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2014年12月28日 (日)

不定期講座 遠打 その5

⑩捨てて空き王手で取る

八代宗桂作『将棋大綱』第48番1765年

1765taiko048

11金、13玉、12金打、同馬、同金、同玉、11桂成、同玉、88角、同龍、
22角、21玉、88角生、28と、11飛、32玉、12飛成、43玉、42龍、54玉、
44龍、65玉、55龍、76玉、77歩、86玉、87歩、同玉、85龍、同と、
78金、86玉、97角、96玉、75角
まで35手詰

 
77角は、33歩合、22角、21玉、33角成引、28龍で逃れ。

 本局は守備駒の利きを止める意味付けの中に含めても良さそうなのですが、取られた後その駒を空き王手で取る、というのは別項目にしてもいいかなと。テキトーな分類ですので。(笑)

 そういえば岡田秋葭作;にもありました。



山田修司作「流れ星」「近代将棋」1966年2月

19662yamada

37銀、19玉、28銀、18玉、19銀、同玉、
91角、同金、37角、28歩、
同角、18玉、91角生、48歩成、19金、17玉、28角生、16玉、17歩、27玉、
37と
まで21手詰

 
91角じたいは成るためですが、後で空き王手で角を取った駒を取りに行くので、91が絶対で73角や82角では歩しか取れません。



浦壁和彦作「詰将棋パラダイス」1977年8月

Para76802084


93飛、同銀、23飛、34玉、93飛成、12香、23銀
まで7手詰

 
83飛は、同金、23飛、34玉、83飛成、12香で逃れ。
 
83歩合は、23飛以下同手数駒余り。

 山田作は金かと金かで分かりやすいですが、本局は金か銀かです。金の手の届く範囲に打つと同金で逃れ。93だけが金では取れず同銀を余儀なくされます。これは秀逸。


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⑪攻方の利きを止める

 打歩禁関係です。

 桜井龍逢作駒場和男作渡辺三郎作は既に紹介しましたので、別の作品を。

伊藤看寿作『将棋図巧』第91番1755年

1755zuko091

92桂成、同馬、82銀、同飛、73桂生、91玉、82桂成、同馬、81飛、同馬、
同桂成、同玉、18角、91玉、27歩、19と、92歩、81玉、26歩、18と、
93桂、71玉、72飛成、同玉、73歩成、71玉、72と
まで27手詰

 
36角などでは、91玉で92歩が打歩詰となる。

 18角から27歩で打歩詰を避けるのが見事な構想です。



桑原君仲作『将棋玉図』第5番1792年

1792gyokuzu005

44金、46玉、45金、同玉、46歩、同玉、55銀、57玉、66銀、46玉、
43飛成、同歩、
91角、47玉、82歩成、92と、48歩、46玉、81と、91と、
47香、同飛成、同歩、45玉、55飛、44玉、56桂
まで27手詰

 
73角は、47玉、82歩成、92とで48歩が打歩詰。

 看寿の影響は明らかで、収束も数段落ちますが…。



伊藤正作「詰将棋パラダイス」2003年1月

200301ito

98角、31玉、42銀打、同と、同銀生、同玉、53銀生、31玉、42銀生、同玉、
72龍、同歩、97角、41玉、53桂成、31玉、54成桂、32玉、64成桂、31玉、
65成桂、32玉、75成桂、31玉、76成桂、32玉、86成桂、87歩合、同角、31玉、
76成桂、32玉、75成桂、31玉、65成桂、32玉、64成桂、31玉、54成桂、32玉、
53成桂、31玉、42成桂、22玉、21角成、同玉、22歩、同銀、31成桂、同銀、
同角成、同玉、32銀、同玉、24桂、31玉、32歩、22玉、12桂成、32玉、
22成桂、同玉、27飛、同と、24香、31玉、32歩、同玉、23桂成、21玉、
22成桂
まで71手詰

 
31玉は、87成桂、22玉、23歩、32玉、42角成まで。
 
32玉は、88成桂、22玉、23香まで。

 角を2枚とも遠打するのは成桂鋸の邪魔にならないため。鋸引の目的は88香を取ることです。87成桂が実現すれば、98角の利きが塞がるので打歩詰にならないしくみで、これを許さないために87歩の中合で延命するというわけです。傑作ですね。



駒場和男作「同床異夢」「近代将棋」1987年4月修正図


19874


83飛成、62玉、72と、同歩、65香、52玉、51金、同玉、33馬、42金、
同馬、同飛、52銀、同飛、62金、同飛、同香成、同玉、69飛、52玉、
59飛、42玉、49飛、32玉、39飛、22玉、72龍、23玉、63龍、14玉、
15歩、同玉、13龍、14歩、16歩、同玉、14龍、15歩、17歩、同玉、
15龍、16歩、18歩、同玉、16龍、17金、19歩、同玉、17龍、18金、
同龍、同玉、28金、19玉、18金打
まで55手詰

 
68飛は、18歩が打歩詰。
 
38歩合は、同飛、22玉、33飛成、11玉、81龍、同金、23桂以下。

 上記の作品群は、遠打してあとでその利きに蓋をするというものですが、本局は初めから蓋(29香)がしてあって、その蓋に合わせて遠飛車を打つという特徴のある作品です。


 つづく




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