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2014年8月26日 (火)

○先○△

 飛先飛歩や金先金歩など、不利先打(合駒の場合は不利合駒)と呼ばれる手筋があります。
 一方、不利かどうかは微妙ながら○先○△と呼ばれる手筋もあります。
 一体、どれくらいの組合せが可能か、すべて書き出してみました。

※金には小駒成駒も含む。

龍先龍飛 龍先龍馬 龍先龍角 龍先龍金 龍先龍銀 龍先龍桂 龍先龍香 龍先龍歩
飛先飛龍 飛先飛馬 飛先飛角 飛先飛金 飛先飛銀 飛先飛桂 飛先飛香 飛先飛歩
馬先龍馬 馬先飛馬 馬先馬角 馬先馬金 馬先馬銀 馬先馬桂 馬先馬香 馬先馬歩
角先龍角 角先飛角 角先馬角 角先角金 角先角銀 角先角桂 角先角香 角先角歩
金先龍金 金先飛金 金先馬金 金先角金 金先金銀 金先金桂 金先金香 金先金歩
銀先龍銀 銀先飛銀 銀先馬銀 銀先角銀 銀先金銀 銀先銀桂 銀先銀香 銀先銀歩
桂先龍桂 桂先飛桂 桂先馬桂 桂先角桂 桂先金桂 桂先銀桂 桂先桂香 桂先桂歩
香先龍香 香先飛香 香先馬香 香先角香 香先金香 香先銀香 香先桂香 香先香歩
歩先龍歩 歩先飛歩 歩先馬歩 歩先角歩 歩先金歩 歩先銀歩 歩先桂歩 歩先香歩

上記の表で、赤字になっているのは不利先打(合駒)として一般に認知されているもの。
青字になっているのは、マニアには認知されているかもしれないもの。

 こうしてみると、可能性は色々ありそうですね。特に玉方はすべて可能でしょう。面白いかどうかは別問題ですが。
 ただし、攻方は、桂先金桂とか訳分かりませんが。(笑)

 それでは
青字の作例を見てみましょう。

攻方 龍先龍金
若島正氏作「近代将棋」1984年7月

Photo

13歩成、同玉、14金、12玉、23龍、11玉、22龍、同玉、23金、11玉、
33馬、同桂、12歩、21玉、13桂
まで15手詰

 13同桂は、23歩成、同歩、22金、同玉、33馬以下。
 
14同玉は、41馬、15玉、35龍、16玉、38角、17玉、37龍、18玉、27龍、19玉、29龍まで同手数駒余り。
 
23歩成または23金は、同歩以下23同金でも同龍でも打歩詰。



攻方 馬先馬角
金成憲雄氏作「詰将棋パラダイス」1978年8月


Photo_2

18銀、19玉、35金、55桂合、同馬、同歩、同角、37桂合、同角、18玉、
19金、17玉、29桂、同香成、18歩、27玉、39桂、同成香、28金
まで19手詰

 同角は、同歩、同馬、37桂合以下、18歩が打歩詰。



攻方 馬先馬銀
山田修司氏作「詰将棋パラダイス」2001年1月

Photo_3

32馬、12玉、24桂、同飛、13歩、同玉、25桂、12玉、21馬、同玉、
32銀成、12玉、13歩、23玉、33成銀
まで15手詰

 32銀成(生)または32角成(生)は13歩で打歩詰。




玉方 角先角桂
若島正氏作「近代将棋」1981年10月

Photo_4

22金、43玉、53金、同銀、33金、同玉、31龍、32角合、同龍、24玉、
51角、33歩合、同角成、35玉、24馬、同玉、25歩、14玉、15歩、13玉、
12金、同香、14歩、同玉、12龍、13合、15香
まで27手詰

 32歩合は、同龍、24玉、25歩、14玉、15歩、13玉、12金、同香、14歩、同玉、12龍、13合、15香まで21手。
 
32桂合は、同龍、24玉、36桂、14玉以下、上記手順と同じ。
 
35角は、14玉で15歩が打歩詰。
 
33桂合は、同龍、14玉、15歩、13玉、25桂まで。

 角は桂の上位互換駒ではない(角は桂の利きを包含していない)ので、角先角桂という呼称は不思議なのですが、本局の場合、桂合は歩合と同じ意味になるところ、角合なら歩に変換するのに一手間必要というわけです。



攻方 金先飛金
山田修司作「詰棋めいと」2001年5月

Photo_5

92歩、81玉、71金、92玉、93飛、同玉、84銀右、92玉、93歩、91玉、
83桂、同飛、92歩成、同玉、83銀成、同玉、84飛、92玉、81飛成、93玉、
94銀、同玉、84龍
まで23手詰


 
92同飛は、同角成、同玉、93金、同玉、91飛、83玉、81飛成、82合、84銀左、94玉、95飛まで13手。

 71飛は、92玉、93金、同玉、84銀右、92玉で93歩が打歩詰。



攻方 金先金銀
隅の老人A氏作「プレ短コン」2011年11月

A

67金、同と、76飛、65玉、74銀、同馬、66飛、同玉、86飛成
まで9手詰

 金先金銀は作例がたくさんありますが、さっぱりした図を選びました。
 銀を残しておかないと74銀と打てないので詰みません。作者は小川悦勇氏?



攻方 銀先角銀
上田吉一氏作「詰将棋パラダイス」1980年7月

Photo_6

42銀、同金、22角、41玉、63角、52銀合、同角成、同金、31角成、同玉、
32銀、同玉、52龍、42銀、23金、21玉、22歩、31玉、43桂生、同銀、
21歩成、同玉、22金
まで23手詰

 42角は、同金、22銀、41玉、63角、52角合で逃れ。角を渡さないための銀先捨てです。



攻方 歩先飛歩
今一代氏作「詰将棋パラダイス」1983年1月


Photo_7

28歩、16玉、17飛、同玉、29桂、16玉、49馬、38歩合、同馬、同桂成、
17歩、26玉、35角
まで13手詰

 
28飛は、16玉、17歩、同玉以下、17歩が打歩詰。
 湯村光造氏「『不利後打』というべき不利感のある歩先飛歩」



攻方 歩先香歩
OT松田氏作「近代将棋」1972年7月

Ot

15歩、13玉、14香、24玉、25銀、15玉、16歩、同飛、同銀、同玉、
36龍、26金合、同龍、同玉、25飛、17玉、27金、18玉、28金、19玉、
29金
まで21手詰

 15香は、24玉、25銀、15玉、16歩、同飛、同玉、36飛成、26歩合で逃れ。
 
26歩合は、15飛、同玉、25龍まで。つまり、先に香を打っておくと、15飛は同香とと取られますが、15歩、14香と重ねておくと香が盤面に残っているので26歩合は早詰になるのです。





 

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コメント

「B先BA」については「冬眠蛙の冬眠日記」(2008.7.30)に一般化した解
説があり, 持駒にA,B(A 逆にA→Bの順に使うと作意と同様に進んで逃れる.
(将棋の駒は全順序集合ではないが, どちらがより「強い」駒かというの
は暗黙のうちに理解して頂けると思う. ここではAよりBが「強いことをA<B
で表す」)とあります.
元々はAB双方が持駒である場合に使用する用語であり, 盤上の駒ま
で考えることは拡大解釈ということになります. (それが誤りということで
はありません)

suikyou さま
コメントありがとうございます。
不利先打と書くと持駒に限定されるのでまずかったですね。
「不利先打及び先行」とした方が良かったかな?
個人的には、盤上の駒を動かす手も含めて一括りにした方が、話が細かくならなくていいかなと思います。

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