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2014年1月22日 (水)

酒井桂史名作選4

『作品集』第12番
12

32銀、同玉、43歩成、同歩、31飛、同玉、86角、同龍、75馬、同龍、
22歩成、41玉、42歩、51玉、61と、同玉、71歩成、51玉、41金、62玉、
72と、同龍、同と、同玉、92飛、82歩合、同飛生、61玉、62歩、71玉、
81飛成、62玉、63歩、73玉、84龍、72玉、82龍、61玉、62龍
まで39手詰

 53桂合は、同角成、同歩、22歩成、41玉、42歩、52玉、64桂まで。
 53桂合は、22歩成、41玉、42歩、51玉、61と、同玉、71歩成、62玉、63歩、51玉、41金まで。
 5手目、22歩成では、打歩詰。そこで、囲い駒である95角と84馬を順次捨てます。
 ハテ、どこかで見たことがありませんか?
 『将棋大綱』第4番と同じ主題ですね。飛不成から角馬と捨てる大綱に対し、こちらは角馬と捨ててから飛不成。大綱は金銀だらけの配置で見た目がくどいですが、それに比べるとさわやかな感じがします。
 気になるのは59桂です。これは、
73玉、82飛成、74玉、84龍、65玉、64龍、76玉、67龍、75玉、76歩、74玉、64龍までの変化に備えた配置ですが、何もこんなところに置かなくても・・・という気がします。
 私なら、こんな図にしたいです。

12_2

 収束が短くなって35手詰。76歩は、25手目73歩と叩く余詰を消すと同時に
73玉の変化を2手早く詰ませるのにも一役買っています。


『作品集』第16番「将棋月報」1931年12月
1122

66角、同玉、75銀、同玉、64銀、同玉、73銀、同玉、62銀、同玉、
71角、51玉、43桂、42玉、53角成、32玉、42馬、23玉、35桂、12玉、
23金、同金、同桂成、同玉、33馬、14玉、15金
まで27手詰

 66銀は88玉で逃れ。
 68玉は、69銀、同玉(同とは58金打、79玉、88銀、89玉、78銀、同玉、87角、89玉、78銀まで)、87角、78銀合、同角、68玉、69銀、同と、58金打、79玉、88銀、78玉、87銀打、89玉、78銀打まで17手。
 87玉は、78角、98玉、88金まで。
 同と、あるいは同香は、88角、77歩成、78桂、76玉、86金打、同と、同金まで。
 同歩は、66銀、同玉(同香は、87桂、65玉、56銀まで)、88角、77銀合、56金、75玉、87桂まで。77銀合のところ、飛合なら78桂、75玉、86銀以下。わざわざ退路に捨てて逃しているようですが、守備駒で取るとたちまち退路が塞がるしくみです。
 75玉は、ここでも66銀から88角の要領です。
 82玉は、71角、83玉、93金、72玉、82金まで。

 これは愉快。6筋7筋は防御が堅く、78銀なら68玉で逃れ。88銀は68玉なら詰みますが、同玉と取られて不詰。頭から物量で行かず、後方から攻めるのが面白い狙いです。伊野辺看斎の退路塞ぎの術、覚えてますか? あれですよ、あれ。
 ところで、これもどこかで見たような・・・。

中村雅哉氏作「将棋ジャーナル」1985年10月
Journal0735

43角、26玉、15銀、同玉、24銀、同玉、13銀、同玉、22銀、同玉、
31角成、同玉、32金
まで13手詰

 同香は、27銀から28金と打って簡単。
 15玉は、37角、同飛、16金まで。
 24玉は、25金、同桂、42角まで。

 角の運用が見事ですね。
 酒井作をご存じだったかどうか分かりませんが、一切の無駄を排した完璧な構図で、朗作という言葉がぴったり。

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もう毎日更新なんてしませんから、見逃してやって下さい。あくまで週1ペース、つづく-----

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