歩、45玉、29飛、36香、同角、同金、同玉、46金也

55玉の所36香間ならば
同角、55玉、39飛、56玉、57香也

45玉の所46歩間ならば
同角、45玉、37飛、56玉、57銀

56玉の所46歩間ならば
同角、56玉、57銀也

55玉の所56玉ならば
57歩、55玉、45歩、46間、同角、45玉、82角成、48と、46銀也
以下の變化は容易なれば略す

○前記92玉の所原書には93玉、82銀打と指してあるが其れでは二手早く詰故改めたのであります
○本局は大作であります、18角と遠角の妙手を打ち以下二枚角を利用して飛を45に進め65銀と捨てゝ打歩詰を避くる遠謀唯々敬服の外ありません


第四拾四番

0044

48馬、27玉、26金、同龍、同馬、同玉、38桂、同飛成、35角、同龍、
36飛、27玉、38金、36玉、37金也(15手詰)


變化
27玉の所37銀間ならば
17金、36玉、28桂、同銀、26金、同龍、63角、46玉、45角成也

26同龍の所28玉ならば
37角、29玉、28金、19玉、38金也

同玉の所28玉ならば
73角、29玉、28飛、19玉、38飛にても詰む

38同飛の所27玉ならば
28金、同玉、73角、38玉、37角成、29玉、27飛也

27玉の所36同龍ならば
17金にて詰なり

○原書の解答には前記の變化を本文として記載してあるが其れでは二手短くなる故改めたのである
○本局は私の研究不充分の爲か圖面の44桂及24歩の意義が明瞭でない何卒讀者諸君の御教示を切望します
○但59とを缺く時は次の餘詰を生じます即ち48馬、27玉、19桂、同香成、38角、同飛成、37金、18玉、17金、29玉、28馬也
19同香成の所28玉ならば
37角、29玉、39馬、同玉、49金、同玉、59飛、38玉、48金也
---

 27玉は変化同手数です。
 加藤が書いている通り44桂及び24歩は不要駒のようです。


第四拾五番

0045

75龍、87玉、76銀、97玉、86龍、同香、89桂、同香成、98歩、86玉、
88飛、同成香、87歩、同成香、75銀、85玉、94角成、同金、86歩、同成香、
74銀、95玉、94金、同玉、83銀生、同玉、84金、92玉、82銀成、同玉、
81と、同玉、72桂成、92玉、83角、91玉、82成桂、同玉、73香成、91玉、92角成、同玉、83金、91玉、82金迄(45手詰)


變化
87玉の所75同玉ならば
76銀、74玉、67銀、77歩、同飛、同金、同香、75歩間、66桂、73玉、63金、84玉、83角成也

86同香の所同玉ならば
87歩、97玉、89桂にて直ちに詰む

81同玉の所92玉ならば
82と、同玉、73香成、91玉、82角、92玉、93金、81玉、72桂成にても詰む

○本局も86龍、89桂、88飛等を犠牲として歩詰を避くる手段流石に巧妙であります

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