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2017年2月21日 (火)

加藤文卓の「圖巧解説」その15

月報1927年6月号

圖巧解説
二峯生述

第三十三番

0033

85飛、94玉、83飛生、95玉、85馬、同桂、93飛生、同香、96歩、94玉、
61角成、84玉、83馬、75玉、65と迄(15手詰)


變化
95玉の所85歩間ならば
同馬、同桂、95歩、同玉、93飛生以下本文に合し此方手數二手延びる故之を以て本文としたいやうに思はれるが之れは後に記す理由により矢張原書に從つて95玉と逃げる方が至當かと思ふ

93同香の所94間ならば
96歩、84玉、73飛成也

94玉の所84玉ならば
76桂、75玉、65角成也

○原書には此變化の部の手順を本文として記してあるが其れでは手數が二手短くなるから前記の如く改めて見たのである

95玉の所85歩間としては何故面白くないかといふに斯く指しては次の餘詰を生ずるからである即ち
83飛生、85歩間、同飛成、同桂、61角成、84玉、83馬、95玉、73馬、84飛間、96歩、94玉、84馬、同玉、76桂、93玉、73飛の手順あり
84飛間の所84金にても殆んど同手順にて可なり
其故此所に85歩間と指すは不可のやうに思ふ


第三十四番

0034

26銀、同金、同金、同玉、38桂、25玉、27龍、14玉、23銀生、同香、
15歩、同飛、25龍、同飛、26桂、24玉、14金(17手詰)


變化
26同金の所
(一)14玉ならば15銀、25玉、37桂、34玉、33角成也
(二)24玉ならば35銀14玉、15金、同玉、16金、同玉、28桂、25玉、27龍、14玉、15歩、同玉、16龍にても詰
14玉の所35同飛ならば同銀、同玉、36飛、24玉、54龍也

26同玉の所24玉ならば
35金、同飛、同金、14玉、26桂、15玉、25飛也

23同香の所同玉ならば
33角成、14玉、25龍、同玉、26金、14玉、15歩、同飛、同金にても詰む

○此變化の部は本文に記した手順より二手多いが終りに手駒を餘す事になって面白くないから之は變化とするを至當と思ふ且つ此のの部には前記33角成の所を13角成と指しても詰がある即ち
13角成、同玉、14歩、同玉、32角、23間、14金、15玉、26龍也


第三十五番

0035

95金、同と、96角、同と、97桂、同と、96飛成、同と、75金、95玉、
84角、94玉、93角成、同玉、84金、92玉、82香成也(17手詰)


變化
95同との所74玉ならば
94飛成、73玉、82角、72玉、71金也

96同との所同玉ならば
86金、97玉、95飛成也

95玉の所
(一)75同玉ならば93角、74玉、84角成也
(二)94玉ならば84銀成、95玉、85成銀、同銀、73角也

○此圖に於て玉方91歩を缺く時は次の餘詰を生ずる即ち
95金、同と、96角、同と、97桂、同と、86金、74玉、94飛成、73玉、95角、72玉、92龍也


第三十六番

0036

25金、同角、36銀、同角、25金、同角、36飛、同銀成、47桂、同成銀、
26金、44玉、33角成也(13手詰)


變化
25同角の所同金ならば
同飛、同玉、26金、14玉、13金也

36同角の所同銀ならば
同飛、同角、26金、44玉、33角成也

25同角の所同金ならば
同飛、34玉、23飛成、同玉、33角成也

本局は手數少なきも手順甚だ巧妙であります殊に敵駒を一つも取らぬ所に作者の趣向も窺はれます

---

 26飛と45銀が邪魔駒で、玉方の駒を取らずに原形のまま消すという狙いですが、
25同飛、同金、17角、26歩合、47桂、同と、26角引、46玉、35角、同金、同角、同玉、36金、24玉、25金打、23玉、13金までの余詰があります。
 この余詰は;『詰将棋 トライアスロン』でも触れられています。


第三十七番

0037

84角、同馬、85金、同馬、同飛生、同玉、63角、75玉、74角成、66玉、
67歩、同と、78桂、同と、67歩、76玉、88桂、同と、77歩、86玉、
96馬、75玉、74と迄(23手詰)


變化
84同馬の所同金ならば
85金66玉、78桂、同と、67歩、76玉、88桂、同と、77歩、85玉、84飛成也
66玉の所85同金ならば
同飛成、同玉、95金、75玉、84角也

85同馬の所
(一)66玉ならば78桂、同と、67歩、76玉、88桂、同と、77歩、85玉、84飛成、同金、同と、同玉、74と、85玉、96金也
(二)85同玉ならば84飛成、同金、同と、75玉、74と、66玉、78桂、76玉、85角也

85同玉の所66玉ならば
78桂、同と、67歩、76玉、88桂、同と、77歩、85玉、63角にて詰あり

○本局は打歩詰を避ける爲め84角、同馬、85金と捨てる手段實に巧妙を極めて居ります又67歩の所直ちに78桂なら76玉と寄られて矢張打歩詰となります

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