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2017年1月11日 (水)

加藤文卓の「圖巧解説」その9

月報1926年9月号

圖巧解説
二峯生

第十六番

0016

此局は駒數少なきに妙手に富める好局であります、そして之は單に小生の感じに過ぎないかも知れませんが此局と第三十一番との間に駒の排(ママ)列の上に或種の類似が認められ興味深く感ぜられます

24角、14玉、13飛、24玉、34飛生、13玉、14歩、23玉、15桂、22玉、
21金、同玉、23香、11玉、22香成、同玉、13歩成、同玉、33飛成、14玉、
13龍、同玉、23角成也(23手詰)


變化
14玉の所
(一)24同とならば12飛成、同玉、11飛、同玉、21香成也
(二)24同玉ならば34飛成、15玉、14飛、26玉、36龍

13同玉の所21玉ならば
12と、同玉、32飛成也

○此局に於ける43桂は必要なる駒であつて之れが若し歩ならば次の餘詰を生ずる即ち
46角、35歩間、同角、同と、12飛成、24玉、36桂、33玉、32飛也

變化
35歩間の所24桂ならば
同角、14玉、26桂、同歩、13飛、24玉、34飛成、13玉、25桂也


第十七番

0017

71角生、84玉、62角生、73桂、96桂、同香、73角生、93玉、94歩、83玉、
95桂、同と、72角成、同玉、95角成、61玉、71龍、同玉、62銀、81玉、
82歩、同玉、73馬、81玉、63馬、72飛、同馬、同玉、73銀打、63玉、
64飛、52玉、61銀生、同龍、同飛成、同玉、63飛、71玉、62飛成、81玉、
72龍迄(41手詰)


變化
84玉の所
(一)82間ならば73龍、同銀、94角成也
(二)83玉ならば72角成、同銀、74銀にても容易なり

73桂間の所
(一)他の間駒を打てば同角にて容易
(二)93玉ならば94歩、82玉、72角成、同銀、73銀也

96同香の所
(一)93玉ならば71角成、83玉、72角成、同銀、94銀
(二)96同とならば73角成、93玉、85桂也

93玉の所83玉ならば
72角成、同玉、64桂、同銀、同角成、76と、73銀、61玉、62銀打、52玉、53歩にても詰む
64同銀の所71玉ならば
72歩、同銀、62銀、81玉、82角成、同玉、72桂成、93玉、94銀にても容易なり

61玉の所76銀ならば
73銀、71玉、62銀生、81玉、82歩、同玉、73馬となりて前記の手順に合す、原書には此方を本文に記載してあつて其れでも勿論差支はないが71龍と捨てる手順が本筋かと思ふので改めて見たのである

72飛間の所72桂間ならば
82銀、同玉、73銀成にて容易に詰む

○盤面に香を四枚並べてあるのは此72飛間の所72香間にては詰がないからである

○71玉の所原書には52玉と記してあるが其れでは二手短くなるから改めたのである

---
 
73同角生は、93玉、94歩、83玉、72角成、同玉、95角成、76と、73銀、71玉、62銀生、81玉、82香、同玉、73馬、81玉、63馬、72香合で逃れ。『詰むや詰まざるや』では76銀となっていますが、それでは以下73銀、71玉、62銀生、81玉、82香、同玉、73馬、81玉、63馬、72香合、73桂、82玉、71銀打、同龍(玉方銀が動いているので83玉とできない)、同銀生、同玉、61桂成、82玉、74桂打で詰みます。
 本局を初めて見たときはとにかく驚きました。の紛れでは持駒銀桂桂香になるのに詰まず、作意なら持駒銀歩で詰む、しかも打歩詰には関係がないというのですから。


第十八番

0018

15桂打、同と、24歩、13玉、14歩、同と、23歩成、同玉、15桂、13玉、
23桂成、同玉、45角、13玉、12角成、同玉、22飛、13玉、24飛成、同と、
31馬、23玉、22馬迄(23手詰)


變化
15同との所
(一)15同飛ならば同桂、同と、22飛也
(二)13玉ならば14歩、同と、23桂成、同玉、15桂、13玉、23桂成、同玉、45角にて本文に準じ詰上り歩一つ殘る

13玉の所15同とならば
45角、13玉、12角成、同玉、22飛、13玉、24馬也

○此局に於て詰方35歩を缺く時は早詰を生ずる即ち
35桂、同と、24歩、13玉、25桂、同と、23歩成、同玉、45角、13玉、12角成、同玉、22飛の詰手順をも生ずる

◎圖巧八番に逃れありと思ひ「91と」を追加したのは大過失でありました、43歩、同玉、33金、同桂ならば34銀と打つて詰があります此手順は兵庫縣今田政一氏からの注意によつて知りました詳しき手順は次號に掲載します

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