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2016年9月13日 (火)

二度掲載された酒井桂史作 その4

 さらにもう一局あった、といえるかも知れませんが今回は月報以外の雑誌が絡んでいるので100%の自信はありません。

1935年1月 第一部

1745

14香、同金、23金、同香、同銀成、同玉、14角、13玉、23角成、同玉、
35桂、14玉、16香、15歩合、同香、25玉、26歩、同桂、36金、15玉、
16歩、14玉、15歩、13玉、14歩、12玉、
13歩生、21玉、22歩、同玉、
62龍、同馬、34桂、21玉、12歩成、同香、22歩、11玉、23桂生
まで39手詰

23金、同香、14香、同金、23銀也も可。

15同玉、16歩、25玉も可。

62龍も可。


 やや薄味です。手順前後や応手非限定も。
 ところで、この図は「將棋新誌」1925年8月号作を6手逆算したものでしょうか。新誌の図が分からないので「詰棋めいと」第10号による推測です。というのも同誌にはこの作品について『酒井桂史作品集』第74番と『將棋王玉編』第12番が同一作であり、初出が「將棋新誌」T14・8、「発表図は6手目の局面」という注釈が付いているからです。「発表図」とは「將棋新誌」の発表図としか読めませんが。


Para71750214

 月報作の7手目14角から始まります。
 これは『將棋王玉編』第87番と同一図なのです。


 月報1938年11月「酒井先生訪問記」前田三桂
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序に記して置くが先頃まで月報誌上に酒井先生作圖として二部三部の出題せられて居たのは其都度創作されたものではない。先生はモウ十年も以前から將棋と絶縁して居られる。アレは私が貰ひ受けた舊作を一纏めにして投書して置いたのを、チビリチビリ小出しにして居たものである。
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 「二部三部」であって一部ではないのが気になりますが、三部への投稿は丸山正爲が直に頼んだようで、「本欄の為特に御創作を願ひしもの」(1931年8月号)と書いています。酒井の三部発表作は1931年に集中し、6局あります。
前田が関わっていたかどうか。一部二部はセットで投稿先は山村兎月宅ですが、三部は投稿先が違うのです。
 いずれにしても、酒井がいったん発表したものに手を加えてさらに投稿したものとは思えません。

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