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2014年3月22日 (土)

実戦形

 昨日のブログに、「構想作の舞台としては実戦形が一番ふさわしい」と書きました。しかし、なかなかできることではありません。

 上田さんは「自然な形」という言葉をよく使います。実戦形ではないが、自然な形とは?
 端の桂香のうちどちらかがある形なのかなと思ったり、自陣玉という意味かなと思ったり。
 ここで問題。
 次の図のどちらが自然な形でしょうか?


1


2

↓答え(マウスでドラッグしてね)
 答えは1です。
 なぜなら、1の23歩は初形の位置で自然ですが、2の22歩は取られるか成ったあと、新たに打った歩だから自然ではない。
 チェス・プロブレムで一段目にポーンがあるような図は、不自然どころかあり得ない図なので、フェアリー扱いになると上田さんに聞いたことがあります。どうでもいいことかもしれませんが、結構大事なことかなと思ったりします。


 さて、本題。

「詰棋界」1953年11月
0804

34角、23飛合、13歩、同玉、21歩成、22桂合、25桂、同歩、23角成、同玉、
24飛、33玉、23飛成、同玉、22馬、34玉、44馬、23玉、35桂、32玉、
43馬
まで21手詰

 23金合は、21馬、13玉、25桂、同歩、23角成、同玉、24金まで。

 合駒で得た飛で33歩の邪魔駒を消去。話がうますぎる。


「近代将棋」1954年2月
50690806

12金、同玉、24桂、同角、22金、同玉、31馬、33玉、44金、同玉、
45金、33玉、25桂
まで13手詰

 角を動かして、玉を戻す。



「将棋世界」1954年12月
46801083

32銀、22玉、31銀打、13玉、25桂、同龍、22銀生、同玉、31銀生、同玉、
43桂、41玉、51桂成、31玉、22銀
まで15手詰

 銀をべたべたと打って、龍を動かしたあと、巻き戻し。



「近代将棋」1957年6月
50691406

25飛、24飛合、同飛、同角、23飛、12玉、13飛成、同桂、23銀、21玉、
31馬、同玉、43桂、同金、32金
まで15手詰

 24歩合は、23銀、33玉、35飛、43玉、34銀成、54玉、66桂、64玉、74馬まで。
 24金銀合は同飛と取って簡単。

 この図から金頭桂になりますか・・・。


 いずれも、あまり有名な作品ではないかもしれません。すべて柏川悦夫氏作。こういう例は、柏川さんにはいくらでもあります。
 構想作とまでは言えないかもしれませんが、ちゃんとネタがあって、実戦的な手順ではありません。
 ふだん、中段玉でつくることが多い(最初は自陣玉だが、手直しするうちにだんだん上ずってくる)ので、こういう図には憧れますね。

 上田さんの分析によると、柏川さんはスランプになると5手詰から始めていた、との話です。
 これはいいことを聞いたと思いましたが、考えてみたら3割打者が2割台前半に低迷するからスランプなのであって、2割打者が1割台に低迷してもスランプとは言わないのであった。(T_T)

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