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2015年4月22日 (水)

「王将」 その14

王将1954年10月号の続きです。

195410

「八月号詰将棋研究室解説」
別科・清水孝晏解説

植田尚宏作

50690949_2

84と、同玉、75と上、同と、同と、同玉、76歩、同玉、86と、同金、
77香、同金、同飛、同玉、88金、同と、68銀、同玉、88龍、57玉、
48金、46玉、36金、同金、同と、同玉、26と上、同と、同と、同玉、
37銀、15玉、16歩、同玉、26金、17玉、27金、同玉、38金、16玉、
27金、15玉、26銀、14玉、15歩、23玉、24歩、同玉、35銀、15玉、
26金、14玉、13桂成、同玉、24銀、同玉、25金、13玉、24金、同玉、
28龍、33玉、37龍、44玉、34龍、53玉、55香、同成桂、63角成、同玉、
55桂、72玉、74龍、81玉、93桂打、同馬、同桂生、92玉、82歩成、同玉、
71角、91玉、81桂成、同玉、83龍、71玉、61香成、同玉、51と、同玉、
53香、61玉、52香成、同玉、63龍、51玉、43桂生、同銀、41歩成、同玉、
43龍、31玉、21と、同玉、32銀、11玉、12歩、同玉、23龍、11玉、
21龍
まで111手詰

83玉は73と、94玉、84と、同玉、74と右、94玉、84と、同玉、64飛、75玉、74角成、同馬、同と、85玉、94角、同金、96と以下容易な詰
83玉は74角成、72玉、63飛成、81玉、92馬以下詰み。
同玉、88龍、同と、77斤、75玉、76香、84玉、64飛、83玉、73とまで
65玉は56と、同玉、48桂、65玉、56金、54玉、55金、53玉、73飛成以下詰み。
86玉は(76玉なら96龍、86歩、87金以下詰)97龍、75玉、74金、65玉、64金以下簡単な詰み。
76玉は96龍、86合、77歩、65玉、64金以下容易。
66玉は86龍、76歩、77金、65玉、76龍以下詰み。
45玉は35と、54玉、63銀、65玉、74銀、75玉、76歩、同玉、77金、75玉、86龍、84玉、73桂成以下詰み。

 まだ、いろいろな変化はあろうが省略する。
河野剛「こんな見事な煙詰をよく人間の頭で考えたものだ、看寿と共に詰将棋ノーベル賞を贈りたい。解答する方でも気持がよくなった。」
北原義治「短篇、曲詰専門の作家とばかり思っていた植田氏が"煙詰"第3号とは恐れ入った。サスガに作風は争えぬもので中、終盤キビキビしているのには感心の至り、長篇にも開眼した作者の後続作を期待するや切」
詰鬼人「多言を要しない文句無しの傑作」

 奥薗氏の時は失敗したので、今度は充分なる検討に日時を費した。その結果は多数の方々から絶賛を得ることができたのは、私も大いに喜んでいる。
 本局の争点は28香を龍で取る手順を作るところであろう。この香は55香と成桂を呼ぶために捨てるのであって、この手により47桂を55桂、43桂と二段に活用させるなどは実に巧妙である。
 傑作の名に価いする作品と思う。



全題正解者より
初級科
橋本守正、本間精一、畠山広吉、津野山呆鳥、伊賀井清一、田宮克哉、北川明、植田尚宏
中級科
杉田宇通、三木正道、本間精一、植田尚宏、鍛治之孝、稲葉元孝、畠山広吉、岸本雅美、橋本守正、大道政治、伊賀井清一、西田尚史、近藤孝
上級科
小林淳之助、津野山呆鳥、鍛治之孝、市村道生、伊賀井清一、盛山文質、竹内伸、小西逸生
別科
伊賀井清一、北原義治、津野山呆鳥、詰鬼人、中本実、廬関子


「詰将棋評価論」川崎弘


「読者の広場」
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「不詰か?」

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 変わった詰将棋を紹介します。○は玉方の駒で、玉と同じ性能を持ち、又絶対に取れないのです。合駒がないのだからかんたんに詰みそう ですが、なかなかどういたしまして。かりに21飛に31○としても同飛成とは取れないからつらい。実は私も友人から本図を見せてもらった時、答を聞かな かったので知らないのです。どなたかお教え下さいませんか。

※ 攻方は残り駒全部です。答えらしきものは、その後「読者の広場」にも、別のページにも出ていません。


「自画自讃」桑原辰雄

 二十四年の終り頃、創作を始めてから五年もの間、あきたことが一度もないのであるから、どうも勉強の不まじめな学生がいたものである。
 発表した作品は現在まで七十局あまり。中でも快心作といえば下図を思い出す。初手14角から最後まで寸分のゆるみのない豪快、華麗な手順は自分としても快心のできばえであったし、他人様に見せても天狗の鼻を延ばすに充分たりうると自負している。

「将棋世界」1953年4月

46800762

14角、同歩、31飛、同玉、13角、32玉、41銀生、23玉、32銀打、12玉、
21銀生、同玉、31角成、12玉、24桂、23玉、33龍、同玉、42馬、同玉、
32桂成、43玉、44金
まで23手詰

 三手目の31飛に23玉なら21飛成 22歩 同龍 同玉 31角 23玉 13角成以下詰み。

 また、この作品についてはおもしろいエピソードがある。
 佐野市の将棋大会で、出席していた間宮六段が盤に並べて考えていたのが他ならぬ本局なのである。しかしどうしても詰まず、ついに私にお教えを願ったというまことに痛快な話なのである。指将棋では専門家にいじめられてしまうが、詰将棋ならざっとこンなものだ。
 作風としては軽快な作品が好きであるが、さて自分で作るとなるとなかなか軽快なのができず、難解型であるとなどという批評をいただいてしまう。
 最近は中、長篇物にも手を出しはじめたが、何か作風の変った新風を送りこもうと思っている。
 快心の長篇を作りたいとは思っているが、来春は卒業なので果して実現するかどうか。
 昭和八年二月十三日生



「第一回 一握り詰作品」
 第一回ながらはなはだ活パツで三百を越す応募作中より、今回は十作が入選致しました。

北原義治作

0233

23銀引、同金、13歩、同金、11馬、同玉、31飛、21角合、同飛、同玉、
32角、11玉、22桂成、同玉、13銀生、同玉、14金、22玉、23金、11玉、
21角成、同玉、32と、11玉、22と
まで25手詰

 21角合と、13銀不成でまとめた感じです。職人芸。



 この月の一握り詰募集はありませんでした。


「棋界通信中継局」
 伐採夫が大乱闘

 茨城県久慈郡……の伐採夫○○、△△、□□外四名は、七月二十四日六時半頃、山林内で焼酎を飲み将棋をさしていたが「待った」「待てぬ」「頼む」「汚い事をするな」から大乱闘となり、七人が入り乱れて丸太などを振り回し、それぞれ骨折、打撲傷などを負った。

※ 何でしょ、この記事…。


「詰将棋論」
 価値の主観性について

 大塚敏男氏の論考。直接には川崎弘氏の評価論への反論でしょう。
 「最近の詰棋界では、よく作品評価に数字をもってする事が試みられているが、(中略)反対する」

 同じページに詰パラ復刊の広告が出ています。

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 「近代将棋」はこの月から10円値上げ。別冊付録は「諸名家に聞く将棋の強くなる法」。

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