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2014年8月11日 (月)

打歩詰大賞5

発表「詰棋めいと」2000年10月

第5回大賞
山田修司氏作「詰将棋パラダイス」1999年5月

331

85桂、83玉、74銀打、同金、同銀、84玉、39角、57と、同角、74玉、
75角成、83玉、74金、82玉、46角、同歩、64馬、同歩、81桂成、同玉、
93桂生、82玉、83歩、93玉、85桂
まで25手詰

 初手74銀打のような手は論外。37角も、83玉と躱されて後続手がありません。
 
85同金は、74銀打、84玉、85銀、93玉、75角成、84合、同銀、同桂、同馬、同玉、74金以下。
 
74同玉は、75金、83玉、65角、82玉、74桂、83玉、62桂成、82玉、81桂成、同玉、71成桂以下。
 
66角は、75角成以下作意と同様に進みますが、歩がないので逃れ。
 
57香合(桂は出尽くし、歩合はできない)は、同角、同と(74玉は75角成、83玉、74金、82玉、83香まで)、75金、95玉、96香まで。
 
74玉は、75角成、83玉、74金、82玉、28角で合駒に窮します。何を合駒しても取って83から打てばおしまい。そこで、苦し紛れのような手ですが57とと引けば、後の角の覗きによる合駒請求ができなくなるという仕掛けです。
 歩を得たので、順次角、馬、桂と捨てて打歩詰を打開します。最初と最後が85桂なのも面白いですね。
 本局は玉方の新手筋として「歩詰手筋分類表」に
 「歩以外の駒を与えない(と金の捨合で)        *B121 山田修司  (パラ99.5)」
として収録されています。
 半期賞も受賞した作品です。


第5回優秀賞
拙作「近代将棋」1999年8月

332

11角、22飛合、同角、同歩、64飛、54角合、同飛、同香、66角、55飛合、
同角、同香、64飛、54角合、同飛、同玉、64と、44玉、62角、53飛合、
54と、同玉、53角成、同玉、63飛、44玉、64飛成、54香合、55龍、同香、
45香、34玉、46桂、同と、35歩、同玉、25馬
まで37手詰

 
22歩は、同角成、33銀合、同馬引、同歩、45銀打、43玉、53と、同玉、54歩、43玉、44香、32玉、42香成、21玉、13桂、11玉、33馬まで。
 持駒の角が香なら45から打って簡単。そこで角を香に変換するのが狙いですが、玉方は打歩誘致の飛合で抵抗します。飛を打てば、今度は香合でなく角合。64飛成の局面になって角合ができなくなります。
 
54角合は、55龍、34玉、54龍、44合、45角、35玉、25馬まで35手。

 本局は別のテーマでつくりはじめましたが、あれこれやっているうちに角打飛合、飛打角合の繰返し手順になる構図を発見。当初のテーマはどうでもよくなり、この年のゴールデンウィークはすべて本局の研磨に注ぎ込みました。(笑)
 山田修司氏と何度もやりとりをし、その都度助言をいただいてやっと完成できた思い出深い作品です。あ、市島さんのことズルイとは言えないなあ。
 当時のメールは、パソコンのクラッシュですべて失いました。_| ̄|○|||

 今回は三局だけなので、余談を。
 これをつくった当時は知らなかったのですが、首猛夫氏に「爪牙」という作品がありました。

首白龍氏作「爪牙」「近代将棋」1982年3月修正図

70853561

24金、33歩、27金、35玉、34金、同歩、13馬、24飛合、同馬、同香、
15飛、25角合、同飛、同香、17角、26飛合、同角、同香、15飛、25角合、
同飛、同香、13角打、24飛、同角生、同香、36飛、45玉、56成桂、同銀、
46飛、同玉、64角成、55桂、同馬、35玉、36金、同玉、48桂、35玉、
46馬、同玉、56飛、35玉、46銀、44玉、36桂、33玉、24と、22玉、
23香、31玉、32歩、同玉、52飛成、42歩、44桂、31玉、22香成、同玉、
42龍、11玉、12歩、21玉、32龍
まで65手詰

 原図は41手詰でしたが、これは余詰修正図。『般若一族全作品』より。
 
13馬から飛合、飛打角合、角打飛合がはじまります。収束をもっと短く切り上げることができれば良かったかなと思います。


第5回佳作
波崎黒生氏作「消えた題名」「詰将棋パラダイス」1999年1月

3990

35桂、13玉、25桂、24玉、64飛、15玉、51馬、16玉、66飛、27玉、
36銀引、16玉、28角、26玉、17角、16玉、39角、26玉、45銀、25玉、
36銀上、26玉、17角、16玉、47銀、27玉、26飛、37玉、27飛、同玉、
36銀引、16玉、39角、26玉、48角、37歩、同角、同玉、73馬、26玉、
37馬、同玉、17飛、26玉、27飛、15玉、16歩、同玉、17歩、15玉、
25飛
まで51手詰

 波崎氏といえば、銀。看寿賞受賞作「ボディガード」が、安江久男氏の名解説とともに思い出されます。
 
22玉は、62飛成、13玉、23桂成以下。
 
24玉は、64飛、54桂合、同飛、同歩、51馬、33歩合、16桂、15玉、33馬、16玉、28角、18香合、17歩、26玉、38桂、27玉、36銀引まで。
 
54桂合は、同飛、同歩、51馬、25玉、36銀上、16玉、28角、26玉、38桂まで。
 
45銀は、27玉で逃れ。39角としてからの45銀に37玉ならの変化へ。
 
37玉は、17飛、27歩合、53馬、47玉、27飛、58玉、57飛、49玉、69飛、38玉、28馬まで。
 
36歩合は、同飛、25玉、24馬、同玉、23桂成、同玉、32飛成、24玉、57角以下。
 
28歩は、37玉で以下26角、47玉で逃れ。26角のところ73馬でも47玉です。作意26飛は37歩を消すための邪魔駒消去。
 
17飛は、26玉、27飛、16玉で17歩が打歩詰。すなわち73馬~37馬も邪魔駒消去です。
 不規則な趣向のようでもあり、細かい変化だらけですが作意はやりたい放題。波崎氏らしい技巧を凝らした作品だと思います。

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